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公開番号
2024019814
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-02-14
出願番号
2022122513
出願日
2022-08-01
発明の名称
酸化チタン中空粒子組成物
出願人
日本化薬株式会社
代理人
主分類
C01G
23/053 20060101AFI20240206BHJP(無機化学)
要約
【課題】
本発明は、中空酸化チタン粒子を使用し、フィルターで目詰まりを生じず、良好な濾過性を有する分散液及びインクを実現するものである。
【解決手段】
(A)酸化チタン中空粒子、及び(B)酸化チタン中実粒子を含有する組成物であって、より好ましくは前記(A)の外径をXnm、前記(B)の外径をYnmとした場合、Y/Xの値が0.65以上1.5以下である組成物、該組成物を含有する分散液、及びインクジェット用インク。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)酸化チタン中空粒子、及び(B)酸化チタン中実粒子を含有する組成物。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記(A)の外径をXnm、前記(B)の外径をYnmとした場合、Y/Xの値が0.65以上1.5以下である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記(A)の含有量に対する前記(B)の含有量が0.1質量%以上100質量%以下である請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記(A)の中空径をZnmとした場合に、Z/Xの値が0.50以上0.95以下である請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
前記(A)の外径Xnmが50nm以上500nm以下である請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
前記(A)がルチル型酸化チタンである請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
前記(A)が、粒子中にシリカを含有する請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
前記(A)中のシリカの含有率が、0.5質量%以上14.0質量%以下である請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
(I)請求項1又は2に記載の組成物、及び(II)溶剤又は(III)硬化性樹脂を含有する分散液。
【請求項10】
更に(IV)分散剤を含有する請求項9に記載の分散液。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化チタン中空粒子組成物とそれを含有する分散液およびその用途に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
中空粒子は、内部に空孔を有する粒子である。従来、中空粒子は、空孔に種々の機能物質を内包させたマイクロカプセルとして広く利用されている。また、中空粒子は、空孔に起因する光散乱特性を有するため、紙、繊維、皮革、ガラス、金属等へのコーティング剤や、インク、塗料、化粧品などにおいて、光輝性、光沢性、不透明性、白色性等の性能を付与する光散乱剤又は光散乱助剤として有用である。さらに、中空粒子は、屈折率の調整剤、軽量化剤、遮音材、断熱材等としての利用も期待されている。例えば特許文献1、2にはシリカやアルミナを含有する中空粒子が開示されている。
【0003】
中空粒子の中でも、シリカや、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物を含有する中空粒子は、構造安定性及び化学的安定性に優れることから工業的に有用であり、軽量化材、白色顔料としての応用が期待されている。特に、酸化チタンを含有する中空粒子は、高屈折率であること、触媒活性を有すること等の理由から、光散乱材料や触媒材料として有用とされている。特許文献3には、粒径を制御した中空酸化チタンの製造方法が開示されている。
【0004】
しかし、先述の中空酸化チタン粒子を使用した分散液及びインクを作製した場合、フィルターで目詰まりを生じ、濾過性が著しく損なわれてしまうという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-43788号公報
特開2010-120786号公報
国際公開2019/117075
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、濾過性を改善した酸化チタン中空粒子の組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討の結果、(A)酸化チタン中空粒子と(B)酸化チタン中実粒子を組み合わせた粒子の組成物とすることで、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明は、以下1)~11)に関するものである。
1)
(A)酸化チタン中空粒子、及び(B)酸化チタン中実粒子を含有する組成物。
2)
前記(A)の外径をXnm、前記(B)の外径をYnmとした場合、Y/Xの値が0.65以上1.5以下である上記1)に記載の組成物。
3)
