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公開番号2024021253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022123964
出願日2022-08-03
発明の名称光触媒を用いた水分解装置
出願人株式会社エコソリューション,個人
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 3/04 20060101AFI20240208BHJP(無機化学)
要約【課題】 光触媒を用いて水を高効率で分解して水素および酸素を効率良く生成する。
【解決手段】 光触媒を用いた水分解装置(WD1)は、水を入れるタンク(10)と、このタンク内に配置された光透過性材料から形成された保持板(20)と、この保持体の表面に設けられた光触媒層(21a、22a)と、保持体の内部に光を導入照射するLED(30)および光ファイバー(35)からなる光照射装置とから構成される。LEDから保持体の内部に照射された光を、保持体の表面(21、22)を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層(21a、22a)によりタンク内の水を分解させて、水素および酸素を発生させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水を入れる容器体と、
前記容器体内に配置された光透過性材料から形成された保持体と、
前記保持体の表面に設けられた光触媒層と、
前記保持体の内部に光を導入照射する光照射装置とを備えて構成され、
前記光照射装置により前記保持体の内部に照射された光を、前記保持体の表面を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層により前記容器体内の水を分解させるように構成したことを特徴とする光触媒を用いた水分解装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記光照射装置が所望の波長の光を発光するLEDを用いて構成され、前記LEDからの光を前記保持体の内部に導入照射することを特徴とする請求項1に記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項3】
前記光照射装置が、太陽光などの外部の光を集光する集光装置と、前記集光装置により集光された光から所望の波長の光を選択するフィルターとを有し、前記フィルターを透過した光を前記保持体の内部に導入照射することを特徴とする請求項1に記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項4】
前記保持体が光透過性材料からなる板状部材から構成され、
前記板状部材の板面外面に前記光触媒層を設け、
前記光照射装置は、前記板状部材の端面から前記板状部材内に光を導入照射し、この光が前記板面外面から外部に出射するときに、前記光触媒層を通過して照射し、前記容器体内の水を分解させることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項5】
前記容器体内に、複数の前記板状部材をその板面外面が所定間隔を置くようにして平行に並べて配置し、隣り合う前記板状部材の間に、表面に光触媒層を設けた中間板材を配置し、
前記板面外面から外部に出射する光を、前記中間板材の表面に設けられた前記光触媒層に照射させることを特徴とする請求項4に記載の光触媒を用いた水分解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒を用いて水を酸素と水素に分解する装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
水を電気分解して水素および酸素を得ることは従来から良く知られている。また、水中に置いた酸化チタンやその化合物に光照射を行うと、これが触媒として作用し、水を分解して水素および酸素が発生することも知られいてる。例えば、特許文献1には、酸化チタンなどの化合物が光触媒として作用することが記載されており、光触媒を用いて水を分解して水素および酸素を発生させること(このことは「本多・藤嶋効果」として知られている)が紹介されている。また、金属や木や無機物板表面に酸化チタンやその化合物表面処理加工して、その費用面に水を流して太陽光やブラックライトをあてると触媒作用で水を分解することも従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-71668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように光触媒を用いれば、電力を加えることなく、光照射により水を分解できるので、カーボンニュートラルを図るという現在のエネルギー事情に基づく要求に大きく寄与できると考えられる。ところが、酸化チタン等の光触媒を塗布した(担持させた)部材を水中に置いて光触媒を担持させた部材と水と接触させ、これに外部から光照射を行うという方法では、光触媒による水分解効率(変換効率)が低く、外部から光照射を行うという方法では、水の分解効率が悪く、実用化が難しいという問題がある。そもそも、水中の触媒処理した部材に外部から光照射することも容易ではないという問題があり、未だ本格的な実用化には至っていない。また、太陽光を用いることが考えるが、太陽光を用いる場合には、表面に浮かす状態で設ける必要があり、しかも設置角度も限られ、更には照射時間も1日8時間と限られるという問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みたもので、水を高効率で分解して水素および酸素を効率良く生成することができる光触媒を用いた水分解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明に係る光触媒を用いた水分解装置は、水を入れる容器体と、前記容器体内に配置された光透過性材料から形成された保持体と、前記保持体の表面に設けられた光触媒層と、前記保持体の内部に光を導入照射する光照射装置とを備えて構成され、前記光照射装置により前記保持体の内部に照射された光を、前記保持体の表面を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層により前記容器体内の水を分解させる。
【0007】
上記発明において、好ましくは、前記光照射装置が所望の領域の波長の光を発光するLEDを用いて構成され、前記LEDからの光を前記保持体の内部に導入照射する。
【0008】
上記発明において、好ましくは、前記光照射装置が、太陽光などの外部の光を集光する集光装置と、前記集光装置により集光された光から所望の領域の波長の光を選択するフィルターとを有し、前記フィルターを透過した光を前記保持体の内部に導入照射する。
【0009】
上記発明において、好ましくは、前記保持体が光透過性材料からなる板状部材から構成され、前記板状部材の板面外面(板状部材の表および裏面)に前記光触媒層を設け、前記光照射装置は、前記板状部材の端面から前記板状部材内に光を導入照射し、この光が前記板面外面から外部に出射するときに、前記光触媒層を通過して照射し、前記容器体内の水を分解させる。このときに、表面積広くさせて光が通過出来る微細な加工を表面に施して分解効率を高めるということも可能である。
【0010】
上記発明において、好ましくは、前記容器体内に、複数の前記板状部材をその板面外面が所定間隔を置くようにして平行に並べて配置し、隣り合う前記板状部材の間に、表面に光触媒層を設けた中間板材を配置し、前記板面外面から外部に出射する光を、前記中間板材の表面に設けられた前記光触媒層に照射させる。この場合において、この中間板材を微細網状板に処理し有効性を高めるようにしても良い。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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