TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024028999
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-05
出願番号2023212191,2020005767
出願日2023-12-15,2020-01-17
発明の名称磁性体被覆導線および磁性体被覆導線の製造方法
出願人国立大学法人信州大学
代理人
主分類H01B 7/00 20060101AFI20240227BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】製造が容易で特性が均質でしかも安定な磁性体被覆導線および磁性体被覆導線の製造方法を提供する。
【解決手段】導線2の表面に、バインダ3aと磁性粉3bを含むテープまたはシート状の磁性体3で被覆され、磁性体の表面に、テープ状の絶縁体4が、その幅よりも狭いピッチでらせん状に巻回して設けられた磁性体被覆導線1であって、バインダは、熱硬化性を、絶縁体は熱収縮性をそれぞれ有し、磁性体は、絶縁体により導線の中心に向かって均等に締め付けられ、圧縮され、かつ、固化されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導線の表面に、バインダと磁性粉を含むテープまたはシート状の磁性体が被覆され、
前記磁性体の表面に、テープ状の絶縁体が、その幅よりも狭いピッチでらせん状に巻回して設けられた磁性体被覆導線であって、
前記バインダは熱硬化性を、前記絶縁体は熱収縮性をそれぞれ有し、
前記磁性体は、前記絶縁体により前記導線の中心に向かって均等に締め付けられ、圧縮、固化されている、磁性体被覆導線。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記磁性粉は球形であり、前記磁性体は、球径が最大径で前記磁性体の厚さの0.05~1.0倍の磁性粉を含有することを特徴とする、請求項1に記載の磁性体被覆導線。
【請求項3】
前記磁性体は前記絶縁体の幅より狭い幅のテープ状の磁性体がらせん状に巻回して設けられたことを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載の磁性体被覆導線。
【請求項4】
前記磁性体の比透磁率は9~30であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁性体被覆導線。
【請求項5】
前記絶縁体はポリエチレンテレフタレート樹脂を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の磁性体被覆導線。
【請求項6】
導線と、熱硬化性のバインダと磁性粉とを含むテープまたはシート状の磁性体と、熱収縮性を有するテープ状の絶縁体とを用意するプロセスと、
前記磁性体で前記導線を被覆するプロセスと、
前記磁性体による被覆と併せて、前記絶縁体を、その幅よりも狭いピッチでらせん状に巻回するプロセスと、
加熱処理を行うプロセスと、を含み、
前記加熱処理を行うプロセスは、前記磁性体を厚みが維持できる程度に固化されるまで加熱するプロセスと、前記導線に前記絶縁体が巻回された後に前記前記絶縁体とともに加熱するプロセスに分けられる、磁性体被覆導線の製造方法。
【請求項7】
前記導線を被覆するプロセスは、前記導線に対してテープ状の磁性体をらせん状に巻回することを特徴とする請求項6に記載の磁性体被覆導線の製造方法。
【請求項8】
前記磁性体は前記絶縁体と予め貼り合わされた後、前記導線に対してらせん状に巻回することを特徴とする請求項7に記載の磁性体被覆導線の製造方法。
【請求項9】
前記導線を被覆するプロセスは、前記導線に対して前記テープ状の磁性体を平行に巻き包むことを特徴とする請求項6に記載の磁性体被覆導線の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、低コストで実現できる磁性体被覆導線および磁性体被覆導線の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
コイルやインダクタ等において、任意の導線が受ける近接効果に起因する交流抵抗を低減する方法として、導線の外表面に磁性体を設けることが、従来検討されてきている。例えば導線の表面に磁性めっきを施す製法(特許文献1)が古くから用いられてきている。導線の外表面を磁性材で被覆することにより、隣接する導線を流れる電流によって生じる磁界がその磁性体によりバイパスされ、導体内に磁界が侵入することを抑制し、その結果導体内に発生する渦電流を低減させ、交流抵抗値を下げることができる。
【0003】
