TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023182318
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-26
出願番号2022095851
出願日2022-06-14
発明の名称セメント含有組成物
出願人学校法人立命館,灰孝小野田レミコン株式会社,三和産業株式会社
代理人個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20231219BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】少なくともセメント、水、および細骨材を含むセメント含有組成物において、二酸化炭素を簡易且つ低コストに、しかも効率的に固定することができるようにする。
【解決手段】二酸化炭素の固定能力の増進を図ることを目的として、下水汚泥焼却灰を細骨材として含ませる。これにより、セメント含有組成物を多孔質化して、その表面積を大きくすることができるので、より多くの二酸化炭素を当該組成物に固定させることができる。つまり、「炭素スポンジ効果」に由来する二酸化炭素の固定能力を増大させることができる。本来は廃棄物である下水汚泥焼却灰を利用することにより、二酸化炭素を簡易且つ低コストに、しかも効率的に固定することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともセメント、水、および細骨材を含むセメント含有組成物であって、
二酸化炭素の固定能力の増進を図ることを目的として、下水汚泥焼却灰を細骨材として含ませてなることを特徴とするセメント含有組成物。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
下水汚泥焼却灰が、下水汚泥と珪砂との混合物を焼成してなるものである、請求項1に記載のセメント含有組成物。
【請求項3】
細骨材が砕砂と下水汚泥焼却灰の混合物であり、
砕砂のみからなる細骨材の重量を100とするとき、15以上30以下の砕砂が同じ体積の下水汚泥焼却灰に置換されている、請求項1または2に記載のセメント含有組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント含有組成物において、二酸化炭素の固定能力の向上を図る技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素による地球温暖化の進行が問題視されている中で、モルタルやコンクリートといったセメント含有組成物の生産活動が気候変動の主要因の一つとして挙げられている。しかし、その一方で、モルタルやコンクリートなどのセメント含有組成物は、当該組成物の表面に残存している水酸化カルシウムと二酸化炭素が反応して炭酸カルシウムが生じることで、二酸化炭素を吸収固定する能力(所謂「炭素スポンジ効果」)があることも近年の研究で明らかとなっている。例えば、特許文献1には、コンクリート構造物の表面に、水、セメント、混和材料、骨材を含有するコンクリート組成物を硬化して得られ、表層部に空隙を有し、該表層部において大気中の二酸化炭素を固定化する二酸化炭素固定化成型体を備えてなる二酸化炭素固定化コンクリート構造物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-75391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者等は、二酸化炭素の固定能力の向上を図るためには、モルタルやコンクリートの多孔質化を図ることが有効であると考えた。しかし、多孔質化に際して、高価な材料を添加することは得策ではなく、本来は廃棄物として取り扱われている物質を混和物として用いることができれば、多孔質化に際してモルタルやコンクリートの製造コストが上昇することを抑えることができて有用である。廃棄物のリサイクル処理を確立することができれば、地球環境の改善にも貢献できる。一方、モルタルやコンクリートは建築材料であるため、多孔質化を図ったことにより、フレッシュ性状や硬化性状が阻害されてワーカビリティが著しく低下することは避けるべきである。
【0005】
本発明は、セメント含有組成物において、二酸化炭素を簡易且つ低コストに、しかも効率的に固定することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、本来は廃棄物である下水汚泥焼却灰をセメント含有組成物に含有させれば、当該組成物が固化されてなるモルタルやコンクリートを多孔質化して、二酸化炭素を簡易且つ低コストに、しかも効率的に固定することができることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、少なくともセメント、水、および細骨材を含むセメント含有組成物において、二酸化炭素の固定能力の増進を図ることを目的として、下水汚泥焼却灰を細骨材として含ませてなることを特徴とする。
【0008】
下水汚泥焼却灰は、下水汚泥と珪砂との混合物を焼成してなるものであることが望ましい。
【0009】
細骨材を砕砂と下水汚泥焼却灰の混合物とし、砕砂のみからなる細骨材の重量を100とするとき、15以上30以下の砕砂を同じ体積の下水汚泥焼却灰に置換することが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のようにセメント含有組成物に下水汚泥焼却灰を細骨材として含ませていると、当該組成物を多孔質化して、その表面積を大きくすることができるので、より多くの二酸化炭素を当該組成物に固定させることができる。つまり、「炭素スポンジ効果」に由来する二酸化炭素の固定能力を増大させることができる。また本発明は、本来は廃棄物である下水汚泥焼却灰を利用するものである。したがって、本発明に係るセメント含有組成物においては、二酸化炭素を簡易且つ低コストに、しかも効率的に固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

学校法人立命館
グリッパ
1か月前
学校法人立命館
発電センサ
3か月前
学校法人立命館
発電センサ
3か月前
学校法人立命館
ロボットハンド
2か月前
学校法人立命館
水和電子の生成方法
3か月前
学校法人立命館
紐状構造物の製造方法
14日前
学校法人立命館
飛行体及び飛行体の駆動装置
8日前
学校法人立命館
推定方法、及び、情報処理装置
27日前
学校法人立命館
建設用3Dプリンティング装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
錐体分光感度推定装置
3か月前
兵庫県
炭素繊維強化剤、強化炭素繊維及び炭素繊維強化複合材料
1か月前
学校法人立命館
三次元データ生成方法、演算装置、及び、コンピュータプログラム
3か月前
学校法人立命館
微生物燃料電池用支持体、微生物燃料電池、及びフローティングセンサ
1か月前
学校法人立命館
穿刺手技補助システム、穿刺補助画像生成装置及び穿刺補助画像生成方法
2か月前
学校法人立命館
コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラム
3か月前
学校法人立命館
微生物燃料電池用の電極の製造方法、微生物燃料電池用の電極、及び微生物燃料電池
2か月前
国立大学法人東海国立大学機構
接木改善剤
4か月前
学校法人立命館
リン酸化AMP活性化タンパクキナーゼ発現増強用又はリン酸化アセチルCoAカルボキシラーゼ発現増強用食品組成物、リン酸化AMP活性化タンパクキナーゼ発現増強剤、及びリン酸化アセチルCoAカルボキシラーゼ発現増強剤
2か月前
東ソー株式会社
焼結体
27日前
京セラ株式会社
誘電体磁器組成物
27日前
日本特殊陶業株式会社
接合体
1か月前
東ソー株式会社
ジルコニア組成物及びその製造方法
1か月前
イビデン株式会社
伝熱管
29日前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカ製造設備
22日前
川田建設株式会社
コンクリート構造物の塩分除去方法
14日前
株式会社HAMY
石膏ボード及びその製造方法
29日前
個人
メタルファイバおよびその製造方法並びに装置
1か月前
デンカ株式会社
液状急結剤、吹付けコンクリート
1か月前
デンカ株式会社
液状急結剤、吹付けコンクリート
1か月前
東ソー株式会社
焼結体
27日前
東ソー株式会社
焼結体
27日前
東ソー株式会社
焼結体
27日前
学校法人日本大学
酸化カルシウムの製造方法及び添加剤
28日前
TDK株式会社
誘電体組成物および電子部品
29日前
北陸電力株式会社
コンクリート組成物、硬化体、ガラス粒および細骨材
20日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
窒化ケイ素焼結体の製造方法
23日前
続きを見る