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公開番号2024027144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-29
出願番号2023217284,2023513066
出願日2023-12-22,2022-04-11
発明の名称脂質および組成物
出願人相互薬工株式会社,静岡県公立大学法人
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C07C 279/14 20060101AFI20240221BHJP(有機化学)
要約【課題】核酸等の導入化合物を生体内の標的細胞または組織などへ効果的に送達することができる脂質および組成物を提供する。
【解決手段】本発明の脂質は、下記式(I)で表される脂質である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024027144000107.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">30</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">77</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R1は、炭素数32~48の炭化水素基であり、R2は、1つの任意のアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖であり、R3は、塩基性アミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I)で表される脂質。
JPEG
2024027144000103.jpg
30
76
(式中、R
1
は、炭素数32~48の炭化水素基であり、R
2
は、1つの任意のアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖であり、R
3
は、塩基性アミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である。)
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】

2
は、親水性アミノ酸の側鎖または親水性アミノ酸の誘導体の側鎖である、請求項1に記載の脂質。
【請求項3】

2
は、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、セリンおよびトレオニンからなる群より選択されるアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である、請求項1または2に記載の脂質。
【請求項4】

2
は、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジンおよびトレオニンからなる群より選択されるアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である、請求項1~3のいずれかに記載の脂質。
【請求項5】

3
はリジン、ヒスチジン、アルギニンからなる群より選択されるアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である、請求項1~4のいずれかに記載の脂質。
【請求項6】

3
は、アルギニンの側鎖またはアルギニンの誘導体の側鎖である、請求項1~5のいずれかに記載の脂質。
【請求項7】

1
は、炭素数32~48の分岐状の炭化水素基である、請求項1~6のいずれかに記載の脂質。
【請求項8】

1
は、下記式(II)で表される、請求項7に記載の脂質。
JPEG
2024027144000104.jpg
18
35
(式中、R
11
は、炭素数aの直鎖状の炭化水素基であり、R
12
は、炭素数bの直鎖状の炭化水素基であり、
ここで、aとbは、31≦a+b≦47を満たす。)
【請求項9】
下記式(Ia)~(Il)のいずれかで表される、請求項1~8のいずれかに記載の脂質。
JPEG
2024027144000105.jpg
226
158
JPEG
2024027144000106.jpg
216
170
【請求項10】
導入化合物の細胞内導入用である、請求項1~9のいずれかに記載の脂質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、脂質および組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
生体内の標的細胞または組織などの対象内への化合物(例えばヌクレオシド、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、核酸およびこれらの誘導体、例えばRNAi薬剤を含む生物活性薬物など)のデリバリーは、一般に脂質などの担体分子が用いられている。しかし、例えば担体分子が生体内の分解酵素で分解されたり、細胞膜の透過が制限されたりし、化合物を対象に到達させることが困難になることがある。また、化合物を対象へ到達させることができても効率的に到達できなければ、化合物による所望の効果を得るために、望ましい投与量よりも高い投与量の導入化合物の使用を要することとなり、細胞毒作用および副作用のリスクを増大させ得る。したがって、標的細胞や組織への効率的な侵入が可能な担体分子が求められている。
【0003】
このような問題に対して、例えば、特許文献1は、脂質を含有する微粒子内に核酸としてsiRNAを封入することにより、封入されたsiRNAを血しょう中での分解から保護し、かつ脂溶性の細胞膜への透過を可能とすることを開示している。また、特許文献2~4は、siRNA等の核酸医薬の送達に用いられ、生分解能を向上させた脂質を開示している。特許文献5は、RNAi剤などの生物活性薬物を送達するためのカチオン性脂質化合物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2012-530059号公報
国際公開第2011/153493号
国際公開第2013/086354号
国際公開第2013/158579号
特開2016-514109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、最近の進展にもかかわらず、生体内の標的細胞または組織などの対象内への導入するための化合物(以下、導入化合物とも称す)を対象内へ効果的に送達できる脂質が依然として求められている。
したがって、本発明は、核酸等の導入化合物を生体内の標的細胞または組織などへ効果的に送達することができる脂質および組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の脂質は、下記式(I)で表される脂質である。
JPEG
2024027144000001.jpg
26
76
(式中、R
1
は、炭素数32~48の炭化水素基であり、R
2
は、1つの任意のアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖であり、R
3
は、塩基性アミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である。)
【0007】
また、本発明の組成物は、上記の脂質と導入化合物との組成物である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、核酸等の導入化合物を生体内の標的細胞または組織などへ効果的に送達することができる脂質および組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[脂質]
以下に、本発明の実施形態について例示説明する。
本実施形態の脂質は、下記式(I)で表される。
JPEG
2024027144000002.jpg
27
79
(式中、R
1
は、炭素数32~48の炭化水素基であり、R
2
は、1つの任意のアミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖であり、R
3
は、塩基性アミノ酸の側鎖または当該アミノ酸の誘導体の側鎖である。)
より詳細には、本実施形態の脂質は、炭化水素基(R
1
)を含む脂質親和性領域(テイル)と、当該炭化水素とエステル結合により連結する、2つのアミノ酸またはその誘導体(ジペプチド)を含む親水性領域(ヘッド)と、を有する両親媒性分子とすることができる。
なお、親水性領域の2つのアミノ酸部分(残基)について、脂質親和性領域から数えて1つ目、2つ目のアミノ酸部分に対応するアミノ酸またはアミノ酸の誘導体をそれぞれ第1アミノ酸、第2アミノ酸とも称す。
【0010】
本実施形態の脂質によれば、核酸等の導入化合物を生体内の標的細胞または組織などへ効果的に送達することができる。
具体的には、本実施形態の脂質の親水性領域が2つのアミノ酸由来の部分で形成されているので、本実施形態の脂質の生体への影響を適切に抑制することができる。また、本実施形態の脂質は、親水性領域の末端(R
3
)側が、塩基性アミノ酸由来であり、適度なカチオン性を有することとなり、当該脂質を含むリポソームなどの脂質ナノ粒子を、核酸などの細胞内への導入化合物が包含された状態で作製しやすく、また、脂質ナノ粒子が細胞の細胞膜を透過しやすくすることができる。さらに、本実施形態の脂質におけるこのような親水性領域は、リポソームなどの脂質ナノ粒子と、細胞内導入化合物との相性を向上させることができる。
さらに、脂質親和性領域が炭素数32~48の炭化水素基(R
1
)であることにより、リポソームなどの脂質ナノ粒子の膜を膜の安定性等確保しつつ適切に形成することができる。
以上より、本実施形態の脂質を用いることにより、核酸等の導入化合物を生体内の標的細胞または組織などへ効果的に送達することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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