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公開番号2024019730
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-09
出願番号2024000152,2017565195
出願日2024-01-04,2016-06-17
発明の名称感染性疾患の診断および処置
出願人ケンブリッジ エンタープライズ リミテッド
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/68 20180101AFI20240202BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】感染性疾患の診断および処置の提供。
【解決手段】微生物により引き起こされる感染性疾患を患うかまたはこれを患うことが疑われる対象が、抗微生物剤に対して感受性である微生物の株に感染しているのかどうかを決定するための方法であって、抗微生物剤に対して耐性である微生物の異なる株が存在する方法について記載される。方法は、対象に感染する微生物の株の核酸が、保存的ヌクレオチド位置において、野生型ヌクレオチド配列を含むのかどうかを決定するステップを含み、その位置における突然変異が、耐性である異なる株の核酸内で、抗微生物剤に対する耐性と関連する。方法は特に、淋病を患うかまたはこれを患うことが疑われる対象が、抗微生物剤に対して感受性であるNeisseria gonorrhoeaeの株に感染しているのかどうかを決定するのに適用可能である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
図面に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感染性疾患、例えば、淋病(Gonorrhoea)などの性感染疾患を診断および処置するための方法、ならびにこのような方法における使用のためのキットに関する。本発明はまた、感染性疾患を引き起こす微生物の、抗微生物剤に対する耐性の蔓延を低減するための方法にも関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
Neisseria gonorrhoeaeは、グラム陰性菌であり、公衆衛生上の懸念の重大な対象である性感染症の淋病の病原作用物質である。Gonorrhoeaへの感染は、増大しつつある。世界保健機構(WHO)は、世界中の成人の間で、年間1億600万例の淋病の新たな症例が見られ、2005年における感染率で、21%の増大であると推定している。淋病感染は、女性では無症状性であることが多い(症例のうちの≧50%)。これは重大な問題であり、なぜならば、未診断の感染症は子宮内膜炎および骨盤内炎症性疾患をもたらす可能性があり、結果として、不妊症または子宮外妊娠による死亡をもたらしうるからである。男性における感染は一般に、精巣上体炎、陰茎の分泌物、腫脹、および疼痛を含む症候を伴う症状性(症例のうちの≧90%において)である。特に、男性との性交渉を行う男性において、性器外感染が一般的であるが、性交渉歴に応じて、異性愛者においても見出されうる。性器外感染は、高頻度で無症状性であるが、性交渉の相手の間の淋病感染の伝播に著明に寄与する。
【0003】
淋病への感染の診断は、合併症を軽減し、一層の伝播を低減するのに極めて重要である。しかし、集中化したクラミジア感染症(Chlamydia)/淋病診断の結果として、現行の
臨床経路に内在する遅延は、著明な数の症状性患者が、陽性診断の非存在下で、患者の性交渉歴および症候に従い、経験的に処置されていることを意味する。淋病感染が、他の多数の性感染症と症候を共有することを踏まえると、症状性患者は、感染の病因についての知見を伴わずに、複数の抗生剤のカクテルで処置されるので、過剰処置が重大な問題である。このような無差別的な抗生剤の使用は、Gonorrhoeaにおける抗微生物剤耐性の発生に対する著明な寄与因子となっており、そのスーパー耐性菌状態への進化をもたらしている。
【0004】
