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公開番号2024010729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-25
出願番号2022112180
出願日2022-07-13
発明の名称バス車載機
出願人株式会社JR西日本テクシア
代理人個人
主分類G07B 15/00 20110101AFI20240118BHJP(チェック装置)
要約【課題】低コストにバスの車内で運賃を収受するとともに、ODデータを取得する。
【解決手段】バス車載機1は、情報端末3とICカードリーダライタ4とを一つの筐体5内に有する。情報端末3は、処理部31と、記憶部32と、表示部33と、入力部34とを有する。記憶部32は、自車の運行系統の停留所情報及び運賃情報を有する。乗客の降車時に先ず、降車停留所が入力部34に入力される。そして各乗客の降車時に、乗車停留所が入力部34に入力される。処理部31は、その乗車停留所と降車停留所を対にして記憶部32に記憶する。運賃情報が均一運賃である場合、各乗客の乗車時及び降車時のいずれかにおいて、乗客のICカード2を用いてその均一運賃を収受する。運賃情報が均一運賃でない場合、各乗客の降車時に、乗車停留所情報、降車停留所情報、及び前記運賃情報に基づいて運賃を計算し、乗客のICカード2を用いてその運賃を収受する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
バスの乗務員に携行されるバス車載機であって、
情報端末と、
ICカードと前記情報端末との間でデータを読み書きするICカードリーダライタとを一つの筐体内に備え、
前記情報端末は、データを処理する処理部と、データを記憶する記憶部と、データを表示する表示部と、乗務員による入力操作を受ける入力部とを有し、
前記記憶部は、自車の運行系統の停留所情報及び運賃情報を有し、
乗客の降車時に先ず、前記停留所情報に基づいて降車停留所の選択肢が前記表示部に表示され、選択された降車停留所が前記入力部に入力され、
そして各乗客の降車時に、前記停留所情報に基づいて乗車停留所の選択肢が前記表示部に表示され、選択された乗車停留所が前記入力部に入力され、前記処理部は、その乗車停留所と前記降車停留所を対にして前記記憶部に記憶し、
前記運賃情報が均一運賃である場合、各乗客の乗車時及び降車時のいずれかにおいて、前記処理部は、乗客の前記ICカードを用いてその均一運賃を収受し、
前記運賃情報が均一運賃でない場合、各乗客の降車時に、前記処理部は、前記乗車停留所情報、前記降車停留所情報、及び前記運賃情報に基づいて運賃を計算し、乗客の前記ICカードを用いてその運賃を収受することを特徴とするバス車載機。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記バスには、整理券番号が印字された整理券を発行する整理券発行機が搭載され、
各乗客の降車時に、乗車停留所の選択肢とともに、それらの乗車停留所に対応する整理券番号が前記表示部に表示されることを特徴とする請求項1に記載のバス車載機。
【請求項3】
前記ICカードは、前払いされた金額の残高が保存されており、
前記処理部は、前記ICカードリーダライタによって、保存されている前記残高から運賃を引き去ることによって運賃を収受することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバス車載機。
【請求項4】
ICカードに入金するチャージ金額が前記入力部に入力され、
前記処理部は、入力された前記チャージ金額を前記ICカードリーダライタによってICカードに保存されている前記残高に加算するとともに、前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項3に記載のバス車載機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バスの車内で運賃を収受するためのバス車載機に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
路線バスは、地域住民にとって重要な公共交通機関である。しかし、人口減少や新型感染症の影響等によりバス事業者の経営環境は大変厳しい。特に、バス事業者にとって閑散路線の維持は容易ではなく、路線を維持するために、利用者増とコストダウンの経営努力が行われている。バスの利便性を向上するとともに、運行を効率化するために、ODデータに基づいてバスの時刻表を改正することが望まれる。ODデータは、オリジン(Origin)とデスティネイション(Destination)の略語で、出発地(乗車停留所)と目的地(降車停留所)との間の利用者数のデータである。
【0003】
鉄道や都市部のバスでは、運賃のキャッシュレス決済として交通系ICカードの利用が広がっている。近年のキャッシュレス決済の急速な普及に伴い、閑散路線のバス事業者もICカードへの対応が望まれている。閑散路線のバスも、交通系ICカードに対応する装置を導入すれば、ODデータを取得することが可能となる。
【0004】
従来から非接触ICカード(交通系ICカード)を用いたバス改札装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような従来のバス改札装置では、乗車口と降車口に乗車口主局と降車口主局が各々設置される。乗車口主局と降車口主局は、それぞれICカードリーダライタを有し、車内の上位機器に接続される。上位機器とは、制御装置、運賃表示器及び音声合成装置等から構成され、運賃情報や停留所情報を持つ機器である。従来のバス改札装置は、上位機器が高コストであり、バス事業者にとって導入の経済的負担が非常に大きい。
【0005】
そこで、上位機器の一部の機能をサーバで処理することによって上位機器のコストを低減するシステムが考えられる。しかし、そのようなシステムは、バスとサーバとの間の無線データ通信が必要になるので、電波が届きにくいエリアが存在する路線では用いることができない。
【0006】
鉄道やバスで利用されるICカードは、電子マネーとしてタクシーでも利用可能である。タクシーには、バスにあるような上位機器は設置されない。そこで、タクシーと同じようにICカードでバスの運賃を収受することが考えられる。しかし、そのような電子マネーとしてのICカードの利用は、物販の決済として扱われるので、バスの運行ダイヤの改善に必要なODデータが得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平9-134460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題を解決するものであり、乗客のICカードを利用して低コストにバスの車内で運賃を収受するとともに、ODデータを取得することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のバス車載機は、バスの乗務員に携行されるバス車載機であって、情報端末と、ICカードと前記情報端末との間でデータを読み書きするICカードリーダライタとを一つの筐体内に備え、前記情報端末は、データを処理する処理部と、データを記憶する記憶部と、データを表示する表示部と、乗務員による入力操作を受ける入力部とを有し、前記記憶部は、自車の運行系統の停留所情報及び運賃情報を有し、乗客の降車時に先ず、前記停留所情報に基づいて降車停留所の選択肢が前記表示部に表示され、選択された降車停留所が前記入力部に入力され、そして各乗客の降車時に、前記停留所情報に基づいて乗車停留所の選択肢が前記表示部に表示され、選択された乗車停留所が前記入力部に入力され、前記処理部は、その乗車停留所と前記降車停留所を対にして前記記憶部に記憶し、前記運賃情報が均一運賃である場合、各乗客の乗車時及び降車時のいずれかにおいて、前記処理部は、乗客の前記ICカードを用いてその均一運賃を収受し、前記運賃情報が均一運賃でない場合、各乗客の降車時に、前記処理部は、前記乗車停留所情報、前記降車停留所情報、及び前記運賃情報に基づいて運賃を計算し、乗客の前記ICカードを用いてその運賃を収受することを特徴とする。
【0010】
このバス車載機において、前記バスには、整理券番号が印字された整理券を発行する整理券発行機が搭載され、各乗客の降車時に、乗車停留所の選択肢とともに、それらの乗車停留所に対応する整理券番号が前記表示部に表示されることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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