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公開番号2024020869
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-15
出願番号2022123386
出願日2022-08-02
発明の名称サンバイザ
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60J 3/02 20060101AFI20240207BHJP(車両一般)
要約【課題】従来のサンバイザは、乗員に対して空調風を供給するものであり、キャビン全体の温度を速やかに下げるものではなかった。
【解決手段】ルーフパネルRpとルーフトリムRtとの間に空気流路1を備えた車両Aにおいて、空気流出口1Bの前方に取り付けるサンバイザSVであって、バイザ本体V1と、車両前方向へ引き出し可能な補助バイザV2とを備え、バイザ本体V1が、格納部材11と、弾性部材12と、固定部材13と、中空部4とを有し、固定部材13とキャビン内面との間に介在する第1ジョイントJ1により取り付けてあり、補助バイザV2が、送風空間15と、送風空間15を外部に開放する送風口6を有する構造にし、日除けとしての本来の機能に加え、空気流路1内の空気をキャビン50に流出あせて、高温になったキャビン50全体の温度を速やかに低減する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ルーフパネルとルーフトリムとの間に、車両前方端に空気流出口を有する空気流路を備えた車両において、前記空気流出口の前方に取り付けるサンバイザであって、
中空状のバイザ本体と、前記バイザ本体に対して車両前方向へ引き出し可能に格納される補助バイザとを備え、
前記バイザ本体が、前記補助バイザを格納する格納部材と、前記空気流出口の開口縁に当接する弾性部材と、前記格納部材と前記弾性部材との間に介在する固定部材と、これらの部材により形成され且つ車両後方端から車両前方端に至る中空部とを有すると共に、前記固定部材とキャビン内面との間に介在する第1ジョイントにより前記空気流出口の前方に取り付けてあり、
前記補助バイザが、その内部に、前記バイザ本体の前記中空部に連通する送風空間を有すると共に、少なくとも車両前方端に、前記送風空間を外部に開放する送風口を有することを特徴とするサンバイザ。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記バイザ本体が、前記固定部材と前記格納部材との間に、角度調整可能な可変管体を有することを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項3】
前記格納部材の車両前方端と前記キャビン内面とを連結する第2ジョイントを備え、
前記第1ジョイント及び前記第2ジョイントの夫々が、回動可能であるとともに着脱可能な構造を有することを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項4】
前記補助バイザの前記送風空間及び前記送風口が、外部に向けて断面積を漸次減少させた構造であることを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項5】
前記補助バイザの前記送風口が、送風方向を変更する風向調整機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項6】
前記バイザ本体及び前記補助バイザのいずれか一方の車両前方端に、ダッシュボード側の放射熱を検知する放射温度センサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項7】
前記補助バイザの前記送風空間内に、除湿膜を配置したことを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項8】
前記車両が、
前記ルーフパネルに配置され且つ前記キャビンの温度よりも低温を維持する放射冷却機能を有する冷源と、
前記空気流路の車両後方端に設けた空気流入口と、
前記空気流路内に前記空気流入口から前記空気流出口に至る方向の冷気流を発生させる気流発生器とを備えており、
前記バイザ本体及び前記補助バイザの内部に上記冷気流を流通させて、前記補助バイザの送風口から上記冷気流を流出させることを特徴とする請求項1に記載のサンバイザ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のウインドシールドの上部に配置するサンバイザに関し、とくに、送風機能を備えたサンバイザに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、上記したようなサンバイザとしては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載のサンバイザは、車両天井部に格納される格納位置と、車室内側に引き出される引出位置との間で回動可能に支持してある。車両天井部の内部には、空調風を流通させる通気ダクトが配置してある。通気ダクトは格納位置にあるサンバイザに向いた開口部を有する。
【0003】
これに対して、サンバイザは、中空状を成すと共に、通気ダクトの開口部に相対向する通気部を有し、格納位置では、通気部から内部に取り入れた空調風を下向きに流出させる。つまり、乗員に向けて空調風を流出させる。また、サンバイザは、引出位置では、開口部から流出した空調風を受けて、その流れを車両後方側である乗員側へ向ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-269706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記したような従来のサンバイザは、主に、乗員に対して空調風を供給するものである。これに対して、近年では、駐車中に、日射によりキャビン内が高温になり、乗車した際に不快感を与えることがあるため、キャビン全体の温度を速やかに下げることが要望されていた。
【0006】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、ルーフパネルとルーフトリムとの間に空気流路を備えた車両において、日除けとしての本来の機能に加え、高温になったキャビン全体の温度を速やかに低減することができるサンバイザを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係わるサンバイザは、ルーフパネルとルーフトリムとの間に、車両前方端に空気流出口を有する空気流路を備えた車両において、空気流出口の前方に取り付けるサンバイザである。このサンバイザは、中空状のバイザ本体と、バイザ本体に対して車両前方向へ引き出し可能に格納される補助バイザとを備えている。バイザ本体は、補助バイザを格納する格納部材と、空気流出口の開口縁に当接する弾性部材と、格納部材と弾性部材との間に介在する固定部材と、これらの部材により形成され且つ車両後方端から車両前方端に至る中空部とを有すると共に、固定部材とキャビン内面との間に介在する第1ジョイントにより空気流出口の前方に取り付けてある。そして、サンバイザは、補助バイザが、その内部に、バイザ本体の中空部に連通する送風空間を有すると共に、少なくとも車両前方端に、送風空間を外部に開放する送風口を有することを特徴としている。
【0008】
自動車等の車両では、駐車中に直射日光を受けた場合、ダッシュボードや計器パネルの上面が最も高温になり、キャビンの前方領域の温度が上昇し易いと共に、ダッシュボードや計器パネルの上面からの熱放射が乗員に不快感を与えることがある。これに対して、上記のサンバイザは、バイザ本体に格納した補助バイザを車両前方側に引き出すことにより、日除けとして面積を拡大し得る。また、上記のサンバイザは、空気流路の空気流出口から流出する空気をバイザ本体の中空部を通して補助バイザの送風空間に導入し、補助バイザの送風口からキャビンの前方領域に流出させる。この空気の流出は、補助バイザをバイザ本体に格納した状態、又は引き出した状態のいずれの状態でも可能である。
【発明の効果】
【0009】
このようにして、本発明に係わるサンバイザは、キャビン内で最も高温になり易いダッシュボードや計器パネルの上面に空気を供給することとなり、ルーフパネルとルーフトリムとの間に空気流路を備えた車両において、日除けとしての本来の機能に加え、高温になったキャビン全体の温度を速やかに低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係わるサンバイザの一実施形態を車両とともに示す側面図である。
上段に補助バイザを収納した状態を示すと共に、下段に補助バイザを引き出した状態を示すサンバイザの断面説明図である。
左側に補助バイザの内部を示し、右側に風向を左右に変化させた状態を示す平面説明図である。
補助バイザの内部を示す斜視図である。
第2ジョイントを外した状態を示す側面図である。
第1ジョイントを外した状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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