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公開番号2024024768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022127637
出願日2022-08-10
発明の名称ポリエチレンナフタレート樹脂組成物及びその成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/22 20060101AFI20240216BHJP(光学)
要約【課題】耐擦傷性および耐熱性に優れ、かつそれよりなる成形品が波長選択的な吸収特性を有するポリエチレンナフタレート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリエチレンナフタレート樹脂(A成分)45~90重量部および(B)ポリエーテルイミド樹脂(B成分)55~10重量部の合計100重量部に対して、(C)色剤(C成分)を0.055~1.3重量部含有する樹脂組成物であって、400~700nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が1.5%以下、1050~1100nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が80%以上であり、かつポリカーボネート樹脂を含まないことを特徴とする、レーザー溶接用途を除く樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリエチレンナフタレート樹脂(A成分)45~90重量部および(B)ポリエーテルイミド樹脂(B成分)55~10重量部の合計100重量部に対して、(C)色剤(C成分)を0.055~1.3重量部含有する樹脂組成物であって、400~700nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が1.5%以下、1050~1100nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が80%以上であり、かつポリカーボネート樹脂を含まないことを特徴とする、レーザー溶接用途を除く樹脂組成物。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
A成分およびB成分の合計100重量部に対して、(D)ポリエチレンテレフタレート樹脂(D成分)を5~50重量部含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
C成分が、(C1)650nm未満に吸収極大を有する色剤(C1成分)および(C2)650~880nmに吸収極大を有する色剤(C2成分)を含む色剤である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
C2成分がアントラキノン系色剤、フタロシアニン系色剤、ペリレン系色剤および複素環系色剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の色剤であることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
C2成分がアントラキノン系色剤、ペリレン系色剤および複素環系色剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の色剤であることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
【請求項7】
赤外線センサーを覆うカバー材料である請求項6に記載の成形品。
【請求項8】
ドライバーを監視するドライバーモニタリングシステム並びに他の車両および建築物を検知するためのLiDARに使用される赤外線センサーを覆うカバー材料である請求項7に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は耐擦傷性および耐熱性に優れ、かつそれよりなる成形品が波長選択的な吸収特性を有するポリエチレンナフタレート樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動運転技術が急速な発展を遂げている。自動運転技術には、赤外線によるセンシングシステムが重要な役割を果たす。赤外線によるセンシングシステムとしては、例えば、ドライバーを監視するドライバーモニタリングシステムや他の車両や建築物を検知するためのLiDARが該当し、センシングには800~1100nm付近の近赤外線が一般的に使用される。但し、赤外線によるセンシングを行う際、可視光~近赤外線の光がノイズとなるため、センシングに用いる波長領域を透過させ、それ以下の波長領域の透過をカットするカバー材が必要となる。カバー材としては、ガラスや樹脂が用いられ、樹脂では透明材であるアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などが一般的に用いられている。一方で、これらの透明樹脂は耐擦傷性が低く、カバー材として外装に置かれた場合、使用に伴って表面が傷付き、外観や赤外線透過能が損なわれてしまうという問題があった。
【0003】
波長選択制御樹脂に関する検討は過去にも実施されている。それらは、吸収波長帯の異なる色剤を複数併用することで可視光領域~一部の近赤外領域をカットする技術である(特許文献1、2参照)。しかしながらこれらの樹脂組成物はポリカーボネート樹脂を主成分としており、カバー材として用いる上での耐擦傷性が不十分である。他の透明樹脂のひとつにポリエチレンナフタレート樹脂が挙げられる。ポリエチレンナフタレート樹脂はポリエチレンテレフタレート樹脂に比べ静置場での結晶化速度が遅いため、射出成形により容易に透明な成形品が得られる特徴があり、透明射出成形品用途に用いられている。しかしながら、ポリエチレンナフタレート樹脂はポリカーボネート樹脂と比べて耐熱性に劣るため、高温環境に曝される自動車内装用途への適用は困難であった。加えて、成形条件や成形品の形状によって透明性が低下する場合があり、安定した透明性の確保も課題であった。耐熱性を向上させる手段としては、ポリエステル樹脂と相溶性のあるポリエーテルイミド樹脂を添加する方法が開示されている(特許文献3、4参照)。しかしながら、これらの樹脂組成物の波長選択制御および耐擦傷性に関する検討はなされていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-9222号公報
特許第6658942号公報
特開2018-76430号公報
特開平7-228761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、耐擦傷性および耐熱性に優れ、かつそれよりなる成形品が波長選択的な吸収特性を有するポリエチレンナフタレート樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成せんとして鋭意検討を重ねた結果、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリエーテルイミド樹脂を特定の比率で含む樹脂成分に対し、色剤を特定量添加することにより、耐擦傷性および耐熱性に優れ、かつそれよりなる成形品が波長選択的な吸収特性を有するポリエチレンナフタレート樹脂組成物を提供できることを見出し、上記課題を解決するに至った。すなわち、本発明者は、上記課題が下記のポリエチレンナフタレート樹脂組成物及びその成形品により達成されることを見出した。
【0007】
1.(A)ポリエチレンナフタレート樹脂(A成分)45~90重量部および(B)ポリエーテルイミド樹脂(B成分)55~10重量部の合計100重量部に対して、(C)色剤(C成分)を0.055~1.3重量部含有する樹脂組成物であって、400~700nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が1.5%以下、1050~1100nmにおける厚さ1mmに成形した成形品の厚さ方向の光線透過率の平均値が80%以上であり、かつポリカーボネート樹脂を含まないことを特徴とする、レーザー溶接用途を除く樹脂組成物。
2.A成分およびB成分の合計100重量部に対して、(D)ポリエチレンテレフタレート樹脂(D成分)を5~50重量部含有する前項1に記載の樹脂組成物。
3.C成分が、(C1)650nm未満に吸収極大を有する色剤(C1成分)および(C2)650~880nmに吸収極大を有する色剤(C2成分)を含む色剤である前項1または2に記載の樹脂組成物。
4.C2成分がアントラキノン系色剤、フタロシアニン系色剤、ペリレン系色剤および複素環系色剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の色剤であることを特徴とする前項3に記載の樹脂組成物。
5.C2成分がアントラキノン系色剤、ペリレン系色剤および複素環系色剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の色剤であることを特徴とする前項3に記載の樹脂組成物。
6.前項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
7.赤外線センサーを覆うカバー材料である前項6に記載の成形品。
8.ドライバーを監視するドライバーモニタリングシステム並びに他の車両および建築物を検知するためのLiDARに使用される赤外線センサーを覆うカバー材料である前項7に記載の成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明の樹脂組成物は耐擦傷性および耐熱性に優れ、かつそれよりなる成形品が波長選択的な吸収特性を有するポリエチレンナフタレート樹脂組成物であるため、それよりなる成形品は、自動車、産業機械、家庭用電気機械、カメラ等に搭載される赤外線センサーを覆うカバー材料、その中でも、ドライバーを監視するドライバーモニタリングシステム並びに他の車両および建築物を検知するためのLiDARに使用される赤外線センサーを覆うカバー材料として有用であり、将来の安全な自動運転システムに貢献できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、更に本発明の詳細について説明する。
【0010】
<A成分について>
本発明のA成分であるポリエチレンナフタレート樹脂は、ナフタレンジカルボン酸および/またはナフタレンジカルボン酸のエステル形成誘導体を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主成分とするグリコール成分を用いて製造することができる。A成分にポリエチレンナフタレート樹脂を用いることによって、高い耐擦傷性を付与することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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