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公開番号2024019288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2023204997,2022137764
出願日2023-12-05,2022-08-31
発明の名称ダイビングマスク
出願人誠加興業股分有限公司
代理人個人,個人
主分類B63C 11/12 20060101AFI20240201BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】従来のダイビングマスクの本体内部を極小化した画期的な構造を提供する。
【解決手段】
ダイビングマスクは、レンズフレームと、レンズフレームの形状に対応した透明なレンズ部と、目スカート部及び鼻スカート部を一体的に成型し、目スカート部の前方に透明なレンズ部の形状に対応するスカート部フレームが備わっている防水密封スカートと、を含み、透明なレンズ部及びスカート部フレームは、ともにレンズフレームに防水状に嵌め込まれ、鼻スカート部はレンズフレーム外の中央エリアから前方へ突出し、防水密封スカートの後周縁は連続する2層の防水リングを形成し、使用者がダイビングマスクを装着すると、目及び鼻がそれぞれ目スカート部及び鼻スカート部内に対応して収容され、2層の防水リングは、適切に目及び鼻の外周縁に沿って使用者の顔部に密着可能である。
【選択図】図12A
特許請求の範囲【請求項1】
ダイビングマスクであって、
レンズフレームと、
前記レンズフレームの形状に対応した透明なレンズ部と、
目スカート部及び鼻スカート部を一体的に成型し、前記目スカート部の前方に前記透明なレンズ部の形状に対応するスカート部フレームが備わっている防水密封スカートと、を含み、
前記透明なレンズ部及び前記スカート部フレームは、ともに前記レンズフレームに防水状に嵌め込まれ、前記鼻スカート部は前記レンズフレーム外の中央エリアから前方へ突出し、前記防水密封スカートの後周縁は連続する2層の防水リングを形成し、
使用者が前記ダイビングマスクを装着すると、目及び鼻がそれぞれ前記目スカート部及び前記鼻スカート部内に対応して収容され、前記2層の防水リングは、適切に前記目及び鼻の外周縁に沿って前記使用者の顔部に密着可能であるダイビングマスク。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記2層の防水リングは、略Y型を有する断面を共同で構成する第1密着部及び第2密着部を形成し、前記防水密封スカートの後縁が前記使用者の顔部に密着するとき、前記第2密着部が前記第1密着部の外周縁に位置する請求項1に記載のダイビングマスク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、目、鼻、口を覆う水中マスクに関し、特に、使用者の目及び鼻のみを覆い、2層の防水機能を有する水中マスクに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
現在のウォータースポーツ又はレジャーにおいて、使用者に息を止めさせることなく自在に呼吸させる方式については、マスク(目及び鼻を覆う)にシュノーケル(口でマウスピースを咥えて呼吸する)を組み合わせたものが最も一般的である。このような方式は長年存在しているが、口で呼吸せねばならないことから、通常、人が空気中で鼻呼吸したり、口と鼻で自在に呼吸したりする習慣とは結局のところ異なっている。そこで、図1A及び図1Bに示すように、後年になって、フルフェイスシュノーケルマスク1が発明されることとなった(いわゆるFull Face Snorkel Mask,FFSM)。これは、主として、マスク1の本体10が顔部F全体(眉からあごにかけて、目、鼻、口を含む)を完全に覆い、中央の上方に、本体10の内部と連通して使用者に口及び鼻で自在に呼吸させるシュノーケル11が接続されている。そのため、呼吸過程全般がより自在となり、注意力を呼吸に向ける必要がなくなるため、ウォーターアクティビティの楽しみが大幅に増加する。これは、技術的に極めて大きな改良であると言える。
【0003】
しかし、フルフェイスシュノーケルマスク1はレンズ12の面積が大きいため、製品全体の体積がより大きくなり、非常に携帯しにくい。また、それ以外にも、別の致命的な欠点として、使用者が使用する過程で、マスク本体10は内部空間全体(total inner space)の二酸化炭素濃度が徐々に上昇していく。そのため、二酸化炭素濃度が一定の度合に達したときに、使用者は血中酸素含有量の不足によって知らず知らずのうちに意識を失いやすく、これにより落命する例が世界中で多発している。その原因を理解するためには、いくつかの基本的な理論から語る必要がある。
【0004】
(1)我々が呼吸する空気には、約21%の酸素(O

