TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023176113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-13
出願番号2022088220
出願日2022-05-31
発明の名称切断装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人個人
主分類B26D 1/08 20060101AFI20231206BHJP(切断手工具;切断;切断機)
要約【課題】切断対象物を良好に切断することができる切断装置を提供する。
【解決手段】固定刃101の第1刃部101Aは左右方向に直線状に延びる。可動刃105の第2刃部102は、左右方向に対称形状の左傾斜刃部102Lと右傾斜刃部102Rを有する。左傾斜刃部102Lと右傾斜刃部102Rは、それぞれ左右方向の略中央で第1刃部101Aに対するシャー角が変化する。左右方向の中央部102Bにおける左傾斜刃部102Lと右傾斜刃部102Rの第2シャー角α2は、両側の端部102Aにおける第1シャー角α1よりも大きい。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
フレームと、
所定の延伸方向へ向けて直線状に延びる第1刃部を有し、前記フレームに固定された略平板状の固定刃と、
前記フレームに案内されて、前記延伸方向に交差する移動方向に移動可能な略平板状の可動刃であって、
前記移動方向における一方側の端部において、前記移動方向に対して前記延伸方向の端部よりも中央部が前記第1刃部から離れた谷状に形成され、前記第1刃部とすり合って切断対象物を切断する第2刃部と、
前記移動方向における他方側の端部に形成され、前記フレームと接触する接触部と
を有する可動刃と、
前記可動刃を移動させる駆動機構と、
前記可動刃から前記固定刃と前記フレームとに向かう第1方向へ前記可動刃を押圧する押圧部材と
を備えた切断装置において、
前記固定刃の前記延伸方向に対して前記可動刃の前記第2刃部が傾斜する角度であるシャー角は、前記第2刃部の前記延伸方向の端部における前記シャー角である第1シャー角よりも、前記第2刃部の前記延伸方向の中央部における前記シャー角である第2シャー角の方が大きいこと
を特徴とする切断装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記第2シャー角は、前記第2刃部の前記シャー角のうち最も角度が大きく、
前記第2刃部のうち、前記シャー角が前記第2シャー角を有する領域である第2シャー角領域は、
前記第2刃部の全領域のうちの2/3以下の大きさを有すること
を特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項3】
前記可動刃の前記第2刃部は、前記延伸方向において対称な形状を有すること
を特徴等する請求項2に記載の切断装置。
【請求項4】
前記固定刃の前記可動刃側の面である第1面と、
前記可動刃の前記固定刃側の面である第2面とには、
粘着物の付着を抑制する粘着抑制層が形成され、
前記粘着抑制層は、前記第1刃部の少なくとも先端部と、前記第2刃部の少なくとも先端部とには、非形成であること
を特徴とする請求項3に記載の切断装置。
【請求項5】
前記第1刃部及び前記第2刃部の前記先端部において、
前記粘着抑制層は、刃先から、0.5mm以上5mm以下の領域において非形成であること
を特徴とする請求項4に記載の切断装置。
【請求項6】
前記可動刃の前記第2刃部は、前記中央部から前記端部へ向けて、前記シャー角の異なる複数の直線状の部分で構成されること
を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の切断装置。
【請求項7】
前記可動刃の前記第2刃部は、前記中央部から前記端部へ向けて、前記シャー角が連続的に変化する曲線状の部分を含んで構成されること
を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の切断装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の印刷装置は、ロールから繰り出された印刷媒体を切断する切断装置を備える。切断装置は、フレーム、固定刃、可動刃、押圧部材を備える。固定刃は直線状の刃先を下向きにしてフレームに固定され、可動刃はV字状の刃先を上向きにしてフレームに上下動可能に支持される。可動刃は、下方に延びる下部を有する。可動刃の刃先は固定刃の刃先と2点で接触し、可動刃の下部はフレームと1点で接触する。押圧部材はフレームに固定され、可動刃を固定刃に対して押圧することで、刃先同士を2点ですり合わせてすり合わせ荷重を発生させる。