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公開番号2024007191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-18
出願番号2022108487
出願日2022-07-05
発明の名称撥水性組成物、及びそれを使用した繊維構造物
出願人東レ株式会社,ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類C09K 3/18 20060101AFI20240111BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】優れた撥水性、水中に浸漬した場合に濡れにくい低保水性、および、優れた洗濯耐久性を有する撥水性組成物、撥水性繊維構造物および水着を提供する。
【解決手段】示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃未満である含フッ素重合体(I)と、示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃以上である含フッ素重合体(II)とを含み、含フッ素重合体(I)と、含フッ素重合体(II)との質量比は、(I)/(II)=10/90~90/10である、撥水性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃未満である含フッ素重合体(I)と、示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃以上である含フッ素重合体(II)とを含み、
前記含フッ素重合体(I)と、前記含フッ素重合体(II)との質量比は、(I)/(II)=10/90~90/10である、撥水性組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記含フッ素重合体(I)および前記含フッ素重合体(II)は、含フッ素単量体(a1)から誘導される繰り返し単位および含フッ素単量体(a2)から誘導される繰り返し単位を有する含フッ素重合体であり、
前記含フッ素単量体(a1)は、
式:CH
2
=C(-X1)-C(=O)-Y1-Z1-Rf1
[式中、X1はハロゲン原子であり、Y1は-O-または-NH-であり、Z1は直接結合または二価の有機基であり、Rf1は炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である。]
で示される化合物であり、
前記含フッ素単量体(a2)は、
式:CH
2
=C(-X2)-C(=O)-Y2-Z2-Rf2
[式中、X2は一価の有機基または水素原子であり、Y2は-O-または-NH-であり、Z2は直接結合または二価の有機基であり、Rf2は炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である。]
で示される化合物である、請求項1記載の撥水性組成物。
【請求項3】
前記含フッ素重合体(I)および前記含フッ素重合体(II)は、ハロゲン化オレフィン単量体(b)から誘導される繰り返し単位を有する含フッ素重合体である、請求項1または2記載の撥水性組成物。
【請求項4】
合成繊維からなる繊維基材と、請求項1または2記載の撥水性組成物と、水分散型多官能性イソシアネート架橋剤とを有し、
前記撥水性組成物と、前記水分散型多官能性イソシアネート架橋剤とは、前記合成繊維の表面に固定化された、撥水性繊維構造物。
【請求項5】
前記合成繊維の断面形状は、外周に広幅部を有する溝部を複数有する形状である、請求項4記載の撥水性繊維構造物。
【請求項6】
前記溝部の深さは、1.0~10.0μmであり、
前記溝部の入り口の幅は、0.5~5.0μmであり、
前記溝部の数は、3~10個である、請求項5記載の撥水性繊維構造物。
【請求項7】
前記合成繊維は、ポリエステル繊維またはポリアミド繊維を含む、請求項4記載の撥水性繊維構造物。
【請求項8】
保水率が撥水性繊維構造物の質量全体の30質量%以下である、請求項4記載の撥水性繊維構造物。
【請求項9】
請求項4記載の撥水性繊維構造物を用いた水着。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水性組成物、撥水性繊維構造物および水着に関する。より詳細には、本発明は、織物などの繊維基材を構成する繊維の表面に固定化することで、優れた撥水性、水中に浸漬した場合に濡れにくい低保水性、および、優れた洗濯耐久性を有する撥水性繊維構造物を得ることできる撥水性組成物、撥水性繊維構造物および水着に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
撥水撥油性を付与し、生地内に水が含浸せず低保水性を持った繊維製品が、スポーツ、アウトドア向けで特に要望されている。このような製品を得るため、フッ素系撥水撥油剤が広く使用されている。たとえば、炭素数6以下のフルオロアルキル基を有するアクリレート共重合体からなる撥水成分と環状シリコーンをメラミン樹脂やイソシアネート化合物で固着させることで生地の低保水性を得る方法や(特許文献1)、炭素数6以下のフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル誘導体とフッ化モノマーとのフッ素重合体に非フッ素撥水成分を含む撥水剤を使用し、メラミン樹脂やイソシアネート化合物を付与する方法が知られている(特許文献2)。また、炭素数6以下の直鎖状パーフルオロアルキル基含有化合物以外のフッ素系撥水剤を繊維に使用したものとしてフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体にフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンを重合させたフッ素重合体が提案されている(特許文献3)。ほかにも、(A)フルオロアルキル基を有するα-ハロゲンアクリレートである含フッ素単量体、(B)フッ素原子を含まない単量体から誘導された繰り返し単位を有してなる含フッ素重合体を含む表面処理剤が知られている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-209763号公報
特開2014-194098号公報
特開2012-97125号公報
国際公開第2004/096939号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~2に記載の方法には以下の問題がある。これらの文献に記載の撥水性組成物では、2種の撥水成分を用いているが、環状シリコーンや非フッ素撥水成分は撥水性・耐久性が低いことから、フッ素撥水成分と混合した際に性能を低下させる。よって、これらの撥水性組成物を適用した織物などの繊維基材では、高い撥水性と低保水性とその耐久性を両立することができない問題がある。
【0005】
さらに、撥水性の耐久性を付与するために使用されるメラミン樹脂は、非常に硬い樹脂被膜となり、洗濯や着用時の物理的な揉みや摩耗によって亀裂が入り、水中に浸漬した場合など、亀裂から布帛構造内部に水が含浸しやすく、低保水性が低下するとの問題がある。
【0006】
特許文献3に記載の方法によれば、重合体を繊維に固着させただけでは低保水性得ることが難しい。特にポリウレタン繊維を含むような繊維布帛に適用した場合、ポリウレタン繊維は、表面に撥水剤が付着しにくく、低保水性が得られないとの問題がある。
【0007】
特許文献4に記載の方法によれば、洗濯耐久性が充分でないとの問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、優れた撥水性、水中に浸漬した場合に濡れにくい低保水性、および、優れた洗濯耐久性を有する撥水性組成物、撥水性繊維構造物および水着を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の撥水性組成物、撥水性繊維構造物および水着には、以下の構成が主に含まれる。
【0010】
(1)示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃未満である含フッ素重合体(I)と、示差走査熱量測定の熱吸収ピークが50℃以上である含フッ素重合体(II)とを含み、前記含フッ素重合体(I)と、前記含フッ素重合体(II)との質量比は、(I)/(II)=10/90~90/10である、撥水性組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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