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公開番号2024023510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2023204224,2021533920
出願日2023-12-01,2020-07-07
発明の名称熱可塑性樹脂及びそれを含む光学部材
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08G 63/64 20060101AFI20240214BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い屈折率と高い流動性を両立した熱可塑性樹脂を提供する。
【解決手段】式(1)の繰り返し単位を含み、波長589nmにおける屈折率が1.640以上1.740以下である、熱可塑性樹脂。
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(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~14の炭化水素基を示し、L1およびL2はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、jおよびkはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0又は1を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される繰り返し単位を含み、波長589nmにおける屈折率が1.640以上1.740以下である、熱可塑性樹脂。
JPEG
2024023510000081.jpg
35
71
(式中、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~14の炭化水素基を示し、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、jおよびkはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0又は1を示し、Wは下記式(2)又は(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
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2024023510000082.jpg
22
34
JPEG
2024023510000083.jpg
23
42
(式中、Xは2価の連結基を示す。)
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記式(1)で表される繰り返し単位が、10mоl%以上であり、かつ数平均分子量1,500未満のオリゴマーの含有量が1.0質量%以上である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項3】
前記式(1)で表される繰り返し単位が、30mоl%以上90mоl%以下である、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項4】
前記式(1)のR

およびR

が水素原子、フェニル基、ナフチル基、チエニル基のいずれかである、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項5】
前記式(1)が下記式(1-a)または(1-b)で表される請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024023510000084.jpg
30
69
(式中、R

およびR

、L

およびL

、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じである。)
JPEG
2024023510000085.jpg
34
73
(式中、R

およびR

、L

およびL

、jおよびk、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じであり、R

、R

はそれぞれR

、R

と同じである。)
【請求項6】
下記式(4)で表される繰り返し単位を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024023510000086.jpg
32
84
(式中、環Zは同一又は異なって芳香族炭化水素環を示し、Ar

およびAr

は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を含んでいてもよい芳香族基を示し、R

およびR

、L

およびL

、jおよびk、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じである。)
【請求項7】
数平均分子量1,500未満のオリゴマーが15質量%以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項8】
260℃におけるせん断速度9,120(1/s)の粘度が20(Pa・s)以上120(Pa・s)以下となる請求項1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項9】
260℃におけるせん断速度61(1/s)の粘度が100(Pa・s)以上1,200(Pa・s)以下となる請求項1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項10】
前記熱可塑性樹脂の塩化メチレン中に13質量%で溶解した溶液(5mlの塩化メチレン中に1.0gを溶解した溶液)のCIE1976(L*a*b*)表色系のb*値が、30.0以下であり、かつ波長589nmにおける屈折率が1.670以上、1.740以下である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂及びそれを含む光学部材、特に撮像レンズに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
スマートフォン等に代表される小型のカメラモジュール機器では、ガラスよりもプラスチック製の撮像レンズが用いられるようになってきている。その理由としては、レンズ形状が薄型化、非球面などの複雑化などに対応可能であり、安価に大量生産することができるということがあげられる。
【0003】
レンズ用としてガラスの代替となる様々な樹脂が開発され、その原料であるモノマーも様々な化合物が検討されてきた。以前は、ビスフェノールAが主流であったが、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン(BPEF)などフルオレン骨格をもつモノマーを用いた樹脂が開発された(特許文献1)。また、近年、2,2’-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)-1,1’-ビナフタレン(BHEBと省略することがある)に代表されるビナフタレン骨格を有するアルコール原料としたポリカーボネート、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂材料は、光学特性、耐熱性、成形性などに優れることから、光学レンズや光学シートなどの光学部材として使用されている。例えば、特許文献2には、BHEBからなるポリカーボネートが1.668の屈折率であることが開示されており、今後も技術革新に伴い、さらに屈折率が高い材料を創出することが求められている。これらの樹脂は屈折率が高く、光学材料として有用であるが、モノマーの分子構造が剛直な構造を持つにしたがって、成型時の流動性が悪くなり、成型後の残留応力による残留歪の原因になる。したがって、光学レンズ材料として有用であり、流動性の高い熱可塑性樹脂が求められている。
【0004】
また、光学部材用途の高屈折率材料の開発に、分子構造中にアリール基を導入するクロスカップリング技術が応用されている。特許文献3では、アリール基を導入したBHEBからなるポリカーボネート、特許文献4では、アリール基を導入した9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンからなる熱可塑性樹脂が報告されており、従来を上回る高屈折率を達成しているが、未ださらなる高屈折率化に向けて、検討の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2011/010741号
国際公開第2014/073496号
国際公開第2019/044875号
国際公開第2019/044214号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、光学レンズ材料として有用であり、流動性に優れた熱可塑性樹脂を提供することを目的とする。
【0007】
また、クロスカップリング技術を用いてアリール基が導入された材料は高屈折率にはなるものの、着色が強くなり光学部材として不適となる可能性があることから、本発明は、従来を上回る高屈折率でありながら、光学部材用途に適した色相を有するビナフタレン骨格を有するアルコール原料から成る熱可塑性樹脂およびそれを含む光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究の結果、オリゴマーが熱可塑性樹脂中に一定量含有することによって、一定量含有しない場合と比較して、流動性の高い熱可塑性樹脂が得られることを見出した。すなわち、本発明は以下の通りである。
【0009】
[1]
下記式(1)で表される繰り返し単位を含み、波長589nmにおける屈折率が1.640以上1.740以下である、熱可塑性樹脂。
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2024023510000001.jpg
35
71
(式中、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~14の炭化水素基を示し、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、jおよびkはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0又は1を示し、Wは下記式(2)又は(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
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2024023510000002.jpg
22
34
JPEG
2024023510000003.jpg
23
42
(式中、Xは2価の連結基を示す。)
[2]
前記式(1)で表される繰り返し単位が、10mоl%以上であり、かつ数平均分子量1,500未満のオリゴマーの含有量が1.0質量%以上である、前項1に記載の熱可塑性樹脂。
[3]
前記式(1)で表される繰り返し単位が、30mоl%以上90mоl%以下である、前項1または2に記載の熱可塑性樹脂。
[4]
前記式(1)のR

およびR

が水素原子、フェニル基、ナフチル基、チエニル基のいずれかである、前項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
[5]
前記式(1)が下記式(1-a)または(1-b)で表される前項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
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2024023510000004.jpg
30
69
(式中、R

およびR

、L

およびL

、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じである。)
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2024023510000005.jpg
34
73
(式中、R

およびR

、L

およびL

、jおよびk、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じであり、R

、R

はそれぞれR

、R

と同じである。)
[6]
下記式(4)で表される繰り返し単位を含有する、前項1~5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
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2024023510000006.jpg
32
84
(式中、環Zは同一又は異なって芳香族炭化水素環を示し、Ar

およびAr

は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を含んでいてもよい芳香族基を示し、R

およびR

、L

およびL

、jおよびk、mおよびn、Wは前記式(1)における各式と同じである。)
[7]
数平均分子量1,500未満のオリゴマーが15質量%以下である、前項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
[8]
260℃におけるせん断速度9,120(1/s)の粘度が20(Pa・s)以上120(Pa・s)以下となる前項1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
[9]
260℃におけるせん断速度61(1/s)の粘度が100(Pa・s)以上1,200(Pa・s)以下となる前項1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【図面の簡単な説明】
【0010】
株式会社東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いて測定した、260℃における実施例1、比較例1の溶融粘度。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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