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公開番号2024023759
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2023215379,2021035973
出願日2023-12-21,2021-03-08
発明の名称Al4SiC4組成物又はAl4SiC4粉末
出願人東京窯業株式会社
代理人個人,個人
主分類C01B 32/90 20170101AFI20240214BHJP(無機化学)
要約【課題】Al4C3を実質的に含まず、かつ硫黄を実質的に含まないAl4SiC4組成物又はAl4SiC4粉末を提供する。
【解決手段】粉末X線回折で測定された2θ=55.1°付近におけるAl4C3の回折ピークの積分強度IAl4C3(cps・deg)と2θ=56.0°付近におけるAl4SiC4の回折ピークの積分強度IAl4SiC4(cps・deg)との比率IAl4C3/IAl4SiC4が0.1%以下であり、かつ、硫黄含有量が150mass ppm以下であり、粉末X線回折で測定された2θ=31.7°付近におけるAl4SiC4の回折ピークから算出される結晶子サイズが1000~1500ÅであるAl4SiC4組成物又はAl4SiC4粉末である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
粉末X線回折で測定された2θ=55.1°付近におけるAl



の回折ピークの積分強度I
Al4C3
(cps・deg)と2θ=56.0°付近におけるAl

SiC

の回折ピークの積分強度I
Al4SiC4
(cps・deg)との比率I
Al4C3
/I
Al4SiC4
が0.1%以下であり、かつ、硫黄含有量が150mass ppm以下であり、
粉末X線回折で測定された2θ=31.7°付近におけるAl

SiC

の回折ピークから算出される結晶子サイズが1000~1500ÅであるAl

SiC

組成物又はAl

SiC

粉末。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
粉末X線回折で測定された2θ=26.5°付近における黒鉛の回折ピークの積分強度I

(cps・deg)と2θ=56.0°付近におけるAl

SiC

の回折ピークの積分強度I
Al4SiC4
(cps・deg)との比率I

/I
Al4SiC4
が0.01%以下であることを特徴とする請求項1に記載のAl

SiC

組成物又はAl

SiC

粉末。
【請求項3】
体積基準の粒度分布において、累積90%粒子径と累積10%粒子径の差分を累積50%粒子径で除した値(D
90
-D
10
)/D
50
が1.7~2.5であることを特徴とする請求項1又は2に記載のAl

SiC

粉末。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、Al

SiC

組成物又はAl

SiC

粉末に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
Al

SiC

は、アルミニウムとシリコンからなる炭化物であり、近年、炭素含有耐火物の新たな機能性添加剤として注目されている。Al

SiC

の添加効果として、耐火物組織の緻密化が挙げられている。耐火物組織の緻密化は、耐火物の組織中に存在するAl

SiC

が雰囲気中のCOガスと反応することによって起こると推定されている。すなわち、(1)式に示すように、高温下でAl

SiC

からAlを含むガスが発生して耐火物組織中の空隙に拡散し、COガスと反応して再びAl



として凝縮し、空隙を埋めることによってもたらされると推定されている。
【0003】
Al

SiC

+6CO→2Al



+SiC+9C (1)
【0004】
Al

SiC

の製造方法として、非特許文献1には、出発原料のアルミニウム源、ケイ素源及び炭素源を混合し、混合原料を不活性ガス雰囲気下で焼成してAl

SiC

を合成する方法が開示されている。
【0005】
Al

SiC

の合成は、以下の2段階で行われると推定されている。すなわち、加熱による温度上昇と共に、まず(2)式及び(3)式のようにAl



とSiCが生成し、その後、1300℃以上において(4)式のようにAl



とSiCが反応してAl

SiC

が生成する。
【0006】
4Al+3C→Al



(2)
Si+C→SiC (3)
Al



+SiC→Al

SiC

(4)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
Journal of the Ceramic Society of Japan 115 [11] 761-766(2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のAl

SiC

の製造方法において、得られるAl

SiC

粉末にはAl

SiC

合成の際の副生成物であるAl



が不純物として含まれる。Al



は水和しやすく、Al



が含まれるAl

SiC

粉末を耐火物に添加すると、Al



が水和して体積膨張し、耐火物の形状安定性を損なう。
【0009】
また、従来のAl

SiC

の製造方法において、得られるAl

SiC

粉末には出発原料の炭素源に由来する硫黄が含まれる。硫黄を含有するAl

SiC

粉末を耐火物に添加すると、耐火物が体積膨張して形状安定性を損なう。その理由は、出発原料の炭素源に微量に存在する硫黄がAl

SiC

の合成過程でAlと反応し、Al



等が生成されるからである。Al



等は水和しやすく、Al



等を含むAl

SiC

粉末を耐火物に添加すると、耐火物が体積膨張してその形状安定性を損なう。
【0010】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、Al



を実質的に含まず、かつ硫黄を実質的に含まないAl

SiC

組成物又はAl

SiC

粉末を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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