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公開番号
2023167636
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-11-24
出願番号
2022078959
出願日
2022-05-12
発明の名称
液晶配向膜付き基板の製造方法
出願人
日産化学株式会社
代理人
主分類
G02F
1/1337 20060101AFI20231116BHJP(光学)
要約
【課題】120℃以下の低温焼成でもラビング時に膜剥がれや傷が発生せず、かつ良好な液晶配向性が得られる液晶配向膜用材料を提供すること、120℃以下の焼成で作製可能であり、ラビング時に膜剥がれや傷が発生せず、かつ良好な液晶配向性が得られる液晶配向膜を提供すること、および製造時のエネルギーコストが削減され、かつプラスチック基板等の耐熱性が比較的低い基板であっても適用可能な液晶表示素子を提供すること。
【解決手段】(A)末端カルボン酸の側鎖を有するアクリル重合体及び(B)有機溶媒を含有する液晶配向剤を焼成したあとラビング処理を行う工程を含む液晶配向膜付き基板の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)末端カルボン酸の側鎖を有するアクリル重合体及び(B)有機溶媒を含有する液晶配向剤を基板に塗布し、焼成したあとラビング処理を行う工程を含む液晶配向膜付き基板の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
末端カルボン酸の側鎖が下記式(a)で表される請求項1に記載の液晶配向膜付き基板の製造方法。
JPEG
2023167636000017.jpg
26
106
(式中、R
1
は、炭素数1~30のアルキレン基であり、該アルキレン基の1つ又は複数の水素原子が、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。また、R
1
中の-CH
2
CH
2
-が、-CH=CH-で置換されていてもよく、R
1
中の-CH
2
-が、-O-、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-NH-、-NH-C(=O)-NH-及び-C(=O)-からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。ただし、隣接する-CH
2
-が同時にこれらの基で置換されることはない。
R
2
は、芳香族基、多環芳香族基、脂環族基、フェニルシクロヘキシル基、複素環式基又は縮合環式基である。
R
3
は、単結合、-CH
2
-、-O-、-NH-、-C(=O)-、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-CH=CH-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-又は-NH-C(=O)-NH-である。
R
4
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~6のアルケニレン基または炭素数5~8の脂肪族環であり、該アルキレン基、アルケニレン基および脂肪族環の1つ又は複数の水素原子が、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。また、R
4
中の-CH
2
-が、-O-、-NH-及び-C(=O)-からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。隣接する-CH
2
-が同時にこれらの基で置換されていてもよい。
式(a)中の環構造中の水素原子は、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のハロアルコキシ基、ハロゲン基、シアノ基及びニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
aは、0、1又は2である。aが2の場合、2個のR
2
及びR
3
はそれぞれ独立して、互いに同一であってもよく、異なっていても良い。
bは、0又は1である。
cは、0又は1である。
破線は、結合手である。)
【請求項3】
上記末端カルボン酸の側鎖が、下記式(a1)で表されるものである請求項2に記載の製造方法。
JPEG
2023167636000018.jpg
11
101
(式中、R
1
、R
2
、R
4
、a及びcは、上記と同じ。
R
3A
は、単結合、-O-、-C(=O)-O-又は-O-C(=O)-である。
式(a1)中のベンゼン環中の水素原子は、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のハロアルコキシ基、ハロゲン基、シアノ基及びニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
破線は、結合手である。)
【請求項4】
上記(a)で表される側鎖中の環構造が3個以下である、請求項2又は3に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボン酸側鎖を有する重合体を含む液晶配向剤をラビング処理することによる液晶配向膜付き基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶テレビ、液晶モニター、携帯機器の液晶表示などに使用されている液晶表示素子では、生産性に優れ、かつ化学的、熱的耐久性に優れているという理由で、ポリイミド系の液晶配向膜が最も多く用いられている。このポリイミド系の液晶配向膜は、ポリイミドの溶液、又はポリイミド前駆体であるポリアミック酸の溶液を基板に塗布し、通常200~250℃程度の温度で焼成することで作製されている。
【0003】
ポリイミド系液晶配向膜を作製する際の焼成プロセスは、液晶表示素子を作製するプロセスの中でも特に高温を必要とする部分であり、これまでも、プラスチック基板の使用を目的としたものや、カラーフィルターが有する耐熱性からの要求、エネルギーコストの削減などの理由により、200℃以下の低温焼成が可能なポリイミド系液晶配向膜材料が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
通常、ポリイミド系液晶配向膜は焼成された後、綿、ナイロン、レーヨン等の布によって擦る、いわゆるラビングという手法により配向処理が行われる。近年、このラビングに代わるものとして偏光紫外線などを照射する配向処理方法や、配向処理を必要としない垂直配向モードによる液晶表示素子なども開発されその一部は実用化されているが、現時点でもラビングによる配向処理は液晶配向膜を製造するプロセスにおいて重要な位置づけにある。
