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公開番号2023174051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-07
出願番号2022086669
出願日2022-05-27
発明の名称防汚装置、エンボスユニット、シート製造装置、及び防汚方法
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人個人
主分類B31F 1/07 20060101AFI20231130BHJP(紙,板紙または紙と同様の方法で加工される材料からなる物品の製造;紙,板紙または紙と同様の方法で加工される材料の加工)
要約【課題】エンボスユニットにおいて、シートに施された印刷に起因するロールの外周面への汚れの付着を抑制する。
【解決手段】印刷が施されたシート2を一対のロール6A,6B間に通してシート2にエンボスを形成するエンボスユニット16の防汚装置1は、貯留部1Aと給油部1Bとを備えている。貯留部1Aは、防汚用の油を貯留する。給油部1Bは、一対のロール6A,6Bの少なくとも一方である対象ロール6の外周面に、貯留部1Aに貯留された油を供給する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
印刷が施されたシートを一対のロール間に通して前記シートにエンボスを形成するエンボスユニットの防汚装置であって、
防汚用の油を貯留する貯留部と、
前記一対のロールの少なくとも一方である対象ロールの外周面に、前記貯留部に貯留された前記油を供給する給油部と、を備えた
ことを特徴とする防汚装置。
続きを表示（約 840 文字）【請求項２】
前記シートは、前記印刷により有色のインクが転写された
ことを特徴とする請求項１に記載の防汚装置。
【請求項３】
前記給油部は、前記貯留部に貯留された前記油を前記対象ロールの前記外周面に布材で塗布する
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の防汚装置。
【請求項４】
前記給油部は、前記貯留部に貯留された前記油を前記対象ロールの前記外周面に噴霧する
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の防汚装置。
【請求項５】
前記給油部で噴霧した前記油をブラシ材で前記対象ロールの前記外周面に広げる拡散部を備えた
ことを特徴とする請求項４に記載の防汚装置。
【請求項６】
前記対象ロールは、前記外周面に凹凸が形成されたエンボスロールを含む
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の防汚装置。
【請求項７】
前記対象ロールは、前記外周面に凹凸が形成されていないロールを含む
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の防汚装置。
【請求項８】
請求項１又は２に記載の防汚装置と、
前記一対のロールと、を備えた
ことを特徴とするエンボスユニット。
【請求項９】
長尺状の前記シートが搬送される搬送ラインに設けられた請求項８に記載のエンボスユニットと、
前記搬送ラインにおいて前記エンボスユニットよりも上流側に設けられ、前記シートに前記印刷を施す印刷ユニットと、を備えた
ことを特徴とするシート製造装置。
【請求項１０】
印刷が施されたシートを一対のロール間に通して前記シートにエンボスを形成するエンボスユニットの防汚方法であって、
前記一対のロールの少なくとも一方である対象ロールの外周面に、防汚用の油を供給する給油工程を備えた
ことを特徴とする防汚方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本件は、シートにエンボスを形成するエンボスユニットの防汚装置、この防汚装置を備えたエンボスユニット、このエンボスユニットを備えたシート製造装置、及びエンボスユニットの防汚方法に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、長尺状のシートを一対のロール間に通すことで、このシートにエンボスを形成するエンボスユニットが知られている。例えば特許文献１には、トイレットロールとなるログの製造ラインにおいて、印刷機で連続シートに薬液を付与した後、一対のロールで連続シートにエンボスを付与する技術が開示されている。この技術では、各ロールへ高圧流体を噴射するとともに、汚物を含む流体を吸引することで、各ロールの薬液起因の汚物を洗浄しつつ、連続シートにエンボスを付与するとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－１３４３３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１の技術は、印刷機でシートに付与する薬液に起因した汚物が各ロールに付着した後に、各ロールを高圧流体で洗浄するため、各ロールにおいて印刷に起因する汚れの付着を未然に防ぐことはできない。よって、従来の技術は、シートに施された印刷に起因するロールの外周面への汚れの付着を抑制するうえで、改善の余地がある。
【０００５】
本件は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、エンボスユニットにおいて、シートに施された印刷に起因するロールの外周面への汚れの付着を抑制することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本件の防汚装置を下記（１）～（７）に記載する。
（１）
印刷が施されたシートを一対のロール間に通して前記シートにエンボスを形成するエンボスユニットの防汚装置であって、
防汚用の油を貯留する貯留部と、
前記一対のロールの少なくとも一方である対象ロールの外周面に、前記貯留部に貯留された前記油を供給する給油部と、を備えた
ことを特徴とする防汚装置。
（２）
前記シートは、前記印刷により有色のインクが転写された
ことを特徴とする（１）に記載の防汚装置。
（３）
前記給油部は、前記貯留部に貯留された前記油を前記対象ロールの前記外周面に布材で塗布する
ことを特徴とする（１）又は（２）に記載の防汚装置。
（４）
前記給油部は、前記貯留部に貯留された前記油を前記対象ロールの前記外周面に噴霧する
ことを特徴とする（１）～（３）のいずれか一つに記載の防汚装置。
（５）
前記給油部で噴霧した前記油をブラシ材で前記対象ロールの前記外周面に広げる拡散部を備えた
ことを特徴とする（４）に記載の防汚装置。
（６）
前記対象ロールは、前記外周面に凹凸が形成されたエンボスロールを含む
ことを特徴とする（１）～（５）のいずれか一つに記載の防汚装置。
（７）
前記対象ロールは、前記外周面に凹凸が形成されていないロールを含む
ことを特徴とする（１）～（６）のいずれか一つに記載の防汚装置。
【０００７】
本件のエンボスユニットを下記（８）に記載する。
（８）
（１）～（７）のいずれか一つに記載の防汚装置と、
前記一対のロールと、を備えた
ことを特徴とするエンボスユニット。
【０００８】
本件のシート製造装置を下記（９）に記載する。
（９）
長尺状の前記シートが搬送される搬送ラインに設けられた（８）に記載のエンボスユニットと、
前記搬送ラインにおいて前記エンボスユニットよりも上流側に設けられ、前記シートに前記印刷を施す印刷ユニットと、を備えた
ことを特徴とするシート製造装置。
【０００９】
本件の防汚方法を下記（１０）に記載する。
（１０）
印刷が施されたシートを一対のロール間に通して前記シートにエンボスを形成するエンボスユニットの防汚方法であって、
前記一対のロールの少なくとも一方である対象ロールの外周面に、防汚用の油を供給する給油工程を備えた
ことを特徴とする防汚方法。
【発明の効果】
【００１０】
本件によれば、エンボスユニットにおける一対のロールの少なくとも一方である対象ロールの外周面に防汚用の油が供給されるため、シートに施された印刷に起因するロールの外周面への汚れの付着を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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