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公開番号
2024021629
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-02-16
出願番号
2022124607
出願日
2022-08-04
発明の名称
キャップ脱着装置
出願人
澁谷工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B67B
3/20 20060101AFI20240208BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約
【課題】 成形誤差によって培養容器2ごとに2つの口部に螺着されているキャップCの位置がばらついている場合であっても、2つの口部のそれぞれでキャップCの脱着を自動的かつ効率的に行うことができる。
【解決手段】 第1口部2aAと第2口部2aBとを備えた培養容器2を支持する支持手段3と、上記第1口部2aAのキャップCを脱着する第1キャップ開閉手段と、上記第2口部2aBのキャップCを脱着する第2キャップ開閉手段と、上記第1口部2aA、第2口部2aBを第1作動位置と第2作動位置とに位置決めする位置決め手段6とを備えている。
上記第1作動位置において上記第1キャップ開閉手段が第1口部2aAからキャップCを離脱させた状態で、上記位置決め手段6が第2口部2aBを第2作動位置に位置決めして、第2キャップ開閉手段により第2口部2aBのキャップCを脱着する。
【選択図】 図5
特許請求の範囲
【請求項1】
キャップが螺着された第1口部と第2口部とを備えた容器を支持する支持手段と、上記第1口部に対してキャップを脱着する第1キャップ開閉手段と、上記第2口部に対してキャップを脱着する第2キャップ開閉手段と、第1キャップ開閉手段と上記第1口部とを接離させるとともに、第2キャップ開閉手段と上記第2口部とを接離させる移動手段と、上記第1口部を第1キャップ開閉手段が作動する第1作動位置に、第2口部を第2キャップ開閉手段が作動する第2作動位置にそれぞれ位置決めする位置決め手段とを備え、
上記位置決め手段により上記第1口部を上記第1作動位置に位置決めして、上記第1キャップ開閉手段により第1口部からキャップを離脱させた状態で、上記位置決め手段が上記第2口部を上記第2作動位置に位置決めして、上記第2キャップ開閉手段により第2口部からキャップを離脱させることを特徴とするキャップ脱着装置。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
上記容器は平面視において略長方形に形成されるとともに、上記第1口部および第2口部は当該容器の上面における隣接した2つの角部近傍に設けられ、
上記支持手段は、上記第1口部と第2口部とが両端に位置する前方辺と当接する前方辺ガイドと、上記前方辺と第1口部が位置する角部を形成する第1側方辺と当接する第1側方辺ガイドと、上記前方辺と第2口部が位置する角部を形成する第2側方辺と当接する第2側方辺ガイドとを備え、
上記位置決め手段は、上記容器を押圧して当該容器の前方辺を前方辺ガイドに、上記第1側方辺を第1側方辺ガイドに当接させて上記第1作動位置に位置決めし、
もしくは、上記容器を押圧して当該容器の前方辺を前方辺ガイドに、上記第2側方辺を第2側方辺ガイドに当接させて上記第2作動位置に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のキャップ脱着装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はキャップ脱着装置に関し、詳しくは容器に設けられた第1口部と第2口部とに対してキャップの脱着を行うキャップ脱着装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、細胞を培養する容器として、キャップが螺着可能な口部を備えた培養容器が知られている。
このような培養容器を用いて細胞の培養を行う際、培養容器に収容した古い培地を新しい培地に交換する培地交換を行う場合があるが、その場合には上記口部からキャップを離脱させ、その状態で培地を交換したら、その後キャップを口部に装着する作業が必要となる。
このような作業を自動的に行うことを目的として、口部へのキャップの脱着を行うキャップ回転手段を備えたキャップ脱着装置が知られている(特許文献1、2)
一方、細胞培養をより大量に行うことを目的として、より大型の培養容器が知られており、このような培養容器として、上記口部を2つ備えたものが知られている。
このような口部を2つ備えた培養容器で培地交換をする際には、一方の口部を用いて古い培地の吸引および新しい培地の供給を行えばよいが、このとき他方の口部のキャップを取り外しておけば、当該他方の口部を介して培養容器内部の空気の流出入が促進され、培地の交換をスムーズに行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5791037号公報
特許第6399215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1や特許文献2のキャップ脱着装置において、螺着されたキャップを離脱させ再び螺着させるには、培養容器を保持して口部の中心軸にキャップ回転手段の回転中心を位置合わせし、その状態でキャップを回転させる必要がある。
この場合、上述したような口部を2つ備えた培養容器におけるキャップの脱着作業を自動化するには、2つのキャップ回転手段を用いて、各キャップ回転手段の回転中心をそれぞれに口部の中心軸に位置合わせして、各キャップを回転させてキャップの脱着を行うことが考えられる。