【0005】
近年、ポリイミド系の液晶配向膜を低温焼成した場合の、ラビング処理に対する膜の機械的強度不足が問題とされている。即ち、ラビング処理を行った際に液晶配向膜の表面に傷が発生したり、膜の一部が基板から剥離するなどの不具合である。低温焼成においては、通常の焼成温度と比較して膜の強度が不足するため、このラビング処理による不具合はより深刻な問題となる。低温焼成時のラビング耐性に対しては、特定のテトラカルボン酸二無水物をポリアミック酸の原料に使用する方法(例えば特許文献2参照)、添加剤を使用する方法(例えば特許文献3参照)などが提案されている。
特開平5-158047
特開2000-298279
特開2002-357831
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、120℃以下の焼成でもラビング時に膜剥がれや傷が発生せず、かつ良好な液晶配向性が得られる液晶配向膜用材料を提供すること、120℃以下の焼成で作製可能であり、ラビング時に膜剥がれや傷が発生せず、かつ良好な液晶配向性が得られる液晶配向膜を提供すること、および製造時のエネルギーコストが削減され、かつプラスチック基板等の耐熱性が比較的低い基板であっても適用可能な液晶表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の重合体を使用することにより、120℃以下の焼成でも、良好な液晶配向性が得られ、かつラビング時の膜剥がれや傷が発生しない液晶配向膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。即ち本発明は、以下の特徴を要旨とするものである。
【0008】
したがって、本発明は、下記液晶配向剤を用いる液晶配向膜付き基板の製造方法を提供する。
<1> (A)末端カルボン酸の側鎖を有するアクリル重合体及び(B)有機溶媒を含有する液晶配向剤を基板に塗布し、焼成したあとラビング処理を行う工程を含む液晶配向膜付き基板の製造方法。
<2> 末端カルボン酸の側鎖が下記式(a)で表される上記<1>に記載の液晶配向膜付き基板の製造方法。
JPEG
2023167636000001.jpg
26
108
(式中、R
1
は、炭素数1~30のアルキレン基であり、該アルキレン基の1つ又は複数の水素原子が、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。また、R
1
中の-CH
2
CH
2
-が、-CH=CH-で置換されていてもよく、R
1
中の-CH
2
-が、-O-、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-NH-、-NH-C(=O)-NH-及び-C(=O)-からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。ただし、隣接する-CH
2
-が同時にこれらの基で置換されることはない。
R
2
は、芳香族基、多環芳香族基、脂環族基、フェニルシクロヘキシル基、複素環式基又は縮合環式基である。
R
3
は、単結合、-CH
2
-、-O-、-NH-、-C(=O)-、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-CH=CH-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-又は-NH-C(=O)-NH-である。
R
4
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~6のアルケニレン基または炭素数5~8の脂肪族環であり、該アルキレン基、アルケニレン基および脂肪族環の1つ又は複数の水素原子が、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。また、R
4
中の-CH
2
-が、-O-、-NH-及び-C(=O)-からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。隣接する-CH
2
-が同時にこれらの基で置換されていてもよい。
式(a)中の環構造中の水素原子は、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のハロアルコキシ基、ハロゲン基、シアノ基及びニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
aは、0、1又は2である。aが2の場合、2個のR
2
及びR
3
はそれぞれ独立して、互いに同一であってもよく、異なっていても良い。
bは、0又は1である。
cは、0又は1である。
破線は、結合手である。)
<3> 上記末端カルボン酸の側鎖が、下記式(a1)で表されるものである上記<2>に記載の製造方法。
JPEG
2023167636000002.jpg
11
98
(式中、R
1
、R
2
、R
4
、a及びcは、上記と同じ。
R
3A
は、単結合、-O-、-C(=O)-O-又は-O-C(=O)-である。
式(a1)中のベンゼン環中の水素原子は、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のハロアルコキシ基、ハロゲン基、シアノ基及びニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
破線は、結合手である。)
<4> 上記式(a)で表される側鎖中の環構造が3個以下である、<2>又は<3>に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、120℃以下の焼成でも高いラビング耐性を示し、かつTN(twisted nematic)セルとして良好な配向特性を示し、好適なプレチルト角を発現する、カルボン酸側鎖を有するアクリル系液晶配向剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の製造方法に用いられる液晶配向剤(以下、重合体組成物ともいう)は、カルボン酸側鎖を有する側鎖型のアクリル重合体(以下、単に側鎖型重合体ともいう。)を有しており、上記重合体組成物を用いて得られる塗膜は、120℃以下の低温焼成であっても、ラビング処理による削れがなく、良好な配向特性を示し、好適なプレチルト角を発現する液晶配向膜を与える。
(【0011】以降は省略されています)
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