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公開番号2024022751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2022126064
出願日2022-08-08
発明の名称電子ペン
出願人株式会社ワコム
代理人個人,個人
主分類G06F 3/03 20060101AFI20240214BHJP(計算;計数)
要約【課題】電子ペンの先端部分の芯体と筐体との間の隙間から例えば唾液等の水分が侵入することを、電子ペンとしての機能に影響を及ぼすことなく効果的に防止する。
【解決手段】電子ペン1は、ケース2の開口部Hの近傍の内壁面に設けられた突起部22Pの前端面22Pxと、ケース2内に取り付けられた芯体4のペン先部Ptの後端面Ptxとの間に、芯体4の軸部Stが貫通するようにしてリング状の弾性部材16を備える。リング状の当該弾性部材16は、芯体4のペン先部Ptとケース2との間に生じる隙間(空隙)を埋め、外部からの液体の侵入を防止する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
先端に開口部を有する筒状体であって、前記開口部の近傍の内壁面から軸心に向かって突出したリング状の突起部を備えると共に、回路部品が搭載される筐体と、
ペン先部と前記ペン先部の後端面より延伸された軸部とからなる棒状体であって、前記ペン先部と前記軸部とは中心軸を同じくし、前記ペン先部の前記後端面の面積は前記軸部の前端面の面積よりも大きい芯体と、
前記芯体を後端側より前記筐体の前記開口部より挿入し、前記芯体の後端部を前記筐体内に取り付けた場合に、前記筐体の前記突起部の前端面と前記芯体の前記ペン先部の後端面とが対向する部分に、前記軸部が貫通するようにして設けられるリング状の弾性部材と
を備えることを特徴とする電子ペン。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材の軸心方向の断面は四角形状になっている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項3】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材の軸心方向の断面は円形状になっている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項4】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記弾性部材は、撥水性を備えた高機能ウレタンフォーム材料により形成されている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項5】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体の軸部の側面には、当該芯体の後端部を前記筐体内に取り付けた場合に、前記筐体の前記突起部の後端面と係合する軸部突起が設けられている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項6】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記筐体の前記突起部には、更に軸心方向に更に突出した突出部が設けられており、
前記芯体の軸部の側面には、当該芯体の後端部を前記筐体内に取り付けた場合に、前記筐体の前記突起部から突出した前記突出部と係合する内側後端面を有する溝部が設けられている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項7】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体は導電性を有するものであり、
前記筐体に搭載される回路部品には、前記芯体に接続され、前記芯体から送出する信号を発生させる信号発生回路を含む
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項8】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記筐体に搭載される回路部品には、電磁誘導方式の電子ペンとしての機能するための共振回路を構成するインダクタとキャパシタとを含む
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項9】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記筐体に搭載される回路部品には、
前記筐体内を軸心方向に移動可能にされた前記芯体によって押圧される感圧用部品と、
前記感圧用部品からの出力信号に基づいて前記芯体に印加された筆圧を検出する筆圧検出部と
を備えることを特徴とする電子ペン。
【請求項10】
請求項9に記載の電子ペンであって、
前記筆圧検出部は、リング状の前記弾性部材の弾性率を考慮して、前記芯体に印加される筆圧を検出する