しかし、磁性めっきを利用する方法は、大型で高価な設備が必要であり、また比透磁率を高めるため磁性体を厚くするのが難しくしかもプロセスに時間を要する、といった問題があった。そこで、近年、磁性粉を接着させる工法(特許文献1)、および磁性粉をシリコーンワニスに混ぜて吹き付ける方法(特許文献2)、などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭62-151594号公報
特開2018-018585号公報
特開2018-137120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献2、3の技術はいずれも磁性粉を導体部に接着することを前提としており、例えば、隙間なく巻かれたヘリカルコイルのように比較的広い壁面が存在するコイルの全体に磁性体を設ける場合、付着性についての問題は生じないが、コイルを構成する細い単線に前記方法で磁性体を設けようとした場合、均等な厚さに形成させることは困難であった。特に磁性粉とバインダの調合が難しく、バインダの比率を高めると流動性が増し、磁性体が導線に付着してから概ね固化するまでに重力等の影響で厚みムラが生じてしまう。逆に磁性粉の比率が高いと流動性が低下しスプレーから連続的に噴射することが困難になる。このように磁性体が均等に設けられていないと、その結果、特性にばらつきが生じるといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る磁性体被覆導線は、導線の表面に、バインダと磁性粉を含むテープまたはシート状の磁性体が被覆され、前記磁性体の表面に、テープ状の絶縁体が、その幅よりも狭いピッチでらせん状に巻回して設けられた磁性体被覆導線であって、前記バインダは熱硬化性を、前記絶縁体は熱収縮性をそれぞれ有し、前記磁性体は、前記絶縁体により前記導線の中心に向かって均等に締め付けられ、圧縮、固化されているものである。
【0007】
前記磁性体被覆導線における前記磁性粉は球形であり、前記磁性体は、球径が最大径で前記磁性体の厚さの0.05~1.0倍の磁性粉を含有していてもよい。
【0008】
前記磁性体は前記絶縁体の幅より狭い幅のテープ状の磁性体がらせん状に巻回して設けられていてもよい。
【0009】
前記磁性体の比透磁率は9~30であってもよい。
【0010】
前記絶縁体はポリエチレンテレフタレート樹脂を含んでいてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

国立大学法人信州大学
ポリマー
3日前
ファミリー・サービス・エイコー株式会社
姿勢調整装置
1か月前
株式会社ENEOSマテリアル
共重合体及びその製造方法
17日前
株式会社AB.do
デフォルメ地図への現在位置表示システム
19日前
国立大学法人信州大学
電極材、電極スラリー、電極材の製造方法、電極及び電極の製造方法
1か月前
株式会社中京メディカル
画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
17日前
株式会社中京メディカル
画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
17日前
個人
接触式電気的導通端子
3日前
個人
複円環アレーアンテナ
18日前
日星電気株式会社
同軸ケーブル
10日前
オムロン株式会社
入力装置
18日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
株式会社村田製作所
磁性部品
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
個人
安全プラグ安全ソケット
5日前
日本バイリーン株式会社
電極支持体
11日前
三菱電機株式会社
漏電遮断器
23日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
9日前
オムロン株式会社
電磁継電器
17日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
9日前
古河電池株式会社
非水電解質二次電池
1か月前
TDK株式会社
電子部品
17日前
マクセル株式会社
配列用マスク
9日前
マクセル株式会社
配列用マスク
9日前
株式会社ダイヘン
開閉器
9日前
住友化学株式会社
積層基板
1か月前
日本無線株式会社
レーダアンテナ
17日前
ヒューグル開発株式会社
拡張装置
9日前
ソニーグループ株式会社
発光素子
17日前
ローム株式会社
半導体装置
9日前
三菱電機株式会社
端子構造
9日前
アスザック株式会社
搬送用ハンド
3日前
住友化学株式会社
積層基板
1か月前
ローム株式会社
半導体装置
3日前
続きを見る