多年にわたり、広範にわたる抗生剤が、淋病感染の処置に使用されている。しかし、N.gonorrhoeaeは、抗微生物剤の選択圧の非存在下でであってもなお、抗微生物剤耐性機構をたやすく発生させやすいことが実証されている。エリスロマイシンの化学的誘導体であるアジスロマイシンは、1980年代初頭以来、淋病の処置に使用されていた(エリスロマイシンは、処置に十分に効果的ではなかった)。しかし、その実施後、アジスロマイシンに対する耐性が急速に発生し、抗生剤の単剤療法では、もはや使用されていない。シプロフロキサシンは、1980年代半ばから、淋病感染を処置するのに広く使用された。当初は、低用量が使用されたが、1990年までに感受性の低減が観察された。最小推奨用量が増大した。しかし、耐性が発生し、2000年代半ばまでに、シプロフロキサシンが処置選択肢として放棄される程度にまで、急速に拡散した。セフィキシムおよびセフトリアキソンという、2つの広域スペクトルセファロスポリン(ESC)が、淋病感染を処置するために広く使用されている。セフィキシムは、>95%の治癒率についての基準を満たしたので、世界保健機構(WHO)により、第1選択治療に推奨された、唯一の経口ESCであった。しかし、セフィキシムに対する感受性の低減が、2000年代末に最初に観察されて以来、推奨処置は、セフトリアキソンおよびアジスロマイシンによる二重療法へと切り換えられた。
【0005】
多剤耐性Gonorrhoeaへの不安は、感染を処置するための、広範にわたる抗生剤の自由適用により増幅されている。処置のための新たな抗生剤の導入の後に、N.gonorrhoeaeによる薬物耐性の発生が急速に続いている。世界中で蔓延するGonorrhoea型の大部分は、超多剤耐性(XDR)株(少なくとも2つの一般に使用される抗微生物剤に対して耐性である株)への発生まで、今や少数の耐性マーカーを隔てるに過ぎない。実際、それぞれ、H041株およびF89株という、2つのXDR株が、近年、日本および欧州で同定されている。いずれの株も、淋病の処置のために、単剤療法で使用されうる、最後の完全に効果的な抗微生物剤である、広域スペクトルセファロスポリン(ESC)のセフトリアキソンに対して耐性である。
【0006】
一般に、特定の抗生剤の広範な使用は、選択圧を介して、耐性を推進することにより、時間経過と共に、それらの有効性を減殺する。逆に、抗生剤の使用の減少は、時間経過と共に、特定の薬物に対する耐性の蔓延を低減しうるであろう。したがって、処置を、N.gonorrhoeaeが感受性である、最も狭い範囲の抗生剤へと限定することにより、多剤耐性Gonorrhoeaの発生を緩徐化することが可能である。これは、抗微生物剤のスチュワードシップとしてとして公知である。
【0007】
抗生剤使用の低減を容易とするため、Gonorrhoeaへの感染を、迅速に診断することが可能であれば、これは、症状性患者における症候群管理の結果としての過剰処置を低減するので、有益であろう。Gonorrhoea陽性である患者にとって、抗生剤処置に対して感受性であるN.gonorrhoeaeの株に感染しているのか、耐性株に感染しているのかを知ることは、著明に有益であろう。これは、感染を効果的に処置し、これにより、淋病の処置に現在利用可能な薬物の有用性を拡大するのに、可能な最も狭い範囲の抗生剤の処方を誘導するであろう。
【0008】
今日では、核酸増幅検査が、淋病感染の診断のための「ゴールドスタンダード」であるので、多くの臨床検査室は、もはや、Gonorrhoeaの培養技法により抗生剤感受性を決定するのに適する試料は受領しない。代わりに、培養物/寒天希釈液により完全耐性プロファイルが確立される、「前哨」地点における集団についてのランダムサンプリングによる、抗微生物剤耐性株の監視が企図されている。この情報は、処置ガイドラインを改変するのに使用されるが、全集団を代表しうるわけではない。診療所に来院したときに、各患者について分子検査を実施しうるなら、症例ごとのベースで、効果的処置を投与し、抗微生物剤に対するスチュワードシップおよび処置の転帰を改善しうるであろう。
【0009】
現在のところ、非培養検体に由来する抗生剤感受性検査を可能とする、信頼できる技術は存在しない。抗微生物剤耐性の決定因子について、文献では、多数の診断アッセイについて記載されている(ペニシリン、テトラサイクリン、マクロリド、フルオロキノロン、および広域スペクトルセファロスポリンについて)が、それらの感度/特異度は、最適未満であることが多い。また、抗生剤耐性の一因となる、多くの異なる突然変異も存在するので、どの耐性株が存在するのかを決定するのに、各異なる突然変異について調べることは、実践的ではない。Gonorrhoeaの抗生剤耐性/感受性パターンを確立するための、市販の診断用プラットフォームは現在のところ存在しない。
【0010】
したがって、淋病を患うかまたはこれを患うことが疑われる対象が、抗生剤による処置に対して感受性または耐性であるN.gonorrhoeaeの株に感染しているのかどうかを迅速に決定するのに使用しうる検査が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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