ことを特徴とする電子ペン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、タブレットPC(Personal Computer)などの情報処理装置に搭載された位置検出装置に対する位置指示器として用いられる電子ペンに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子ペンの芯体には、POM(ポリアセタール)等の硬質樹脂により形成されたもの他、合成繊維を束ねることで形成される芯であって、軸心方向に合成繊維間の空隙が設けられることにより、弾力性を持たせたせるようにしたものがある。また、プラスチックなどの合成樹脂により形成される芯であって、軸心方向に種々の形状の気孔を設けることで、弾力性を備えるようにしたものもある。上述の弾力性を持たせるようにした芯体の場合には、位置検出センサの位置検出面上の樹脂やガラスなどの保護材に接触すると、柔らかい感触が得ることができると共に、保護材上で電子ペン(芯体)が滑ってしまうことも防止できる。
【0003】
近年、児童、生徒向けの学習システムにおいて、電子ペンを用いたタブレットPCが用いられるようになってきている。従来から小学校低学年の児童は、“ペンを噛む”、“ペンを咥える”、”ペンを舐める“という“癖”の動作をする場合がある。この“癖”の動作は、電子ペンの使用時においても同様であり、電子ペンを噛んだり、咥えたり、舐めたりする場合がある。電子ペンの芯体が突出している側を噛んだり、咥えたり、舐めたりすると、芯体が突出している電子ペンの開口部分から唾液がペン内部に浸み込んでしまう場合があると考えられる。電子ペンの内部には、電子回路等が配置されているため、水分の浸入により正常に動作しなくなったり、故障の原因になったりすることが考えられる。
【0004】
特に、上述したように、合成繊維が束ねられて形成さ軸心方向に空隙が設けられた芯体や合成樹脂で形成され軸心方向に気孔が設けられている芯体の場合には、毛細管現象によりその空隙、気孔を通して唾液が電子ペン本体に進入しやすくなっている。そこで、後に記す特許文献1には、合成繊維が束ねられて形成さ軸心方向に空隙が設けられた芯体や合成樹脂で形成され軸心方向に気孔が設けられている芯体に苦味成分をしみ込ませる電子ペン用の芯に関する発明が開示されている。これにより、噛んだり、舐めたり、咥えたりした場合には苦味を感じ、これらの動作をしないようにすることが期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-185653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子ペンを噛んだり、咥えたり、舐めたりしたときに、苦味を感じれば、当該“癖”の動作は徐々にしなくなるように仕向けることができるので、特許文献1に開示された発明は、電子ペンの保護の観点から有用な技術である。しかし、電子ペンを噛んだり、咥えたり、舐めたりする動作は、上述したように“癖”であり、1回苦い経験をしたからといって、直ぐに当該動作を辞められることは少ないと考えられる。このため、苦味を感じても、電子ペンを噛んだり、咥えたり、舐めたりする“癖”の動作はある程度の期間継続されてしまい、その間に電子ペンの先端部分の芯体と筐体との間の隙間から唾液が電子ペン内部に侵入する恐れがある。
【0007】
また、電子ペンの芯体は、合成繊維が束ねられて形成さ軸心方向に空隙が設けられた芯体や合成樹脂で形成され軸心方向に気孔が設けられている芯体だけでなく、POM等の硬質樹脂やその他の材料により形成されるものも存在する。この場合にも、電子ペンを噛んだり、咥えたり、舐めたりする動作を繰り返せば、電子ペンの先端部分の芯体と筐体との間の隙間から唾液が電子ペン内部に侵入する恐れがある。また、上述した“癖”の動作以外においても、電子ペンの先端部分の芯体と筐体との間の隙間から水分が侵入することを防止することは、電子回路等が搭載される電子ペンにとっては重要なことである。
【0008】
以上のことに鑑み、この発明は、電子ペンとしての機能に影響を及ぼすことなく、電子ペンの先端部分の芯体と筐体との間の隙間から例えば唾液等の水分が侵入することを、効果的に防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、
先端に開口部を有する筒状体であって、前記開口部の近傍の内壁面から軸心に向かって突出したリング状の突起部を備えると共に、回路部品が搭載される筐体と、
ペン先部と前記ペン先部の後端面より延伸された軸部とからなる棒状体であって、前記ペン先部と前記軸部とは中心軸を同じくし、前記ペン先部の前記後端面の面積は前記軸部の前端面の面積よりも大きい芯体と、
前記芯体を後端側より前記筐体の前記開口部より挿入し、前記芯体の後端部を前記筐体内に取り付けた場合に、前記筐体の前記突起部の前端面と前記芯体の前記ペン先部の後端面とが対向する部分に、前記軸部が貫通するようにして設けられるリング状の弾性部材と
を備えることを特徴とする電子ペンを提供する。
【0010】
この発明の電子ペンによれば、筐体の開口部近傍の内壁面に設けられた突起部の前端面と、筐体内に取り付けられた芯体のペン先部の後端面との間に、芯体の軸部が貫通するようにしてリング状の弾性部材が設けられる。リング状の当該弾性部材は、芯体のペン先部と筐体との間に生じる隙間(空隙)を埋め、外部からの液体の侵入を防止する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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