可動刃の上方への移動に伴い、可動刃の刃先は、固定刃の刃先との間に印刷媒体を挟み、印刷媒体の両端から中央へ向けて切断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-20310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、押圧部材がフレームに固定されているため、可動刃は、上方へ移動するにつれて、押圧部材の押圧力を受ける力が刃先よりも下部において大きくなる。また、固定刃の刃先と接触する2点が近づき、下部との3点で形成する仮想三角形が小さくなることで、刃先の2点におけるすり合わせ荷重の左右差が大きくなる。このため、印刷媒体として従来よりも柔らかな媒体を使用した場合、V字状の中央部においてすり合わせ荷重が不足し、切断不良が発生する可能性があった。
【0005】
本発明は、切断対象物を良好に切断することができる切断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、フレームと、所定の延伸方向へ向けて直線状に延びる第1刃部を有し、前記フレームに固定された略平板状の固定刃と、前記フレームに案内されて、前記延伸方向に交差する移動方向に移動可能な略平板状の可動刃であって、前記移動方向における一方側の端部において、前記移動方向に対して前記延伸方向の端部よりも中央部が前記第1刃部から離れた谷状に形成され、前記第1刃部とすり合って切断対象物を切断する第2刃部と、前記移動方向における他方側の端部に形成され、前記フレームと接触する接触部とを有する可動刃と、前記可動刃を移動させる駆動機構と、前記可動刃から前記固定刃と前記フレームとに向かう第1方向へ前記可動刃を押圧する押圧部材とを備えた切断装置において、前記固定刃の前記延伸方向に対して前記可動刃の前記第2刃部が傾斜する角度であるシャー角は、前記第2刃部の前記延伸方向の端部における前記シャー角である第1シャー角よりも、前記第2刃部の前記延伸方向の中央部における前記シャー角である第2シャー角の方が大きいことを特徴とする切断装置が供される。
【0007】
可動刃の延伸方向の端部における第1シャー角は、中央部における第2シャー角よりも小さい。切断時、可動刃の移動方向への移動し始めにおいては、固定刃の第1刃部との接点となる2点間が離れているので、第2刃部のすり合わせ荷重は2点間で安定する。また、可動刃の移動し始めにおいて、可動刃が押圧部材の押圧力を受ける力は、第2刃部において十分に大きい。故に、可動刃の延伸方向の端部における第1シャー角が、中央部における第2シャー角よりも小さいことで、切断装置は、必要以上の切断荷重を掛けて切断対象物を切断することがなく、切断対象物を綺麗に切断することができる。可動刃の移動方向への移動が進むに従い、第1刃部との接点となる2点間が近づくので、第2刃部のすり合わせ荷重の安定性が低下する。また、可動刃の移動が進むに従い、可動刃が押圧部材の押圧力を受ける力は、第2刃部よりも接触部において大きくなる。故に、可動刃の延伸方向の中央部における第2シャー角を、端部における第1シャー角よりも大きくすることで、切断装置は、押圧部材から付与される押圧荷重が小さくなっても十分なすり合わせ荷重を確保して、切断対象物を良好に切断することができる。
【0008】
本態様において、前記第2シャー角は、前記第2刃部の前記シャー角のうち最も角度が大きく、前記第2刃部のうち、前記シャー角が前記第2シャー角を有する領域である第2シャー角領域は、前記第2刃部の全領域のうちの2/3以下の大きさを有してもよい。切断装置は、第1刃部と第2刃部との接点が延伸方向の中央部に近づき、すり合わせ荷重の安定性が低下する領域においては、第2シャー角で切断対象物を切断することで、切断対象物を確実に切断することができる。第2シャー角である領域として、全領域の2/3以下の領域が確保されるので、切断装置は、切断対象物の切断を確実に行うことができる。
【0009】
本態様において、前記可動刃の前記第2刃部は、前記延伸方向において対称な形状を有してもよい。第2刃部が延伸方向に対称な形状であるので、切断過程において、延伸方向の一端側でシャー角が変化すれば、他端側でもシャー角が変化する。故に切断装置は、シャー角の変化する部分におけるすり合わせ荷重の安定性を高め、切断対象物を良好に切断することができる。
【0010】
本態様において、前記固定刃の前記可動刃側の面である第1面と、前記可動刃の前記固定刃側の面である第2面とには、粘着物の付着を抑制する粘着抑制層が形成され、前記粘着抑制層は、前記第1刃部の少なくとも先端部と、前記第2刃部の少なくとも先端部とには、非形成であってもよい。切断装置は、切断対象物が粘着層を有する場合でも、第1面及び第2面への粘着物の付着を抑制することができる。そして、第1刃部の先端部及び第2刃部の先端部には粘着抑制層が非形成であるので、切断装置は切断力を確保することができ、故に切断対象物を良好に切断することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許