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公開番号2024011381
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-25
出願番号2022113321
出願日2022-07-14
発明の名称補修用部材
出願人株式会社岩谷技研
代理人弁理士法人朝日特許事務所
主分類B64B 1/22 20060101AFI20240118BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】飛翔体により上空へと搬送される気密な容器に生じた孔を従来技術よりも確実に塞ぐ手段を提供する。
【解決手段】補修用部材1は、キャビン92に空いた孔O1を塞ぐように、キャビン92の内側に貼り付けられる。補修用部材1は第1層11が有する粘着層112によりキャビン92に結合される。第1層11の基層111は合成ゴム等の弾性体であり、第2層12は金属等の第1層11よりも剛性の高い部材である。キャビン92が飛翔体により上空へと搬送されると、キャビン92に生じた孔O1の部分にキャビン92の内外気圧差により内側から外側に向かう力が生じる。第1層11はその力により変形しその一部が孔O1に引き込まれるが、剛性の高い第2層12がキャビン92の内側から第1層11を保持するため、補修用部材1がキャビン92から剥がれて、孔O1を通って外部空間S2へと排出されることはない。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
飛翔体により上空へと搬送される気密な容器に生じた孔を前記容器の内側から塞ぐように配置される補修用部材であって、
前記孔を覆う部分である第1部分と、前記第1部分と連結された第2部分と
を備え、
前記第2部分は前記第1部分よりも剛性が高く、
前記容器の内部の圧力が外部の圧力よりも高い場合に、前記第1部分の一部は前記容器の内外に生じる圧力差によって前記孔に引き込まれ、前記第2部分は一部が前記孔に引き込まれた状態の前記第1部分を前記容器の内側から保持する
補修用部材。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記第1部分の前記容器に接触する部分は前記容器に対する粘着性を有する
請求項1に記載の補修用部材。
【請求項3】
前記第1部分は前記容器に接触する第1層に含まれ、
前記第2部分は前記第1層の前記容器に対向しない側に積層配置された第2層に含まれる
請求項1に記載の補修用部材。
【請求項4】
前記第2部分は、少なくとも一部が孔の外側に配置されるフレームに含まれ、
前記第1部分は、前記フレームの間を塞ぐように前記フレームと連結されたシート形状の部分に含まれる
請求項1に記載の補修用部材。
【請求項5】
前記第2部分は塑性変形する
請求項1に記載の補修用部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は飛翔体により上空へと搬送される容器の気密性を保つための技術に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
気球、飛行船等の飛翔体が上昇する際、その高度が高くなるにつれて周囲の気圧は低下する。従って、飛翔体により上空へと搬送される物(以下、「被搬送物」という)が生物や精密機器のように、所定範囲内の気圧下に置かれる必要のある物である場合、一般的に被搬送物は気密な容器に収容された状態で搬送される。
【0003】
被搬送物を収容する気密な容器に、他の物体との衝突等により孔が空く場合がある。孔の空いた容器が飛翔体により上空へと搬送されると、孔からキャビン内の空気が外部に漏れ出し、キャビン内の気圧が低下する。従って、容器に空いた孔は、容器内の気圧が許容範囲を超えて低下する前に塞がれる必要がある。
【0004】
気密性が保たれるべき空間を形成する壁体に孔が空いた場合に、その孔を塞ぐ技術として、例えば、タイヤのパンクをパッチにより補修する技術がある。タイヤのパンクを補修するためのパッチを開示している特許文献として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、外側のカバー層と、タイヤの壁体を連接するための連接層と、カバー層と連接層を繋げるための中間層とを備えるタイヤ修復用のパッチが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2013-508198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の補修用パッチは、気密な空間を形成する壁体の外側に貼り付けられる。壁体に孔が空いた場合、壁体の内外圧力差により、内側から外側に向かい空気を押し出す力が生じる。従って、その空気を押し出す力に対し、補修用パッチと壁体との結合力(例えば、接着剤による粘着力)が不足すると、補修用パッチが壁体から剥がれ、孔から空気が漏れ出してしまう。
【0007】
上記の事情に鑑み、本発明は、飛翔体により上空へと搬送される気密な容器に生じた孔を従来技術よりも確実に塞ぐ手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一態様として、飛翔体により上空へと搬送される気密な容器に生じた孔を前記容器の内側から塞ぐように配置される補修用部材であって、前記孔を覆う部分である第1部分と、前記第1部分と連結された第2部分とを備え、前記第2部分は前記第1部分よりも剛性が高く、前記容器の内部の圧力が外部の圧力よりも高い場合に、前記第1部分の一部は前記容器の内外に生じる圧力差によって前記孔に引き込まれ、前記第2部分は一部が前記孔に引き込まれた状態の前記第1部分を前記容器の内側から保持する補修用部材を提供する。
【0009】
前記第1部分の前記容器に接触する部分は前記容器に対する粘着性を有してもよい。
【0010】
前記第1部分は前記容器に接触する第1層に含まれ、前記第2部分は前記第1層の前記容器に対向しない側に積層配置された第2層に含まれてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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