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公開番号2024022830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2022126198
出願日2022-08-08
発明の名称窒化ホウ素粉末、及び、窒化ホウ素粉末の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 21/064 20060101AFI20240214BHJP(無機化学)
要約【課題】樹脂に対する充填材として用いることによって、充填性に優れ、且つ放熱性に優れる樹脂成形体を調製可能な窒化ホウ素粉末を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、六方晶窒化ホウ素の一次粒子と、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集して構成される凝集粒子と、を含み、上記凝集粒子の平均面積包絡度が0.93以上である、窒化ホウ素粉末を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子と、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集して構成される凝集粒子と、を含み、
前記凝集粒子の平均面積包絡度が0.93以上である、窒化ホウ素粉末。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
配向性指数が12以下である、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項3】
前記凝集粒子の圧壊強さが8MPa以上である、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項4】
平均粒子径が25~65μmである、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項5】
炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、炭窒化ホウ素を含む焼成物を得ることと、
前記焼成物と、ホウ酸を含むホウ素含有化合物とを含む混合粉末を加熱して六方晶窒化ホウ素の一次粒子を生成し、一次粒子が凝集して構成される凝集粒子を含む粉末を得ることと、
前記粉末を解砕することと、を有し、
前記炭化ホウ素粉末は、体積基準の累積粒度分布曲線における10%累積径が3μm以上であり、且つ、前記累積粒度分布曲線における10%累積径をD10とし、50%累積径をD50とし、90%累積径をD90としたときに、(D90-D10)/D50の値が2以上である、窒化ホウ素粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化ホウ素粉末、及び、窒化ホウ素粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、及びCPU等の電子部品においては、使用時に発生する熱を効率的に放熱することが課題となっている。この課題に対して、従来、電子部品を実装するプリント配線板の絶縁層の高熱伝導化や、電子部品又はプリント配線板を電気絶縁性の熱インターフェース材(Thermal Interface Materials)を介してヒートシンクに取り付けることが行われてきた。このような絶縁層及び熱インターフェース材には、熱伝導率が高いセラミックス粉末が用いられる。
【0003】
セラミックス粉末としては、高熱伝導率、高絶縁性、低比誘電率等の特性を有している窒化ホウ素粉末が注目されている。六方晶窒化ホウ素粒子は、面内方向(a軸方向)の熱伝導率が400W/(m・K)であるのに対して、厚み方向(c軸方向)の熱伝導率が2W/(m・K)であり、結晶構造と鱗片状に由来する熱伝導率の異方性が大きい。さらに、六方晶窒化ホウ素粉末を樹脂に充填すると、粒子同士が同一方向に揃って配向する。そのため、例えば、熱インターフェース材の製造時に、六方晶窒化ホウ素粒子の面内方向(a軸方向)と熱インターフェース材の厚み方向が垂直になり、六方晶窒化ホウ素粒子の面内方向(a軸方向)の高熱伝導率を十分に活かすことができなかった。
【0004】
上述のような形状に基づく異方性を低減する観点から、複数の一次粒子を凝集させた凝集粒子を形成する方法が検討されている。特許文献1では、窒化ホウ素一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素凝集粒子が開示されており、所定の成形圧力を加えた場合でも凝集粒子の崩壊が抑制できる程度に上記凝集粒子の強度を高めることによって、窒化ホウ素一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制する旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-135731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
凝集粒子を用いることによって、熱異方性の発生を低減できるものの、従前の凝集粒子を含む窒化ホウ素粉末の場合、樹脂への充填量の増加に伴って、粘度上昇が著しく思うように充填量を増やせない場合がある。このため、窒化ホウ素粉末の充填量を増やして放熱性を向上させる観点からは、改善の余地がある。
【0007】
本開示は、樹脂に対する充填材として用いることによって、充填性に優れ、且つ放熱性に優れる樹脂成形体を調製可能な窒化ホウ素粉末、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の[1]~[7]を提供する。
[1]六方晶窒化ホウ素の一次粒子と、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集して構成される凝集粒子と、を含み、
上記凝集粒子の平均面積包絡度が0.93以上である、窒化ホウ素粉末。
[2]配向性指数が12以下である、[1]に記載の窒化ホウ素粉末。
[3]上記凝集粒子の圧壊強さが8MPa以上である、[1]又は[2]に記載の窒化ホウ素粉末。
[4]平均粒子径が25~65μmである、[1]~[3]のいずれかに記載の窒化ホウ素粉末。
[5]炭化ホウ素粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、炭窒化ホウ素を含む焼成物を得ることと、
上記焼成物と、ホウ酸を含むホウ素含有化合物とを含む混合粉末を加熱して六方晶窒化ホウ素の一次粒子を生成し、一次粒子が凝集して構成される凝集粒子を含む粉末を得ることと、
上記粉末を解砕することと、を有し、
上記炭化ホウ素粉末は、体積基準の累積粒度分布曲線における10%累積径が3μm以上であり、且つ、上記累積粒度分布曲線における10%累積径をD10とし、50%累積径をD50とし、90%累積径をD90としたときに、(D90-D10)/D50の値が2以上である、窒化ホウ素粉末の製造方法。
[6][1]~[4]のいずれかに記載の窒化ホウ素粉末と、樹脂と、を含む、樹脂組成物。
[7]樹脂と、充填材と、を含み、
前記充填材が[1]~[4]のいずれかに記載の窒化ホウ素粉末を含む、樹脂シート。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、樹脂に対する充填材として用いることによって、充填性に優れ、且つ放熱性に優れる樹脂成形体を調製可能な窒化ホウ素粉末、及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、面積包絡度を説明するための模式図である。
図2は、実施例1で調製した窒化ホウ素粉末のSEM画像である。
図3は、比較例1で調製した窒化ホウ素粉末のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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