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公開番号2024020682
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-15
出願番号2022123038
出願日2022-08-02
発明の名称電動プレス装置
出願人株式会社ジャノメ
代理人
主分類B30B 15/14 20060101AFI20240207BHJP(プレス)
要約【課題】ワークやプレス環境の違いが生じた場合においても減速荷重率を適正化できラムの停止位置及び停止時の荷重のばらつきを低減することが可能な電動プレス装置を提供する。
【解決手段】ワークWに対して加圧作業を行うラム1と、ラム1にかかる荷重を検出する荷重検出部31と、目標停止荷重値LTを記憶する目標停止荷重記憶部15と、荷重検出部31が目標停止荷重値LTを検出したときにラム1を停止させる停止部21と、減速荷重率Rを記憶する減速荷重率記憶部16と、荷重検出部31が減速荷重率Rと目標停止荷重値LTとを乗算した荷重値を検出したときに、ラム1の速度を設定速度VLにまで減速させるように制御する速度制御部22と、目標停止荷重値LTでのラムの速度と、設定速度VLとの比較結果に基づいて、減速荷重率Rが適正であるか否かを判定する判定部23とを備える電動プレス装置である。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
ワークに対して加圧作業を行うラムと、
前記ラムにかかる荷重を検出する荷重検出部と、
前記ラムの加圧作業を停止させる際の目標停止荷重値を記憶する目標停止荷重記憶部と、
前記目標停止荷重値に対する割合で示され、前記目標停止荷重値手前で前記ラムの減速を開始するときの減速荷重率を記憶する減速荷重率記憶部と、
前記荷重検出部が前記減速荷重率と前記目標停止荷重値とを乗算した荷重値を検出したときから、前記ラムの速度を設定速度にまで減速させるように制御する速度制御部と、
前記目標停止荷重値での前記ラムの速度と、前記設定速度との比較結果に基づいて、前記減速荷重率が適正であるか否かを判定する判定部と
を備える電動プレス装置。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記目標停止荷重値での前記ラムの速度が前記設定速度よりも大きい場合に、適正な前記減速荷重率を探索する探索部
を更に備える請求項1に記載の電動プレス装置。
【請求項3】
前記目標停止荷重値での前記ラムの速度が前記設定速度よりも大きい場合に、前記減速荷重率が適正でないことを報知する報知部
を更に備える請求項1又は2に記載の電動プレス装置。
【請求項4】
前記ラムの速度と前記ラムにかかる荷重の検出結果との関係を表す時系列データに基づいて、前記減速荷重率の設定値を入力可能な操作部
を更に備える請求項1又は2に記載の電動プレス装置。
【請求項5】
前記目標停止荷重値での前記ラムの速度を、前記ラムの速度と前記ラムにかかる荷重の検出結果との関係を表す時系列データに最小二乗法を適用して傾きを求めることにより算出することを含む請求項1又は2に記載の電動プレス装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動プレス装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
サーボモータ等の電動モータを駆動源としてラムを上下動させ、ラムで対象物をプレスする電動プレス装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-33563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動プレス装置においては、「荷重停止」といった駆動停止モードが設定される。「荷重停止」では、設定した「目標停止荷重値」を検出したところで駆動指令を止めるが、このとき、ラムが停止すべき位置からオーバーシュー卜してしまう現象が生じることがある。ラムはオーバーシュートした距離だけ先に進んで止まるため、それに応じて荷重も設定した「目標停止荷重値」をオーバーする。オーバーシュートの距離は、一般的に、ラムの駆動速度に依存し、駆動速度が高いほどオーバーシュー卜の距離が増える。
【0005】
このようなオーバーシュート現象を低減するために「減速開始荷重値」が検出された時点で、予め設定した値、または固定値である「設定速度VL」に減速して加圧を行う方法が用意されている。この方法は「減速開始荷重値」を直接指定するのではなく、「目標停止荷重値」に対する割合で表される「減速荷重率」を設定することによって「減速開始荷重値」の設定が行われる。即ち、「減速開始荷重値」は、「目標停止荷重値×減速荷重率」で表すことができる。
【0006】
本来は、「減速開始荷重値」の設定値、即ち、「目標停止荷重値×減速荷重率」が所定の設定値を満たす時点でラムを減速時の設定速度VLにまで速やかに減速できればよい。しかしながら、実際には、ラムを減速させるために、ある程度の時間がかかる。そのため、「減速荷重率」の設定値が妥当でない場合は、ラムの速度が減速時の設定速度VLに減速する前に「目標停止荷重値」に到達し、結果的に、駆動指令を止めるときのラムの速度がばらつく。このばらつきがオーバーシュートの距離のばらつきを招き、オーバーシュート荷重のばらつきとなり、結果的にいたずらにラムの停止位置及び荷重の値をばらつかせることとなる。
【0007】
また、作業時間を少なくし、オーバーシュートを低減するために設定される「減速荷重率」は、ワークやプレス環境の違いによってその適切な値が異なる。ある程度許容されるばらつきにとどまっている「減速荷重率」を設定して運転を行っていても、設備を追加したり、ワークの小さな変更を行ったりする場合には、ばらつきが大きくなり、許容範囲を超えてしまうことがある。減速荷重率の許容範囲を超えていることが確認されないまま、プレス運転がされてしまうことにより、ラムの停止位置及び荷重のばらつきが大きくなることもある。
【0008】
上記課題を鑑み、本発明は、ワークやプレス環境の違いが生じた場合においても、減速荷重率を適正化でき、ラムの停止位置及び停止時の荷重のばらつきを低減することが可能な電動プレス装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一実施態様によれば、ワークに対して加圧作業を行うラムと、ラムにかかる荷重を検出する荷重検出部と、ラムの目標停止荷重値を記憶する目標停止荷重記憶部と、目標停止荷重値に対する割合で示され、目標停止荷重値の手前でラムの減速を開始するときの減速荷重率を記憶する減速荷重率記憶部と、荷重検出部が、減速荷重率と目標停止荷重値とを乗算した荷重値を検出したときから、ラムの速度を設定速度にまで減速させるように制御する速度制御部と、目標停止荷重値でのラムの速度と、設定速度との比較結果に基づいて、減速荷重率が適正であるか否かを判定する判定部とを備える電動プレス装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ワークやプレス環境の違いが生じた場合においても、減速荷重率を適正化でき、ラムの停止位置及び停止時の荷重のばらつきを低減することが可能な電動プレス装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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