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公開番号2023171270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-01
出願番号2023069489
出願日2023-04-20
発明の名称デバッグ装置、デバッグシステムおよび記録媒体
出願人ルネサスエレクトロニクス株式会社
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類G06F 11/36 20060101AFI20231124BHJP(計算;計数)
要約【課題】温度の均一化が図られたターゲットプログラムの割り当てを実行するデバッグ装置を提供する。
【解決手段】デバッグ装置400は、半導体装置から温度センサによって測定された温度データを受け取る。デバッグ装置400は、温度データの分析結果として、実行するターゲットプログラムの数を減らすCPUおよび実行するターゲットプログラムの数を増やすCPUを決定する。デバッグ装置400は、温度データの分析結果に基づいて、半導体装置内の複数のCPUが実行するターゲットプログラムの割り当てを変更する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のCPUおよび複数の温度センサを備える半導体装置において動作する複数のプログラムを含むターゲットプログラムをデバッグするためのデバッグ装置であって、
プロセッサと、
制御プログラム、CPU位置情報、温度センサ位置情報、CPU種別情報およびターゲットプログラム制約情報を格納するメモリと、
を備え、
前記複数のCPUは、前記ターゲットプログラムを実行し、
前記ターゲットプログラムが前記複数のCPUによって実行されている間に、前記複数の温度センサは、前記半導体装置の温度を測定し、
前記CPU位置情報は、前記半導体装置における前記複数のCPUの位置を特定するための情報であり、
前記温度センサ位置情報は、前記半導体装置における前記複数の温度センサの位置を特定するための情報であり、
前記CPU種別情報は、前記複数のCPUの種類を特定するための情報であり、
前記ターゲットプログラム制約情報は、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更するか否かを判定する際に使用される情報であり、
前記プロセッサによって実行されることにより、前記制御プログラムは、前記デバッグ装置に、
前記半導体装置に対して前記ターゲットプログラムの実行を指示し、
前記複数の温度センサによって測定された複数の温度データを取得し、
前記複数の温度データ、前記CPU位置情報および前記温度センサ位置情報に基づいて、前記複数のCPUの中から、実行する前記ターゲットプログラムの数を減らす少なくとも1つのCPUを、第1の変更対象CPUとして、および、実行する前記ターゲットプログラムの数を増やす少なくとも1つのCPUを、第2の変更対象CPUとして決定し、
前記第1の変更対象CPU、前記第2の変更対象CPU、前記CPU種別情報および前記ターゲットプログラム制約情報に基づいて、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更する、
ことをさせる、
デバッグ装置。
続きを表示(約 3,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載のデバッグ装置であって、
前記メモリは、測定時間情報およびサンプリング時間情報を格納し、
前記プロセッサによって実行されることにより、前記制御プログラムは、前記デバッグ装置に、
測定タイマに前記測定時間情報をセットし、
周期タイマに前記サンプリング時間情報をセットし、
前記ターゲットプログラムの実行の開始に基づいて、前記測定タイマのカウント動作および前記周期タイマのカウント動作を開始し、
前記周期タイマのカウント値が前記サンプリング時間情報によって示される値と一致し、かつ、前記測定タイマのカウント値が前記測定時間情報によって示される値を超えていない場合、前記複数の温度センサによって測定された前記複数の温度データを取得し、かつ、前記周期タイマのカウント値をクリアして前記周期タイマのカウント動作を再開し、
前記周期タイマのカウント値が前記サンプリング時間情報によって示される値と一致し、かつ、前記測定タイマのカウント値が前記測定時間情報によって示される値を超えている場合、前記測定タイマのカウント動作および前記周期タイマのカウント動作を停止する、
ことをさせる、
デバッグ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のデバッグ装置であって、
前記プロセッサによって実行されることにより、前記制御プログラムは、前記デバッグ装置に、
所定のサンプリング間隔で、前記複数の温度センサによって測定された前記複数の温度データを複数回取得し、
前記複数の温度センサの各々について、温度データの平均値を算出し、
前記温度データの平均値の算出結果に基づいて、前記複数の温度センサの中から、最も高い平均値を持つ温度センサおよび最も低い平均値を持つ温度センサを特定し、
