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公開番号
2024021564
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-02-16
出願番号
2022124473
出願日
2022-08-04
発明の名称
窒化ケイ素粉末の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
主分類
C01B
21/06 20060101AFI20240208BHJP(無機化学)
要約
【課題】 燃焼合成によって得られた窒化ケイ素塊状物より、粗粒が低減され、且つ、微粉の生成も抑制された窒化ケイ素粉末を収率よく製造することが可能な窒化ケイ素粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】 燃焼合成法によって得られたβ型の窒化ケイ素塊状物を粉砕して窒化ケイ素粉末を製造する方法において、砥石間の距離が5~30μmに調整された石臼式摩砕機により1回以上粉砕する工程を含み、必要に応じて、上記粉砕に先立って、前記窒化ケイ素塊状物を100μm以下の大きさに粉砕する前粉砕工程を含む窒化ケイ素粉末の製造方法である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
燃焼合成法によって得られたβ型の窒化ケイ素塊状物を粉砕して窒化ケイ素粉末を製造する方法において、砥石間の距離が5~30μmに調整された石臼式摩砕機により粉砕する工程を含むことを特徴とする粗粒が減少した窒化ケイ素粉末の製造方法。
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【請求項2】
更に、前記石臼式摩砕機により粉砕する工程の前に、前記窒化ケイ素塊状物を平均粒子径100μm以下に粉砕する前粉砕工程を含む請求項1記載の粗粒が減少した窒化ケイ素粉末の製造方法。
【請求項3】
前記石臼式摩砕機により粉砕する工程において、粉砕に供する窒化ケイ素の水分含有率が30質量%以下である請求項1記載の粗粒が減少した窒化ケイ素粉末の製造方法。
【請求項4】
得られる窒化ケイ素粉末における10μm以上の粗粒が1000ppm以下であり、0.3μm以下の微粉が10質量%以下である請求項1記載の粗粒が減少した窒化ケイ素粉末の製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の製造方法によって得られた窒化ケイ素粉末、焼結助剤、バインダー、及び溶媒を混合してスラリーを調製するスラリー調製工程、及び上記スラリー調製工程より得られたスラリーをシート状に成形するシート成形工程を含む、窒化ケイ素グリーンシートの製造方法。
【請求項6】
燃焼合成法によって得られたβ型の窒化ケイ素塊状物を粉砕して得られた窒化ケイ素粉末、焼結助剤、バインダー、及び溶媒を混合してスラリーを調製するスラリー調製工程、及び上記スラリー調製工程より得られたスラリーをシート状に成形するシート成形工程を含む、窒化ケイ素グリーンシートの製造方法であって、前記スラリー調製工程により得られたスラリーを、砥石間の距離が5~30μmに調整された石臼式摩砕機により粉砕する工程を含むことを特徴とする窒化ケイ素グリーンシートの製造方法。
【請求項7】
請求項5又は6記載の製造方法によって得られた窒化ケイ素グリーンシートを脱脂する脱脂工程、及び脱脂工程より得られた脱脂体を焼成して焼結体を得る焼成工程を含む窒化ケイ素焼結体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ケイ素粉末の新規な製造方法に関する。詳しくは、燃焼合成法によって得られた窒化ケイ素塊状物から、粗粒が低減した窒化ケイ素粉末を効率よく製造する方法を提供するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化ケイ素粉末を焼成して得られる焼結体は、各種セラミックス焼結体の中でも、軽量、機械的強度、耐薬品性、電気絶縁性等に優れており、ボールベアリング等の耐摩耗用部材や高温構造用部材として、また、熱伝導性も高めたものは放熱用基板材料として使用されている。
【0003】
上記窒化ケイ素焼結体の製造原料である窒化ケイ素粉末を高純度で且つ効率よく製造する方法として燃焼合成法が知られている。この製造方法は、シリコン粉末を窒素中で燃焼させる方法であり、反応制御が難しいため、一般には、シリコン粉末に窒化ケイ素粉末を希釈材として混合して燃焼合成反応を行う方法が実施されている。ところが、上記希釈材を使用しても工業的な実施においては燃焼反応を完全には制御できず、反応後に取り出される塊状物中には、粒子径が数μmから数十μmの範囲で融着粒子が存在する。
【0004】
上記融着粒子のうち、粗大粒子が焼結体において問題をもたらすことは知られており、例えば、凝集粒子及び/又は融着粒子よりなる粗大粒子の含有量を低減することにより、高強度で、特性のバラツキの少ない高信頼性の窒化ケイ素セラミックスを再現性良く安定して製造できるようになることが記載されている(特許文献1参照)。
【0005】
一方、燃焼合成により得られた窒化ケイ素塊状物の粉砕は、粉砕効率が良いボールミルを使用するのが一般的であった。しかしながら、ボールミルによる粉砕は、ミル内に死角が存在し、そこに粗粒が滞留した場合には、粗粒が残留する。また、上記粗粒を十分低減するためには、長時間の粉砕処理が必要となり、その分微粉の量が極度に増加してしまうという問題が生じる。特に、燃焼合成により得られる窒化ケイ素は焼結による粒成長が乏しいβ型の結晶であり、過度の微粉量の増加は、これを焼成して得られる焼結体の結晶粒径を低減させ、強度の低下をもたらすことが懸念される。
【0006】
また、このような窒化ケイ素粉末中の粗大粒子を風力分級や乾式の篩分け等により除去することも考えられるが、比較的量の多い粗粒を除去する方法は、窒化ケイ素粉末の製造における収率を低下させるという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2000-159512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、燃焼合成法によって得られた窒化ケイ素塊状物から、粗粒の残存量を低減し、更には、過度の微粉の生成も抑制し、効率よく窒化ケイ素粉末を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、燃焼合成法によって得られた窒化ケイ素塊状物の粉砕に石臼式摩砕機を使用することにより、被粉砕物の全量を粉砕メディアと接触させることができるために死角がなく、また、臼のクリアランスを特定の範囲に調整することにより、前記融着粒子の粗粒が確実に破砕され、且つ、凝集粒子も十分解されること、さらに、粉砕メディアとの接触時間が短いことにより、過度の粉砕により生じる微粉が増加する傾向も防止することができ、焼結用粉体として最適な窒化ケイ素粉末を効率的に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明によれば、燃焼合成法によって得られたβ型の窒化ケイ素(以下、単に窒化ケイ素ともいう。)塊状物を粉砕して窒化ケイ素粉末を製造する方法であって、砥石間の距離が5~30μmに調整された石臼式摩砕機により粉砕する工程を含むことを特徴とする粗粒が減少した窒化ケイ素粉末の製造方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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