上記(A)の含有量に対する前記(B)の含有量が0.1質量%以上100質量%以下である上記1)又は2)に記載の組成物。
4)
上記(A)の中空径をZnmとした場合に、Z/Xの値が0.50以上0.95以下である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の組成物。
5)
上記(A)の外径Xnmが50nm以上500nm以下である上記1)乃至4)のいずれか一項に記載の組成物。
6)
上記(A)がルチル型酸化チタンである上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の組成物。
7)
上記(A)が、粒子中にシリカを含有する上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の組成物。
8)
上記(A)中のシリカの含有率が、0.5質量%以上14.0質量%以下である上記7)に記載の組成物。
9)
(I)上記1)乃至8)のいずれか一項に記載の組成物、及び(II)溶剤又は(III)硬化性樹脂を含有する分散液。
10)
更に(IV)分散剤を含有する上記9)に記載の分散液。
11)
上記9)に記載の分散液を含有するインクジェット用インク。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、濾過性に優れた酸化チタン中空粒子及び酸化チタン中実粒子の組成物を調製できる。また当該組成物は、例えば粉末化粧料として使用した場合に光輝性、光沢性に優れ、また着色剤として含有させた場合に隠ぺい性が良好な白インクを得ることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[(A)酸化チタン中空粒子]
本発明の組成物に含有される(A)酸化チタン中空粒子は内部に空孔が形成され、殻が酸化チタンで形成されている球状、略球状、凹凸状、異形状等の粒子であり、球状又は略球状である場合が好ましく、球状である場合が更に好ましい。また中空粒子内部の空孔は、空孔を球と見なしたときに真円度が高いものが好ましい。また該酸化チタンはルチル型である場合が好ましい。なお酸化チタン中空粒子は以下単に、中空酸化チタンとして表現される場合もある。
ルチル型酸化チタンは、光触媒機能が低い、屈折率が高いので波長に対する反射率を制御できる点において優れる。なお本明細書中においてルチル型酸化チタンとは、ルチル化率が80質量%以上である場合と定義するが、好ましくは85質量%~100質量%、より好ましくは90質量%~100質量%である。なお当該割合はX線回折ピークから算出される値であり、詳細は実施例においてFR値として説明する。
また本実施形態に用いるルチル型酸化チタン中空粒子は、単結晶である場合が好ましい。酸化チタンが単結晶であることは、公知の方法で確認することができる。公知の方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、単粒子の電子回折像を測定する方法が挙げられる。本明細書において「単結晶」とは、単粒子の電子回折像がスポット像であることを意味する。
【0010】
[シリカ]
本発明の組成物に用いられる中空酸化チタンは、その殻にシリカが併存する場合が好ましい。このシリカは結晶性であってもアモルファスであってもよいが、アモルファスであることが好ましい。シリカがアモルファスであることは、公知の方法で確認することができる。公知の方法としては、例えば、X線回折装置等を使用して、シリカ結晶(例えばα-SiO
2
)に由来する回折ピークを測定する方法が挙げられる。本明細書において「アモルファス」とは、結晶に由来する明確な回折ピークが現れないことを意味する。
また、(A)酸化チタン中空粒子中にシリカを有する場合、酸化チタンの含有率が70.0質量%以上99.5質量%以下であることが好ましい。酸化チタンの含有率の上限としてより好ましい値は、順に99.0質量%、98.5質量%であり、特に好ましくは98.0質量%である。また下限としてより好ましい値は、75.0質量%、80.0質量%、85.0質量%、90.0質量%、95.0質量%、95.5質量%、96.0質量%、96.5質量%であり、特に好ましくは97.0質量%である。従って、酸化チタンの含有率として最も好ましくは97.0質量%以上98.0質量%以下である。
また、本実施形態に係る中空粒子は、シリカの含有率が0.5質量%以上30.0質量%以下であることが好ましい。シリカの含有率の上限としてより好ましい値は、順に25.0質量%、20.0質量%、15.0質量%、10.0質量%、5.0質量%、4.5質量%、4.0質量%、3.5質量%であり、特に好ましくは3.0質量%である。また下限としてより好ましい値は、0.5質量%、1.0質量%、1.5質量%であり、特に好ましくは2.0質量%である。従って、シリカの含有率として最も好ましくは2.0質量%以上3.0質量%である。
中空粒子が含有する酸化チタン及びシリカの含有率は、中空粒子を製造する際の酸化チタン前駆体及びシリカ前駆体が、100%の変換率で酸化チタン及びシリカに変換されたものとして算出する。これらの含有率を算出するときは、小数点以下2桁目を四捨五入して、小数点以下1桁目までを記載する。
なお、この中空粒子は、中空構造を有する酸化チタン層とシリカ層の境界は複合酸化物となっていても良い。なおシリカがこの範囲であることにより、ブルーライトである波長400~500nmの透過率を効率的に遮蔽することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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