前記CPU位置情報および前記温度センサ位置情報を用いて、前記複数の温度センサの各々と前記複数のCPUのうちの少なくとも1つのCPUとを関連付け、
最も高い平均値を持つ温度センサに関連付けられた少なくとも1つのCPUを、前記第1の変更対象CPUとして決定し、
最も低い平均値を持つ温度センサに関連付けられた少なくとも1つのCPUを、前記第2の変更対象CPUとして決定する、
ことをさせる、
デバッグ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のデバッグ装置であって、
前記プロセッサによって実行されることにより、前記制御プログラムは、前記デバッグ装置に、前記CPU種別情報および前記ターゲットプログラム制約情報を参照し、前記第1の変更対象CPUに割り当てられている前記ターゲットプログラムの一部を、前記第2の変更対象CPUに割り当てることによって、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更する、ことをさせる、
デバッグ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のデバッグ装置であって、
前記プロセッサによって実行されることにより、前記制御プログラムは、前記デバッグ装置に、前記半導体装置に前記ターゲットプログラムの実行を指示する前に、前記半導体装置に対して前記複数の温度センサによる前記半導体装置の温度の測定が行われないダミー動作の実行を指示する、ことをさせる、
デバッグ装置。
【請求項6】
デバッグシステムであって、
請求項1に係る前記デバッグ装置と、
前記デバッグ装置に接続される前記半導体装置と、
を備え、
前記半導体装置は、デバッグインターフェース回路を備え、
前記デバッグインターフェース回路は、複数の温度データ格納部と、デバッグインターフェース制御回路と、を有し、
前記複数の温度データ格納部は、前記複数の温度センサによって測定された前記複数の温度データを格納し、
前記デバッグインターフェース回路は、前記デバッグ装置からの読み出し指示に応答して、前記複数の温度データ格納部に格納された前記複数の温度データを、前記デバッグ装置に送信する、
デバッグシステム。
【請求項7】
複数のCPUおよび複数の温度センサを備える半導体装置において動作する複数のプログラムを含むターゲットプログラムをデバッグするためのデバッグ装置であって、
前記複数のCPUは、前記ターゲットプログラムを実行し、
前記ターゲットプログラムが前記複数のCPUによって実行されている間に、前記複数の温度センサは、前記半導体装置の温度を測定し、
前記デバッグ装置は、
CPU位置情報、温度センサ位置情報、CPU種別情報およびターゲットプログラム制約情報を格納する情報格納部と、
前記半導体装置に対して前記ターゲットプログラムの実行を指示するデバッグ制御部と、
前記複数の温度センサによって測定された複数の温度データを取得する温度測定制御部と、
前記複数の温度データ、前記CPU位置情報および前記温度センサ位置情報に基づいて、前記複数のCPUの中から、実行する前記ターゲットプログラムの数を減らす少なくとも1つのCPUを、第1の変更対象CPUとして、および、実行する前記ターゲットプログラムの数を増やす少なくとも1つのCPUを、第2の変更対象CPUとして決定する温度データ分析部と、
前記第1の変更対象CPU、前記第2の変更対象CPU、前記CPU種別情報および前記ターゲットプログラム制約情報に基づいて、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更するプログラム割り当て部と、
を備え、
前記CPU位置情報は、前記半導体装置における前記複数のCPUの位置を特定するための情報であり、
前記温度センサ位置情報は、前記半導体装置における前記複数の温度センサの位置を特定するための情報であり、
前記CPU種別情報は、前記複数のCPUの種類を特定するための情報であり、
前記ターゲットプログラム制約情報は、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更するか否かを判定する際に使用される情報である、
デバッグ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のデバッグ装置であって、
前記情報格納部は、測定時間情報およびサンプリング時間情報を格納し、
前記温度測定制御部は、測定タイマおよび周期タイマを備え、
前記温度測定制御部は、
前記測定タイマに前記測定時間情報をセットし、
前記周期タイマに前記サンプリング時間情報をセットし、
前記ターゲットプログラムの実行の開始に基づいて、前記測定タイマのカウント動作および前記周期タイマのカウント動作を開始し、
前記周期タイマのカウント値が前記サンプリング時間情報によって示される値と一致し、かつ、前記測定タイマのカウント値が前記測定時間情報によって示される値を超えていない場合、前記複数の温度センサによって測定された前記複数の温度データを取得し、かつ、前記周期タイマのカウント値をクリアして前記周期タイマのカウント動作を再開し、
前記周期タイマのカウント値が前記サンプリング時間情報によって示される値と一致し、かつ、前記測定タイマのカウント値が前記測定時間情報によって示される値を超えている場合、前記測定タイマのカウント動作および前記周期タイマのカウント動作を停止する、