しかしながら、培養容器には成形誤差により、上記2つの口部の間隔や位置関係は個々の培養容器ごとに微妙に異なっていることから、個々の培養容器ごとに各キャップ回転手段を2つの口部のそれぞれに位置合わせする必要があり、効率的でなく自動化には不向きであるという問題があった。
このような問題に鑑み、2つの口部を備えた培養容器に対してキャップの脱着を効率的に行うことが可能なキャップ脱着装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1の発明にかかるキャップ脱着装置は、キャップが螺着された第1口部と第2口部とを備えた容器を支持する支持手段と、上記第1口部に対してキャップを脱着する第1キャップ開閉手段と、上記第2口部に対してキャップを脱着する第2キャップ開閉手段と、第1キャップ開閉手段と上記第1口部とを接離させるとともに、第2キャップ開閉手段と上記第2口部とを接離させる移動手段と、上記第1口部を第1キャップ開閉手段が作動する第1作動位置に、第2口部を第2キャップ開閉手段が作動する第2作動位置にそれぞれ位置決めする位置決め手段とを備え、
上記位置決め手段により上記第1口部を上記第1作動位置に位置決めして、上記第1キャップ開閉手段により第1口部からキャップを離脱させた状態で、上記位置決め手段が上記第2口部を上記第2作動位置に位置決めして、上記第2キャップ開閉手段により第2口部からキャップを離脱させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記発明によれば、位置決め手段が第1、第2口部を順次第1、第2作動位置に位置させ、各位置において第1、第2キャップ開閉手段を作動させるようになっていることから、2つの口部を備えた培養容器に対してキャップの脱着を効率的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
培養容器の斜視図
第1実施形態におけるキャップ脱着装置の正面図
支持手段および位置決め手段を示す平面図
支持手段および位置決め手段を示す側面図
位置決め手段の動作を示す側面図
キャップ脱着装置の動作を示す図
キャップ脱着装置の動作を示す図
第2実施形態におけるキャップ脱着装置の正面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施形態について説明すると、図1は本実施形態のキャップ脱着装置1で扱う培養容器2の斜視図を示しており、従来公知のシャーレなどの培養容器に対し、より大量の細胞を一度に培養することが可能な培養容器となっている。
上記培養容器2は樹脂成形され、平面視において略長方形を有するとともに、内部が複数段に仕切られて外観は略直方体形状を有したものとなっており、培養容器2の内部の各段は収容部として、培養する細胞の他、細胞の培養に用いる培地が収容可能となっている。
また培養容器2の上面2uにはキャップCが装着可能な第1口部2aAおよび第2口部2aBが設けられており、これら第1、第2口部2aA、2aBは当該培養容器2の上面2uにおける隣接した2つの角部近傍に設けられている。
上記第1、第2口部2aA、2aBには外周にらせん状の突起が形成され、これに対し上記キャップCの内周にもらせん状の突起が形成されている。これにより、上記第1、第2口部2aA、2aBに対してキャップCを螺着させることが可能となっている。
上記培養容器2を用いて細胞を培養する際、培地の交換を行う場合には、例えば第2口部2aBからキャップCを離脱させた状態で、第2口部2aBにノズルを挿入し、使用済みの古い培地を吸引するとともに新たな培地を供給するようになっている。
このとき、第1口部2aAからキャップCを離脱させておけば、培養容器2内の空気の流れが確保されるため、ノズルによる培地の吸引や供給を速やかに行うことが可能となる。
【0009】
ここで本実施形態の培養容器2は、人が取り扱うことが前提となっているとともに使い捨てするものとなっており、このため樹脂成形する際の精度は高くなく、各部の寸法には成形誤差が存在する。例えば、個々の培養容器2ごとに、上記第1口部2aAと第2口部2aBや螺着されるキャップC間の間隔や位置関係にばらつきが認められる。
このような成形誤差を有するため、上記培養容器2の各口部2aA、2aBに対してキャップCを脱着するには、培養容器2ごとに各口部2aA、2aBの中心軸とキャップ回転手段の回転中心とを一致させる必要があるため、自動的にキャップCの脱着を行うのは困難となっていた。
そこで本実施形態のキャップ脱着装置1は、上記第1口部2aAおよび第2口部2aBに対するキャップ回転手段の位置決めを効率的に行い、2つの口部を有する培養容器2から自動的にキャップCを脱着させるものとなっている。
【0010】
図2はキャップ脱着装置1の正面図を示しており、上記培養容器2を支持する支持手段3と、上記培養容器2の第1口部2aAのキャップCを脱着するキャップ回転手段としての第1キャップ開閉手段4Aと、上記第2口部2aBのキャップCを脱着するキャップ回転手段としての第2キャップ開閉手段4Bと、上記第1キャップ開閉手段4Aを培養容器2から退避させることを目的として、第1キャップ開閉手段4Aと上記第1口部2aAとを接離させる第1移動手段5Aと、上記支持手段3に支持された培養容器2を位置決めする位置決め手段6とを備え、これらはコンピュータなどによって構成された図示しない制御手段によって制御されるようになっている。
また本実施形態のキャップ脱着装置1に隣接して、上記培養容器2の培地交換を行うための図示しない培地交換装置が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)
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