TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024019817
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-14
出願番号2022122525
出願日2022-08-01
発明の名称ペロブスカイト酸化物の製造方法
出願人国立大学法人東京工業大学
代理人個人,個人
主分類C01G 23/00 20060101AFI20240206BHJP(無機化学)
要約【課題】 d0金属を含むペロブスカイト酸化物を製造する手段を提供する。
【解決手段】 ABO3型のペロブスカイト酸化物の製造方法であって、Bサイトを構成する元素がd0金属であること、及び以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とする製造方法、
(1)Aサイトを構成する元素を含む化合物及びBサイトを構成する元素を含む化合物を水に溶解させ、水溶液を得る工程、
(2)工程(1)で得られた水溶液からペロブスカイト酸化物の前駆体を得る工程、
(3)工程(2)で得られた前駆体を焼成する工程。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ABO
3
型のペロブスカイト酸化物の製造方法であって、Bサイトを構成する元素がd
0
金属であること、及び以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とする製造方法、
(1)Aサイトを構成する元素を含む化合物及びBサイトを構成する元素を含む化合物を水に溶解させ、水溶液を得る工程、
(2)工程(1)で得られた水溶液からペロブスカイト酸化物の前駆体を得る工程、
(3)工程(2)で得られた前駆体を焼成する工程。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
カルボン酸及び/又は過酸化水素の存在下で、Aサイトを構成する元素を含む化合物及びBサイトを構成する元素を含む化合物を水に溶解させることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
Bサイトを構成する元素を含む化合物が、チタンテトラアルコキシド、ニオブペンタアルコキシド、又はオキシジルコニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
Bサイトを構成する元素を含む化合物が、チタンテトライソプロポキシド、ニオブペンタエトキシド、又はオキシ酢酸ジルコニウムであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
Aサイトを構成する元素を含む化合物が、第1族元素又は第2族元素の有機酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前駆体を焼成する工程が、以下の工程(3-1)及び工程(3-2)を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法、
(3-1)前駆体を窒素雰囲気下で焼成する工程、
(3-2)工程(3-1)の後、空気雰囲気下で焼成する工程。
【請求項7】
ABO
3
型のペロブスカイト酸化物であって、1)Bサイトを構成する元素がd
0
金属であること、2)比表面積が15m
2
g
-1
以上であること、3)ルイス酸性度が10~30μmolg
-1
であること、及び4)塩基性度が100~200μmolg
-1
であることを特徴とするペロブスカイト酸化物。
【請求項8】
Bサイトを構成する元素が、チタン、ニオブ、又はジルコニウムであることを特徴とする請求項7に記載のペロブスカイト酸化物。
【請求項9】
Aサイトを構成する元素が、第1族元素又は第2族元素であることを特徴とする請求項7に記載のペロブスカイト酸化物。
【請求項10】
請求項1に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする請求項7に記載のペロブスカイト酸化物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ペロブスカイト酸化物の製造方法、ペロブスカイト酸化物、及びペロブスカイト酸化物を触媒として用いたシアノヒドリン誘導体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ペロブスカイト酸化物の中には、高い触媒活性、高誘電率、低誘電損失、超伝導特性など、非常に有用な特性を示すものがある。その上、ペロブスカイト酸化物は緻密な結晶構造を有し、耐熱性や伝導性などに優れるため、触媒、圧電体、強誘電体、磁性材料などの工業材料などとして有用である。
【0003】
ペロブスカイト酸化物はゾルゲル法によって合成されるが、従来のゾルゲル法は多段階プロセスであり、さらに炭素質な前駆体を高温で焼成する必要があった。このような従来法に代わる方法として、本発明者は、アスパラギン酸やリンゴ酸を金属分散剤として用いた方法を提案している(特許文献1)。この方法では、従来のゾルゲル法よりも簡便にペロブスカイト酸化物を合成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-95524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法では、ペロブスカイト酸化物を構成する金属元素を水に溶解させることが必要である。マンガンなどの3d金属は、有機酸塩などにすることにより容易に水に溶解させることができるが、(IV)価の酸化状態のチタン、(V)価の酸化状態のニオブ、(IV)価の酸化状態のジルコニウムのようなd
