TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024022004
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022125266
出願日2022-08-05
発明の名称分取液体クロマトグラフ
出願人株式会社島津製作所
代理人個人
主分類G01N 30/80 20060101AFI20240208BHJP(測定;試験)
要約【課題】分取シーケンスが開始された後で実際の第2遅れ時間が変化した場合にも対応し得る分取液体クロマトグラフを提供する。
【解決手段】分取シーケンスの実行中に第1検出器(8)と第2検出器(10)のいずれにおいてもピークとして検出される特定の成分が注入されると、制御装置(14)は、情報記憶領域に記憶している時間差情報のメンテナンス動作を実行する。メンテナンス動作において、制御装置(14)は、第1保持時間と第2保持時間との差分が所定の許容範囲に入っているか否かのピーク判定を実行し、それによって、第2検出器(10)で成分が検出されてから当該成分がフラクションコレクタに到達するまでの第2遅れ時間が以前の状態から変化しているか否かを確認する。制御装置(14)は、ピーク判定によって、第2遅れ時間が以前の状態から変化していると判断した場合、計算した第1保持時間と第2保持時間との差分によって情報記憶領域に記憶されている時間差情報を最新の状態に更新する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
移動相を設定された流量で送液する送液ポンプと、
前記送液ポンプにより送液される移動相中に試料を注入するインジェクタと、
前記インジェクタにより前記移動相中に注入された試料中の成分を互いに分離するための分離カラムと、
前記分離カラムの出口に流体接続され、前記分離カラムからの溶出液が流れる出口流路と、
前記出口流路から分岐し、前記出口流路の前記溶出液の流れの一部を取り出すための分岐流路と、
前記出口流路と流体接続され、前記溶出液中の成分の濃度に応じた第1信号を出力する第1検出器と、
前記分岐流路と流体接続され、前記分岐流路を通じて供給される前記溶出液中の成分の濃度に応じた第2信号を出力する第2検出器と、
前記第1検出器の出口に流体接続され、前記分離カラムからの溶出液のうちの所望の部分を個別の捕集容器に捕集するためのフラクションコレクタと、
前記送液ポンプ、前記インジェクタ、及び前記フラクションコレクタの動作を制御して設定された分取シーケンスを実行するように構成された制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記分取シーケンスが開始される前に設定される初期設定情報として、前記分離カラムから溶出した成分が前記第1信号でピークとして検出されるまでに要する時間と、前記分離カラムから溶出した成分が前記第2信号でピークとして検出されるまでの時間との時間差についての時間差情報、及び、前記第1信号でピークとして検出された成分が前記フラクションコレクタに到達するまでの時間である第1遅れ時間を記憶する情報記憶領域を有し、前記分取シーケンスの実行中は、前記第1信号でピークとして検出された成分を前記捕集容器に捕集する第1捕集動作において、前記第1遅れ時間を前記フラクションコレクタの動作の制御に適用し、前記第2信号でピークとして検出された成分を前記捕集容器に捕集する第2捕集動作において、前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報及び前記第1遅れ時間を使用して求められる、前記第2信号でピークとして検出された成分が前記フラクションコレクタに到達するまでの時間である第2遅れ時間を前記フラクションコレクタの動作の制御に適用するように構成され、
さらに前記制御装置は、前記分取シーケンスの実行中に前記第1信号及び第2信号のいずれにおいてもピークとして検出される特定の成分を前記移動相中に注入した際に、前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報のメンテナンス動作を実行するように構成され、
前記制御装置は、前記メンテナンス動作において、前記特定の成分が前記移動相中に注入されてから前記第1信号でピークとして検出されるまでの第1保持時間と前記特定の成分が前記移動相中に注入されてから前記第2信号でピークとして検出されるまでの前記第2保持時間との差分を計算し、計算した前記差分が前記時間差情報を基準に設定される許容範囲に入っているか否かのピーク判定を実行し、前記ピーク判定において、計算した前記差分が前記許容範囲から外れていれば、計算した前記差分で前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報を更新するように構成されている、分取液体クロマトグラフ。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記ピーク判定において前記第1保持時間と前記第2保持時間との前記差分が前記許容範囲から外れていると判定した場合に、ユーザに対して警告を発するように構成されている、請求項1に記載の分取液体クロマトグラフ。
【請求項3】
前記制御装置は、前記ピーク判定において、前記特定成分注入が実行されたときに前記第1信号及び前記第2信号のそれぞれで現れる前記特定の成分のピークの頂点が現れる時間の差を、前記第1保持時間と前記第2保持時間との前記差分として計算するように構成されている、請求項1又は2に記載の分取液体クロマトグラフ。