デバッグ装置。
【請求項9】
請求項7に記載のデバッグ装置であって、
前記温度測定制御部は、所定のサンプリング間隔で、前記複数の温度センサによって測定された前記複数の温度データを複数回取得し、
前記温度データ分析部は、
前記複数の温度センサの各々について、温度データの平均値を算出し、
前記温度データの平均値の算出結果に基づいて、前記複数の温度センサの中から、最も高い平均値を持つ温度センサおよび最も低い平均値を持つ温度センサを特定し、
前記CPU位置情報および前記温度センサ位置情報を用いて、前記複数の温度センサの各々と前記複数のCPUのうちの少なくとも1つのCPUとを関連付け、
最も高い平均値を持つ温度センサに関連付けられた少なくとも1つのCPUを、前記第1の変更対象CPUとして決定し、
最も低い平均値を持つ温度センサに関連付けられた少なくとも1つのCPUを、前記第2の変更対象CPUとして決定する、
デバッグ装置。
【請求項10】
請求項7に記載のデバッグ装置であって、
前記プログラム割り当て部は、前記CPU種別情報および前記ターゲットプログラム制約情報を参照し、前記第1の変更対象CPUに割り当てられている前記ターゲットプログラムの一部を、前記第2の変更対象CPUに割り当てることによって、前記複数のCPUが実行する前記ターゲットプログラムの割り当てを変更する、
デバッグ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、デバッグ装置、デバッグシステムおよび記録媒体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
自動運転や電動化、コネクテッド技術の進化に伴い、自動車の電気/電子(E/E)アーキテクチャの複雑化・高度化が進んでいる。自動車のE/Eアーキテクチャでは、多くの電子制御ユニット(ECU)が複雑に連携して動作する。ECUを構成する半導体装置には、複数の中央処理装置(CPU)が搭載される。各CPUには、プログラムが割り当てられ、各CPUは、割り当てられたプログラムを実行する。
【0003】
ECUを構成する半導体装置では、各CPUが割り当てられたプログラムを実行することで、半導体装置内の回路が動作する。半導体装置内の回路が動作すると、半導体装置が発熱する。半導体装置の発熱を抑えるために、ヒートシンクやファンなどによる熱対策が必要となる。
【0004】
複数のCPUを搭載する半導体装置では、CPUが実行するプログラムを適当に割り当てしまうと、CPU間で処理負荷に偏りが生じる。特定のCPUに処理負荷が集中すると、半導体装置の温度が上昇する原因となる。半導体装置の温度の上昇は、ヒートシンクの大型化やファンの追加などの熱対策の見直しが必要となり、製造コストの増大につながる。そのため、CPUの処理負荷をできるだけ均一化することが望ましい。
【0005】
また、各CPUに対するプログラムの割り当ては、一般的なデバッグ手法を用いて行われる。例えば、一般的なデバック手法の一例として、特許文献1がある。ユーザは、各CPUに対してプログラムを割り当て、各CPUの処理負荷情報を取得する。取得した処理負荷情報に基づいて、特定のCPUへの処理負荷の集中が確認された場合、ユーザは、各CPUに対するプログラムの割り当てを見直す。この作業を繰り返すことにより、CPUの処理負荷が均一化するようなプログラムの割り当てが決定される。このように、従来では、CPUの処理負荷を均一化することが半導体装置の温度の均一化になるとみなして、各CPUに対するプログラムの割り当てが決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-140240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、半導体装置は、CPUの処理によって様々な機能回路やメモリが動作するため、CPUの処理負荷のみで半導体装置全体の温度が決まるわけではない。したがって、従来の手法では、真の温度の均一化を図るためには、半導体装置全体の構造や動作を把握した上で各CPUに対するプログラムの割り当てを行うことが必要となるが、その作業は容易ではない。
【0008】
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施の形態に係るデバッグ装置は、半導体装置から温度センサによって測定された温度データを受け取る。デバッグ装置は、温度データの分析結果として、実行するターゲットプログラムの数を減らすCPUおよび実行するターゲットプログラムの数を増やすCPUを決定する。デバッグ装置は、温度データの分析結果に基づいて、半導体装置内の複数のCPUが実行するターゲットプログラムの割り当てを変更する。
【発明の効果】
【0010】
実施の形態によれば、実際の温度の測定結果に基づいて、ターゲットプログラムの割り当ての変更が行われる。そのため、従来よりも、温度の均一化が図られたターゲットプログラムの割り当てを容易に実現することができ、その結果、製造コストの上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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