0
金属は水に可溶化することが困難であり、このため、この方法では、d
0
金属を含むペロブスカイト酸化物を製造することが難しかった。本発明は、このような背景の下になされたものであり、d
0
金属を含むペロブスカイト酸化物を製造する手段を提供することを目的とする。
【0006】
また、ペロブスカイト酸化物は触媒として使用されることが多いが、一般にペロブスカイト酸化物の表面積が大きいほど触媒活性が高くなる。従って、本発明は、表面積の大きいペロブスカイト酸化物を製造する手段を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、カルボン酸や過酸化水素の存在下で、d
0
金属を含む化合物が水に可溶化することを見出した。また、ペロブスカイト酸化物の前駆体を焼成する際、最初に窒素雰囲気下で焼成し、その後、空気雰囲気下で焼成するという二段階の焼成法を採用することにより、ペロブスカイト酸化物の表面積を大きくできることを見出した。本発明は、以上の知見に基づき完成されたものである。
即ち、本発明は、以下の〔1〕~〔11〕を提供するものである。
【0008】
〔1〕ABO
3
型のペロブスカイト酸化物の製造方法であって、Bサイトを構成する元素がd
0
金属であること、及び以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とする製造方法、
(1)Aサイトを構成する元素を含む化合物及びBサイトを構成する元素を含む化合物を水に溶解させ、水溶液を得る工程、
(2)工程(1)で得られた水溶液からペロブスカイト酸化物の前駆体を得る工程、
(3)工程(2)で得られた前駆体を焼成する工程。
【0009】
〔2〕カルボン酸及び/又は過酸化水素の存在下で、Aサイトを構成する元素を含む化合物及びBサイトを構成する元素を含む化合物を水に溶解させることを特徴とする〔1〕に記載の製造方法。
【0010】
〔3〕Bサイトを構成する元素を含む化合物が、チタンテトラアルコキシド、ニオブペンタアルコキシド、又はオキシジルコニウム塩であることを特徴とする〔1〕に記載の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
金属イオン生成方法
23日前
国立大学法人京都大学
過酸化水素の製造方法
9日前
株式会社燃焼合成
窒化物の製造方法
18日前
住友化学株式会社
アルミナ粉末および樹脂組成物
17日前
キヤノン株式会社
水素発生装置
25日前
キヤノン株式会社
水素発生装置
25日前
キヤノン株式会社
水素発生装置
25日前
キヤノン株式会社
水素発生装置
25日前
株式会社ケミコート
硫化リチウムの製造方法
25日前
株式会社神戸製鋼所
二酸化炭素固定化方法
2日前
木村化工機株式会社
水酸化ナトリウム水溶液の蒸発濃縮装置
19日前
株式会社レゾナック
チタン酸カルシウム粉末
17日前
株式会社スチームテックホールディングス
水素ガス製造方法及び装置
4日前
株式会社燃焼合成
窒化物あるいは酸窒化物の製造方法
3日前
日揮触媒化成株式会社
粒子、及び該粒子の製造方法
19日前
浅田化学工業株式会社
針状アルミナ粒子集合体およびその製造方法
2日前
クニミネ工業株式会社
粘土ケーキの製造方法
3日前
キヤノン株式会社
水素発生装置及び反応ケース
25日前
日本特殊陶業株式会社
粉末複合材料、および粉末複合材料の製造方法
1日前
個人
環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体及びその調製方法
19日前
三菱ケミカル株式会社
金属酸化物、酸素透過膜及び酸素分離装置
18日前
株式会社荏原製作所
ガス生成装置
24日前
株式会社荏原製作所
ガス生成装置
24日前
株式会社レゾナック
ジルコン酸化合物粉末及びその製造方法
17日前
株式会社レゾナック
ジルコン酸化合物粉末及びその製造方法
17日前
南海化学株式会社
ホウ素含有塩基性塩化アルミニウム
24日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
固体電解質材料およびそれを用いた電池
2日前
東海カーボン株式会社
黒鉛材料及び黒鉛材料の製造方法
23日前
個人
アルミニウム金属による窒化アルミニウム粉体を製造する方法
23日前
国立大学法人東京工業大学
4元系酸カルコゲン化物および電子素子
22日前
レアメタルリサイクル環境合同会社
無水塩化ニッケル粉末の製造方法
8日前
東ソー株式会社
疎水性ゼオライト、及びその製造方法
29日前
株式会社半導体エネルギー研究所
複合酸化物の作製方法
1日前
日揮触媒化成株式会社
結晶性ベーマイトスラリーおよびその製造方法
18日前
日揮触媒化成株式会社
フォージャサイト型ゼオライト、およびその製造方法
8日前
日揮触媒化成株式会社
フォージャサイト型ゼオライト、およびその製造方法
8日前
続きを見る