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公開番号2023169755
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-30
出願番号2022081065
出願日2022-05-17
発明の名称眼鏡レンズ
出願人東海光学株式会社
代理人個人,個人
主分類G02C 7/00 20060101AFI20231122BHJP(光学)
要約【課題】互いに異なる色を帯びた複数の領域により新規の機能を発揮可能な眼鏡レンズを提供する。
【解決手段】本発明の眼鏡レンズ1は、基材2と、基材2に対して形成される凸面側光学多層膜4の第1部分20(第1の反射防止膜)及び第2部分22(第2の反射防止膜)と、を有している。そして、第1部分20に係る反射色と、第2部分22に係る反射色とが、互いに相違している。又、基材2は、より近くの距離にある物を見るための近用部12を有している。第1部分20は、近用部12に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
前記基材に対して形成される第1の反射防止膜及び第2の反射防止膜と、
を有しており、
前記第1の反射防止膜に係る反射色と、前記第2の反射防止膜に係る反射色とが、互いに相違している
ことを特徴とする眼鏡レンズ。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記基材は、より近くの距離にある物を見るための近用部を有しており、
前記第1の反射防止膜は、前記近用部に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡レンズ。
【請求項3】
前記近用部は、前記基材における光学中心から9mm下方の境界の下側に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の眼鏡レンズ。
【請求項4】
前記第1の反射防止膜は、低屈折率材料製の低屈折率層と高屈折率材料製の高屈折率層とを、前記基材に最も近い層である1層目を前記低屈折率層として交互に配置した全8層の交互膜であり、
前記第2の反射防止膜は、前記第1の反射防止膜における1層目の前記低屈折率層を省いた、1層目を前記高屈折率層とする全7層の交互膜である
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の眼鏡レンズ。
【請求項5】
前記低屈折率材料は、ZrO

であり、
前記高屈折率材料は、SiO

である
ことを特徴とする請求項4に記載の眼鏡レンズ。
【請求項6】
前記第1の反射防止膜における1層目の前記高屈折率層の物理膜厚は、40nm未満である
ことを特徴とする請求項4に記載の眼鏡レンズ。
【請求項7】
前記第1の反射防止膜における2層目の前記低屈折率層の物理膜厚は、10nm以下である
ことを特徴とする請求項4に記載の眼鏡レンズ。
【請求項8】
前記第1の反射防止膜及び前記第2の反射防止膜の各視感度反射率は、2%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡レンズ。
【請求項9】
前記第1の反射防止膜における380nm以上500nm以下の波長域の平均反射率と、前記第2の反射防止膜における前記波長域の平均反射率との差分である青色域平均反射率差分は、4以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡レンズ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック眼鏡レンズ、ガラス眼鏡レンズ、サングラス等の眼鏡レンズに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
眼鏡レンズとして、特許第6270306号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。
この眼鏡レンズは、動いている対象物を認識し易く、且つ暗い状況下で交通標識を認識し易くする目的で、青色ないし緑色に着色された第一領域と、黄色に着色された第二領域と、を有している。これらの着色は、基材上の対応する領域に対するインクの塗布によりなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6270306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記眼鏡レンズでは、互いに異なる色に着色された複数の領域を有することで、動いている対象物及び交通標識の視認性が向上しているものの、他の機能は発揮されない。
又、上記眼鏡レンズでは、インクの塗布により着色されているため、色が強く出る傾向にあり、動いている対象物及び交通標識以外の視認性を低下させる可能性がある。
そこで、本発明における第1の主な目的は、互いに異なる色を帯びた複数の領域により新規の機能を発揮可能な眼鏡レンズを提供することである。
又、本発明における第2の主な目的は、色を帯びることによる視認性の低下が抑制される眼鏡レンズを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、眼鏡レンズを開示する。この眼鏡レンズは、基材と、前記基材に対して形成される第1の反射防止膜及び第2の反射防止膜と、を有している。又、眼鏡レンズでは、前記第1の反射防止膜に係る反射色と、前記第2の反射防止膜に係る反射色とが、互いに相違している。
【発明の効果】
【0006】
本発明の第1の主な効果は、互いに異なる色を帯びた複数の領域により新規の機能を発揮可能な眼鏡レンズが提供されることである。
又、本発明の第2の主な効果は、色を帯びることによる視認性の低下が抑制される眼鏡レンズが提供されることである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る眼鏡レンズに属する眼鏡レンズの模式的な前面図である。
図1の眼鏡レンズ及びユーザーの眼球の模式的な側面図である。
図1の眼鏡レンズの模式的な断面図である。
実施例1の近用部及び遠用中間部における可視域の各分光透過率分布を示すグラフである。
実施例2の近用部及び遠用中間部における可視域の各分光透過率分布を示すグラフである。
実施例3の近用部及び遠用中間部における可視域の各分光透過率分布を示すグラフである。
実施例4の近用部及び遠用中間部における可視域の各分光透過率分布を示すグラフである。
実施例5の近用部及び遠用中間部における可視域の各分光透過率分布を示すグラフである。
実施例1~5に共通する凹面側光学多層膜単独での可視域の分光反射率分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る実施の形態の例が、適宜図面に基づいて説明される。尚、本発明の形態は、これらの例に限定されない。
【0009】
本発明に係る眼鏡レンズ1は、図1に示されるように、装用時のレンズの姿勢を基準として、装用者(ユーザー)の前方からみて円形である(丸レンズ)。眼鏡レンズ1は、度数を付与するため、ユーザーの側方からみて前方へ凸となる状態で反っている。眼鏡レンズ1は、右眼用と左眼用とで異なり、図1では右眼用が示されている。図1において、上が装用時の上であり、右が装用者の鼻側である。
眼鏡レンズ1は、丸レンズにおいて度数等が調整された後、眼鏡フレームの形状に合わせる玉型加工がなされたうえで、眼鏡フレームに枠入れされる。装用者は、実際には玉型加工後の眼鏡レンズ1が枠入れされた眼鏡フレームを装用する。
尚、玉型加工前の眼鏡レンズ1は、円形以外であっても良い。又、眼鏡レンズ1は、度なしであっても良く、側方視で反りのないフラットなものであっても良い。更に、眼鏡レンズ1は、右眼用と左眼用とで互いに同一であっても良い。
【0010】
眼鏡レンズ1は、基材2と、凸面側光学多層膜4(装用時の前面側の光学多層膜)と、凹面側光学多層膜6(装用時の後面側の光学多層膜)と、を有する。
又、眼鏡レンズ1は、累進屈折力レンズであり、近用部12と、遠用中間部14と、を有する。
近用部12は、眼鏡レンズ1の下部に配置されている。近用部12は、近景に対応する屈折力を有している。近用部12は、近くの距離にある物を見るための部分である。
遠用中間部14は、眼鏡レンズ1における近用部12以外の部分を占めている。遠用中間部14は、遠用部16と、中間部18と、を有する。
遠用部16は、眼鏡レンズ1の上部に配置されている。遠用部16は、遠景に対応する屈折力を有している。遠用部16は、近用部12における近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための部分である。遠景及び近景、並びに遠用及び近用等は、何れも相対的なものである。
中間部18は、近用部12と遠用部16の間に配置されている。中間部18の度数は、近用部12と遠用中間部14との間において、連続的に変化する。中間部18の度数は、遠用中間部14から近用部12へと累進する。
尚、遠用中間部14は、遠用部16及び中間部18の何れか一方のみ有していても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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