【請求項4】
前記制御装置は、前記ピーク判定において、前記第1信号に現れる前記特定の成分のピークの幅と前記第2信号に現れる前記特定の成分のピークの幅との比率を計算し、前記比率が所定の基準範囲に入っているか否かを判定し、前記比率が所定の基準範囲から外れている場合にユーザに対して警告を発するように構成されている、請求項1又は2に記載の分取液体クロマトグラフ。
【請求項5】
前記インジェクタは前記捕集容器に捕集された成分を試料として前記移動相中に注入し得るように構成されており、
前記制御装置は、更新された前記時間差情報を使用して計算した前記第2遅れ時間を適用して前記第2捕集動作を実行した後で、前記第2遅れ時間を適用して実行された前記第2捕集動作で前記捕集容器に捕集された成分を前記移動相中に再注入し、前記再注入された成分についての前記第2信号におけるピーク面積に基づいて前記第2捕集動作における前記成分の回収率を評価するように構成されている、請求項1又は2に記載の分取液体クロマトグラフ。
【請求項6】
前記第2検出器は質量分析計である、請求項1又は2に記載の分取液体クロマトグラフ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分取液体クロマトグラフに関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフィを利用して試料に含まれる複数の成分を互いに分離し、分離した成分のうちの所望の成分を個別の捕集容器に捕集する分取液体クロマトグラフが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
分取液体クロマトグラフは、試料中の成分を互いに分離するための分離カラムの下流に設けられた検出器及びフラクションコレクタと、検出器からの出力信号に基づいてフラクションコレクタの動作を制御する制御装置と、を備えている。分離カラムで互いに分離された各成分は、検出器に導入された際に検出器からの出力信号においてピークとして表れる。制御装置は検出器からの出力信号上で捕集対象の成分のピークが表れたときに当該成分が検出器を通過したことを検知し、そのピークに相当する部分が捕集容器に導かれるようにフラクションコレクタの動作を制御する。捕集対象の成分が検出器を通過してからその成分がフラクションコレクタに到達するまでの時間(以下、遅れ時間という)は、検出器からフラクションコレクタまでの間の流路の内部容量と移動相の流量によって決まるものである。制御装置は、分取が開始される前の所定のタイミング(例えば、移動相の流量が設定されたタイミング)で遅れ時間を計算し、分取が開始された後はその遅れ時間を考慮してフラクションコレクタの動作を制御する。
【0004】
ところで、分取液体クロマトグラフでは、分離カラムと検出器(第1検出器という)との間で流路を分岐させて溶出液の一部を取り出して質量分析計などの別の検出器(第2検出器という)へ導き、第1検出器では検出しにくい成分を第2検出器で検出することによって、成分の分取性能を向上させることがある。この場合、分離カラムから溶出した成分が第1検出器に到達するまでに要する時間と第2検出器に到達するまでに要する時間が全く同じではないため、第2検出器から出力される信号に基づいて成分の捕集を行なう際には、第1検出器から出力される信号に基づいて成分の捕集を行なう場合に適用される遅れ時間(以下、第1遅れ時間という)とは別の遅れ時間(以下、第2遅れ時間という)を適用する必要がある。
【0005】
第2遅れ時間は、移動相中にある成分が注入されてから第1検出器でピークとして検出されるまでの保持時間(第1保持時間という)と移動相中に同じ成分が注入されてからその成分が第2検出器でピークとして検出されるまでの保持時間(第2保持時間という)との差分を計算し、その差分を、検出器からフラクションコレクタまでの間の流路の内部容量及び移動相の流量で決まる第1遅れ時間に加味することで求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/185872号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、2つの検出器を備えた分取液体クロマトグラフでは、1以上の試料を注入して所望の成分を個別の捕集容器に捕集していく分取シーケンスが開始される前の初期設定において、特定の成分を含む標準試料を注入して第2遅れ時間を求め、第1遅れ時間とともに分取用のパラメータとして装置に記憶される。
【0008】
