発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、フレイル推定装置、フレイル推定方法及びプログラムに関する。 続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】 【0002】 フレイルは、加齢に伴う心身の活力の低下に起因する健康な状態と要介護状態との中間にある状態である。フレイルの高齢者に対して、適切な治療や予防を行うことで要介護状態に進むことを遅延又は予防できる可能性があると考えられている。そのため、フレイルの高齢者をスクリーニングし、適切な介入を行うことは重要である。 【0003】 フレイルを診断する評価方法として、例えば、ロックウッドらにより提唱された障害蓄積モデル(非特許文献1参照)、及びフリードらにより提唱された表現型モデル(非特許文献2参照)等が提案されている。障害蓄積モデルでは、日常生活動作、健康度、併存症及び身体能力等における機能的障害又は異常所見の数に基づくスコアを利用してフレイルを評価する。表現型モデルでは、歩行速度、筋力、活動性、倦怠感及び疲労感、並びに体重減少の該当数を表すスコアを利用してフレイルを評価する。 【先行技術文献】 【非特許文献】 【0004】 Kenneth Rockwood, Arnold Mitnitski, "Frailty in relation to the accumulation of deficits", The Journals of Gerontology: Series A, vol. 62(7), pp. 722-727, 2007. Linda P. Fried, Jeremy D. Walston, Luigi Ferrucci, "Hazzard's Geriatric Medicine and Gerontology", 6th edition, McGraw Hill, pp. 631-645, 2009. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、従来技術では、フレイルを評価するために新たに情報を収集する必要がある、という課題がある。例えば、障害蓄積モデルや表現型モデルでは、筋力や体力等の情報が必要となる。筋力や体力等の情報は通常の健康診断では検査項目に含まれないため、フレイルを評価するためには新たに検査を実施する必要がある。 【0006】 本発明は、上記のような技術的課題に鑑みて、医療機関を受診した履歴に基づいてフレイルを推定することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記の課題を解決するために、本発明の一態様によるフレイル推定装置は、対象者が医療機関を受診した履歴を表す医療受診データに基づいて対象者の健康状態を表す特徴データを抽出するように構成されている特徴抽出部と、対象者に関する特徴データを、特徴データとフレイル評価指標との関係を学習したモデルに入力することで、対象者のフレイル評価指標を推定するように構成されている指標推定部と、を備える。 【発明の効果】 【0008】 本発明の一態様によれば、医療機関を受診した履歴に基づいてフレイルを推定することができる。 【図面の簡単な説明】 【0009】 フリード評価指標の分布の一例を示す図である。 ロックウッド評価指標の分布の一例を示す図である。 フレイル評価指標の相関関係の一例を示す図である。 ロックウッド評価指標と予後との関係の一例を示す図である。 一般化線形モデルを使った多変量解析の結果の一例を示す図である。 一般化線形モデルを使った多変量解析の結果の一例を示す図である。 予測フレイル評価指標とロックウッド評価指標との相関関係の一例を示す図である。 レセプトに基づく予測フレイル評価指標と他のフレイル評価指標との相関関係の一例を示す図である。 聞き取りに基づく予測フレイル評価指標と予後との関係の一例を示す図である。 レセプトに基づく予測フレイル評価指標と予後との関係の一例を示す図である。 一実施形態におけるフレイル推定システムの全体構成の一例を示す図である。 一実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。 一実施形態におけるフレイル推定装置の機能構成の一例を示す図である。 一実施形態における学習処理の手順の一例を示す図である。 一実施形態における推定処理の手順の一例を示す図である。 【発明を実施するための形態】 【0010】 以下、本発明の各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する