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公開番号
2023170740
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-12-01
出願番号
2022082719
出願日
2022-05-20
発明の名称
水没型ギヤードサーボモータ
出願人
学校法人立命館
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
7/116 20060101AFI20231124BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】ロボットの水中での接触作業が可能となる水没型ギヤードサーボモータを提供する。
【解決手段】シーリング材を用いる必要のない水没型ギヤードサーボモータ1であって、
耐水処理が施されたブラシレスDCモータ2と、
ブラシレスDCモータ2の回転軸22に設けられる減速機3と、
ブラシレスDCモータ2の回転軸22を回転自在に支持する軸受5と、
ブラシレスDCモータ2の少なくとも角度を検出する検出センサ4と、を有し、
検出センサ4は、耐水処理が施され、
減速機3と軸受5は、潤滑油不要で、且つ、浸水可能な材料で形成されてなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シーリング材を用いる必要のない水没型ギヤードサーボモータであって、
耐水処理が施されたブラシレスDCモータと、
前記ブラシレスDCモータの回転軸に設けられる減速機と、
前記ブラシレスDCモータの回転軸を回転自在に支持する軸受と、
前記ブラシレスDCモータの少なくとも角度を検出する検出センサと、を有し、
前記検出センサは、耐水処理が施され、
前記減速機と前記軸受は、潤滑油不要で、且つ、浸水可能な材料で形成されてなる水没型ギヤードサーボモータ。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
前記検出センサは、
前記回転軸に設けられる磁石と、
前記磁石と非接触であると共に、該磁石に対向する位置に配置されている1つのエンコーダICと、を有し、
前記磁石は、防錆処理が施され、
前記エンコーダICは、防水処理が施されてなる請求項1に記載の水没型ギヤードサーボモータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水没型ギヤードサーボモータに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、水中ロボットへの期待が高まっており,AUV(Autonomous Underwater Vehicle)と呼ばれる自律無人潜水機やROV(Remotely operated vehicle)と呼ばれる水中ドローンなどの研究開発が盛んに行われている。これらのロボットの多くには電動のブラシレスDCモータとスクリューを組み合わせたスラスタが利用されており、無限回転させて水流を生み出しながら移動する仕組みとなっている。このスラスタ用モータの磁石部や銅線コイル部には、水没可能とするための防錆処理が施されている(例えば、非特許文献1参照)。そのため、モータ部への浸水を許容でき、OリングやVリングなどのシーリング材を用いる必要がないという利点がある。
【0003】
ところで、このような水没型モータはこれまでにも安価なものが数多く販売されており、以下の利点により利用を拡大してきた。
【0004】
(1)構造がシンプルであるだけでなく、電動モータを直接水に浸して冷却できるため、大きな電流を流すことが可能である。
(2)シーリング材の摩擦ロスがないため、バックドライバビリティが高く、モータ電流から出力トルクを推定しやすいと利点がある。
【0005】
かくして、このような水没型モータに用いられている一般的なブラシレスDCモータは回転子と固定子が接触しないため、それぞれを錆びや電蝕などから防ぐことができれば、簡単に水没化できる。しかしながら、ロータの回転角度を何らかのセンサで検出し、それに合わせた電流を多相のコイルへ適切に流さなければ回転させることができない。これは転流(コミュテーション)と呼ばれ、水中ドローンなどでは一般的にコイルに発生する誘起電圧を利用したセンサレス転流技術が実装されている。水没型モータの多くはドローンのように高速無限回転としての利用が想定されており、このセンサレス転流技術を内蔵したESC(Electric Speed Controller)によって速度制御されるよう設計されている。
【0006】
一方、水中でもロボットアームやグリッパなどのように、対象物をマニピュレーションする場合には、無限回転ではなく、一定の角度範囲内での関節動作が必要となる(例えば、非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
住友尚輝,坂上憲光,川村貞夫,“水没型モータによる小型水中ロボットアーム開発” 第36回日本ロボット学会学術講演会,AC1D2-06,2018
Sakagami, N., Shibata, M., Hashizume, H., Hagiwara, Y., Ishimaru,K., Ueda, T., Saitou, T., Fujita, K., Kawamura, S., Inoue,T., , Murakami, S., “Development of a HumansizedROV with Dual-arm,” in Proc. the IEEE OCEANS, pp.1-6, 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような水没型モータは、一般的な空中ドローンと同様に高速低トルクタイプであり、このような用途では、トルク不足に陥りやすく、回転速度も速すぎる。そのため、高減速比の減速機が必要となる。また、ロボットの関節内部に角度センサを内蔵しなければならないため、減速機の相対運動部分の隙間にシーリング材を入れて浸水を防がなければならない。その結果、防水シーリング材と減速機の両方の摩擦の影響を受け、関節が固くなってしまい、これによって、水中での接触作業が困難となるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、ロボットの水中での接触作業が可能となる水没型ギヤードサーボモータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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