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公開番号
2024030667
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-03-07
出願番号
2022133704
出願日
2022-08-25
発明の名称
半導体レーザおよびその製造方法
出願人
株式会社日本製鋼所
,
学校法人 名城大学
代理人
弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類
H01S
5/028 20060101AFI20240229BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】半導体レーザの性能を向上する。
【解決手段】UV-B半導体レーザにおいて、光の射出面とは反対側の端面400aと直接接触する窓層500と、窓層500上に設けられた多層膜600とを有するように反射膜700を構成し、端面400aがAlGaNから構成された面であり、窓層500を酸化アルミニウム膜から構成する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザであって、
前記光の射出面とは反対側の端面と直接接触する第1窓層と、
前記第1窓層上に設けられた第1多層膜と、
を備え、
前記端面は、AlGaNから構成された面であり、
前記第1窓層は、酸化アルミニウム膜である、半導体レーザ。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の半導体レーザにおいて、
前記第1多層膜は、
第1屈折率を有する第1低屈折率膜と、
前記第1屈折率よりも大きな第2屈折率を有する第1高屈折率膜と、
を含み、
前記第1低屈折率膜は、前記第1窓層と直接接触するように前記第1窓層上に設けられ、
前記第1高屈折率膜は、前記第1低屈折率膜と直接接触するように前記第1低屈折率膜上に設けられている、半導体レーザ。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体レーザにおいて、
前記第1低屈折率膜は、酸化シリコン膜であり、
前記第1高屈折率膜は、酸化タンタル膜または酸化ハフニウム膜である、半導体レーザ。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体レーザにおいて、
前記光の前記射出面と直接接触する第2窓層と、
前記第2窓層上に設けられた単層膜あるいは第2多層膜と、
を有し、
前記射出面は、AlGaNから構成された面であり、
前記第2窓層は、酸化アルミニウム膜である、半導体レーザ。
【請求項5】
請求項3に記載の半導体レーザにおいて、
前記光の射出面と直接接触する単層膜あるいは第2多層膜を有し、
前記射出面は、AlGaNから構成された面である、半導体レーザ。
【請求項6】
請求項2に記載の半導体レーザにおいて、
前記低屈折率膜は、酸化アルミニウム膜であり、
前記高屈折率膜は、酸化タンタル膜または酸化ハフニウム膜である、半導体レーザ。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体レーザにおいて、
前記光の前記射出面と直接接触する第2窓層と、
前記第2窓層上に設けられた単層膜あるいは第2多層膜と、
を有し、
前記射出面は、AlGaNから構成された面であり、
前記第2窓層は、酸化アルミニウム膜である、半導体レーザ。
【請求項8】
請求項6に記載の半導体レーザにおいて、
前記光の前記射出面と直接接触する単層膜あるいは第2多層膜を有し、
前記射出面は、AlGaNから構成された面である、半導体レーザ。
【請求項9】
紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザであって、
前記光の射出面と直接接触する第2窓層と、
前記第2窓層上に設けられた単層膜あるいは第2多層膜と、
を備え、
前記射出面は、AlGaNから構成された面であり、
前記第2窓層は、酸化アルミニウム膜である、半導体レーザ。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体レーザにおいて、
前記第2多層膜は、
第1屈折率を有する第2低屈折率膜と、
前記第1屈折率よりも大きな第2屈折率を有する第2高屈折率膜と、
を含み、
前記第2低屈折率膜は、前記第2窓層と直接接触するように前記第2窓層上に設けられ、
前記第2高屈折率膜は、前記第2低屈折率膜と直接接触するように前記第2低屈折率膜上に設けられている、半導体レーザ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体レーザおよびその製造技術に関し、例えば、紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザおよびその製造技術に適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、紫外領域のうちのUV-B波長域の光を射出する半導体レーザに関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Kosuke Sato et al. “Room-temperature operation of AlGaN ultraviolet-B laser diode at 298 nm on lattice-relaxed Al0.6Ga0.4N/AlN/sapphire” 2020 Appl. Phys. Express 13 031004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
AlGaN系紫外線半導体レーザは、医療分野や加工分野などに幅広い応用分野があり、実用化が期待されている。紫外線は、長波長紫外線(UV-A:光の波長が315nmよりも大きく380nm以下)、中波長紫外線(UV-B:光の波長が280nmよりも大きく315nm以下)、短波長紫外線(UV-C:光の波長が200nmよりも大きく280nm以下)の3種類に分類され、それぞれの波長域で半導体レーザの室温発振が報告されている。ここで、最も実現が困難であった半導体レーザは、UV-B波長域の光を射出する半導体レーザ(以下、UV-B半導体レーザという場合がある)であり、本発明者は、UV-B半導体レーザの高性能化について鋭意検討している。この点に関し、一般的に半導体レーザの高性能化には、高性能な反射膜の開発が必要不可欠であり、この観点から、UV-B半導体レーザにおいても、高性能な反射膜の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施の形態における半導体レーザは、 紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザであって、光の射出面とは反対側の端面と直接接触する第1窓層と、第1窓層上に設けられた第1多層膜と、を備える。ここで、端面は、AlGaNから構成された面であり、第1窓層は、酸化アルミニウム膜である。
【0006】
一実施の形態における半導体レーザは、 紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザであって、光の射出面と直接接触する第2窓層と、第2窓層上に設けられた単層膜あるいは第2多層膜と、を備える。ここで、射出面は、AlGaNから構成された面であり、第2窓層は、酸化アルミニウム膜である。
【0007】
一実施の形態における半導体レーザの製造方法は、紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザの製造方法であって、(a)光の射出面とは反対側の端面に窓層を形成する工程と、(b)窓層上に多層膜を形成する工程と、を備える。ここで、端面は、AlGaNから構成された面であり、窓層は、酸化アルミニウム膜である。
【0008】
一実施の形態における半導体レーザの製造方法は、紫外領域に含まれる波長域の光を射出する半導体レーザの製造方法であって、(a)光の射出面に窓層を形成する工程と、(b)窓層上に単層膜あるいは多層膜を形成する工程と、を備える。ここで、射出面は、AlGaNから構成された面であり、窓層は、酸化アルミニウム膜である。
【発明の効果】
【0009】
一実施の形態によれば、半導体レーザの性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
UV-B半導体レーザのデバイス構造を示す図である。
UV-B半導体レーザの製造工程を示すフローチャートである。
半導体ウェハからレーザバーを取得し、取得されたレーザバーから半導体チップを取得する工程を模式的に示す図である。
反射膜の構成例を示す模式図である。
具現化態様における反射膜の構成を模式的に示す図である。
UV-B半導体レーザにおける電流と光出力の関係を示すグラフである。
窓層を有しないUV-B半導体レーザにおいて、反射膜および反射防止膜の成膜前後での電流と光出力との関係を示すグラフである。
図7に示すグラフに基づいて、成膜前における「しきい値電流密度」と「最大スロープ効率」を算出した結果と、成膜後における「しきい値電流密度」と「最大スロープ効率」を算出した結果を合わせて示す表である。
窓層を有するUV-B半導体レーザにおいて、反射膜および反射防止膜の成膜前後での電流と光出力との関係を示すグラフである。
図9に示すグラフに基づいて、成膜前における「しきい値電流密度」と「最大スロープ効率」を算出した結果と、成膜後における「しきい値電流密度」と「最大スロープ効率」を算出した結果を合わせて示す表である。
横軸にしきい値電流密度の変化を取る一方、縦軸に「スロープ効率」の変化を取って、酸化アルミニウム膜からなる窓層の有無によるサンプルの実験結果をプロットしたグラフである。
変形例1における反射膜の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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