)と約0.04%にも達する二酸化炭素(CO

)が含まれている。しかし、多くの人々は、我々の呼吸数及び呼吸深度において主な役割を担っているのは酸素ではなく、二酸化炭素であることを知らない。二酸化炭素は人間の肺部の空気において非常に重要な成分である。二酸化炭素含有量の増加は、意識喪失を引き起こすが知覚はされない。よって、こうしたことが水中で発生すると、結果として溺水することになる。
【0005】
(2)呼吸の最中には、酸素が代謝によって消費され、二酸化炭素が我々の体から発生する。これにより、我々が吐き出す空気中の二酸化炭素含有量は増加し(約4%となる)、酸素含有量は減少する(約16%となる)。また、我々が息を吐くときには、気道が完全に空になるわけではなく、少量の空気(二酸化炭素を多く含む)が残留する。このようなガス交換に関与しない呼吸量を医学的には死腔又はデッドスペース(dead space)と称する。そのため、我々が再び息を吸うときには、実際には、「新鮮な空気と二酸化炭素を多く含む」混合空気を呼吸している。つまり、これが致命傷の元となるため、死腔をできるだけ小さくし、安全を期するよう制御せねばならない。
【0006】
(3)このような理論をFFSMに取り入れる。つまり、FFSM全体を人の呼吸器系とみなしてシミュレーションする。シュノーケル11を使用して呼吸する際には、言うまでもなく気道の長さが増加する。これは、概念的には、いわゆる死腔の体積が増加することと等しい。仮に、その全体量が大きくなり過ぎれば、我々が吸い込む空気中に一段と高濃度の二酸化炭素が含まれることになり、前述したリスクが増大してしまう。このことは、1977年に欧州統一規格(即ち、EU standard EN 1972)がシュノーケルの長さと直径を厳格に規制した理由でもある。つまり、成人用のシュノーケルの内容量は230ml(子供用については150ml)を超えないよう要求されている。しかし、この規格ではシュノーケル11の容積を規制しているにすぎない。仮に、今、マスク本体10の内部体積も加味したならば、死腔の体積は、2倍、3倍、ひいては更に大きくなり、当然ながら、二酸化炭素濃度の危険性も増大し続けることになる。
【0007】
上記の理論から、二酸化炭素濃度の低下は、厳粛且つ積極的に研究開発に取り組む業者(有名大手企業)にとって尽力すべき目標となっている。彼らは、安全且つ信頼のおける製品を製造して販売せねばならないため、欧州統一規格の検査に合格せねばならないだけでなく、安全上の懸念に伴う犠牲者からの追及や賠償請求を引き起こしてもならない。通常、こうした業者は、1)死腔の体積を減少させる、2)マスクの吸気と排気を「分流」させ、吸い込まれる新鮮な空気を吐き出される二酸化炭素と独立させることで混合の機会を低下させる、という2つの方向を目指すことになる。
【0008】
(1)死腔を減少させるために、一部のFFSMでは、口鼻ポケット13(orinasal pocket)の設計概念を採用している。この場合、本体10内の呼吸関連部位である口腔と鼻孔をその他の部位(例えば、頬や目といった部位)と隔離し、2つのエリアを形成する。そのうち、上方を上体積領域(upper volume,UV)、即ち目ポケット14(eye pocket,EP)とし(図2の中空点線で囲んだエリア)、下方を下体積領域(lower volume,LV)、即ち口鼻ポケット13(orinasal pocket,OP)とする(図2の実線で囲んだエリア)。これにより、死腔を下体積領域のみに存在させるよう厳密に制御することで、二酸化炭素濃度を減少させる。
【0009】
(2)吸気と排気を分流させるために、一部のFFSMでは、逆止弁(one-way valve)で一方向吸気及び一方向排気となるよう制御することで、吐き出される空気と吸い込まれる新鮮な空気の混合を防止する一方向呼吸ループを設計している。これにより、吸気時には、シュノーケル11からのみ「新鮮な空気」を吸い込み、目ポケット14を経由して逆止弁15を通過させ、口鼻ポケット13に進入させるよう意図する(図3の中空点線矢印で示す経路)。一方、吐き出された空気については、独立した通路(即ち、レンズフレームの輪郭に沿って本体の両側に設置される通路。図示しない)を通ってマスク本体10の両側からマスクの上方に案内し(図3の中実点線矢印で示す経路)、シュノーケル11から排出することのみを可能とする。
【0010】
上記の課題解決の方向性は正しいものの、現実的には、多くの製品が上体積領域(目ポケット14)と下体積領域(口鼻ポケット13)の間の気密性に劣っている(一定期間経過後の材料劣化や、顔型の違い又は鼻筋の差によって、上下の体積領域間の気密を全く実現できなくなり、簡易的に隔離されただけとなる)。更に、口鼻ポケット13からシュノーケル11までをつなぐ通路の経路(図示しない。即ち、図3の中実点線矢印が経由する通路)が占める体積を加味すると、間違いなく死腔の体積は増加し、二酸化炭素濃度が過剰となるレベルに戻ってしまう。当然ながら、逆止弁(one-way valve)を追加して一方向排気となるよう制御すれば、確かに、目ポケット14が排除されることで排気空間を縮小可能となり、死腔が大きくなり過ぎるとの欠点を補い得る。しかし、通常、排気流は、口鼻ポケット両側のマスク周縁に沿う気管を経由して上向きにマスク上部の中央に到達したあと、更に上向きにシュノーケルの長さ方向に沿ってシュノーケルの上端に到達し、排出される。この「一方向」に排気を制御する手段は、完全に1本の経路とするか、途中に別の逆止弁を更に設置せねばならないか(例えば、マスクとシュノーケルの接続箇所等)に関わらず、材料コストが嵩み、機構がより複雑となる。
(【0011】以降は省略されています)

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