分取シーケンスの実行中に、第2検出器に通じる流路で詰まりが発生するなどして実際の第2遅れ時間が分取シーケンスの開始前に設定した値から変化するという事態が生じ得る。しかしながら、これまでの分取液体クロマトグラフでは、分取シーケンスの実行中に分取用のパラメータを修正することができなかったため、このような事態が発生しても当初の第2遅れ時間を使用して分取シーケンスが続行されてしまい、成分の捕集が正常に実行されないという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、分取シーケンスが開始された後で実際の第2遅れ時間が変化した場合にも対応し得る分取液体クロマトグラフを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る分取液体クロマトグラフは、移動相を設定された流量で送液する送液ポンプと、前記送液ポンプにより送液される移動相中に試料を注入するインジェクタと、前記インジェクタにより前記移動相中に注入された試料中の成分を互いに分離するための分離カラムと、前記分離カラムの出口に流体接続され、前記分離カラムからの溶出液が流れる出口流路と、前記出口流路から分岐し、前記出口流路の前記溶出液の流れの一部を取り出すための分岐流路と、前記出口流路と流体接続され、前記溶出液中の成分の濃度に応じた第1信号を出力する第1検出器と、前記分岐流路と流体接続され、前記分岐流路を通じて供給される前記溶出液中の成分の濃度に応じた第2信号を出力する第2検出器と、前記第1検出器の出口に流体接続され、前記分離カラムからの溶出液のうちの所望の部分を個別の捕集容器に捕集するためのフラクションコレクタと、前記送液ポンプ、前記インジェクタ、及び前記フラクションコレクタの動作を制御して設定された分取シーケンスを実行するように構成された制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記分取シーケンスが開始される前に設定される初期設定情報として、前記分離カラムから溶出した成分が前記第1信号でピークとして検出されるまでに要する時間と、前記分離カラムから溶出した成分が前記第2信号でピークとして検出されるまでの時間との時間差についての時間差情報、及び、前記第1信号でピークとして検出された成分が前記フラクションコレクタに到達するまでの時間である第1遅れ時間を記憶する情報記憶領域を有し、前記分取シーケンスの実行中は、前記第1信号でピークとして検出された成分を前記捕集容器に捕集する第1捕集動作において、前記フラクションコレクタの動作の制御に前記第1遅れ時間を適用し、前記第2信号でピークとして検出された成分を前記捕集容器に捕集する第2捕集動作において、前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報及び前記第1遅れ時間を使用して求められる、前記第2信号でピークとして検出された成分が前記フラクションコレクタに到達するまでの時間である第2遅れ時間を前記フラクションコレクタの動作の制御に適用するように構成されている。さらに前記制御装置は、前記分取シーケンスの実行中に前記第1信号及び第2信号のいずれにおいてもピークとして検出される特定の成分を前記移動相中に注入した際に、前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報のメンテナンス動作を実行するように構成されている。前記制御装置は、前記メンテナンス動作において、前記特定の成分が前記移動相中に注入されてから前記第1信号でピークとして検出されるまでの第1保持時間と前記特定の成分が前記移動相中に注入されてから前記第2信号でピークとして検出されるまでの前記第2保持時間との差分を計算し、計算した前記差分が前記時間差情報を基準に設定される許容範囲に入っているか否かのピーク判定を実行し、前記ピーク判定において、計算した前記差分が前記許容範囲から外れていれば、計算した前記差分で前記情報記憶領域に記憶されている前記時間差情報を更新するように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
健康状態検査材
9日前
株式会社CCT
表示装置
8日前
株式会社トプコン
測量装置
14日前
株式会社チノー
放射温度計
1日前
日本精機株式会社
車両用表示装置
15日前
株式会社トプコン
測量装置
14日前
日本精機株式会社
センサユニット
今日
個人
コンベックスルール用測定部品
7日前
本多電子株式会社
水中探知装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
給水治具
6日前
東将精工株式会社
測定器具補助具
8日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
6日前
中部電力株式会社
スミヤ濾紙
14日前
株式会社ミツトヨ
光学式エンコーダ
9日前
東レエンジニアリング株式会社
衝撃試験機
9日前
株式会社 システムスクエア
検査装置
8日前
株式会社ティアンドデイ
温度測定装置
6日前
トヨタ自動車株式会社
表示装置
今日
ニシム電子工業株式会社
液位検出装置
今日
豊田合成株式会社
重量測定装置
6日前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
13日前
日立建機株式会社
作業機械
13日前
アズビル株式会社
隔膜真空計の製造方法
14日前
笹田磁気計測研究所株式会社
磁気傾度計
1日前
株式会社不二越
歯車寸法測定装置
8日前
アズビル株式会社
圧力センサの製造方法
14日前
本田技研工業株式会社
外界認識装置
1日前
本田技研工業株式会社
情報提供装置
14日前
株式会社島津製作所
分注装置
7日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
今日
株式会社ジェイテクト
回転角検出装置
15日前
株式会社トクヤマ
磁性粒子を用いた試料前処理方法
1日前
個人
注いでいる時に同時的に残量がわかる液体容器
今日
株式会社ティアンドデイ
携帯型温度測定装置
6日前
株式会社レゾナック
磁気センサ
15日前
鹿島建設株式会社
変位計測構造
15日前
続きを見る