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公開番号2023166629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-21
出願番号2023161585,2021558461
出願日2023-09-25,2020-11-19
発明の名称フルオロポリマーの製造方法
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類C08F 259/08 20060101AFI20231114BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フルオロモノマーの重合に用いる重合体を構成する単量体のダイマーおよびトリマーを実質的に含有しないフルオロポリマーを製造できる製造方法を提供すること。
【解決手段】実質的に含フッ素界面活性剤の非存在下に、水性媒体中で一般式(I):CX1X3=CX2R(-CZ1Z2-A0)mで表される単量体(I)を重合することにより、単量体(I)の重合体を含有する粗組成物を得る工程、前記粗組成物に含まれる単量体(I)のダイマーおよびトリマーを、前記粗組成物から除去することにより、単量体(I)のダイマーおよびトリマーの含有量が、重合体(I)に対して、1.0質量%以下である重合体(I)を得る工程、および、重合体(I)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーを重合することにより、フルオロポリマーを得る工程を含むフルオロポリマーの製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
実質的に含フッ素界面活性剤(ただし、一般式(I)で表される単量体(I)を除く)の非存在下に、水性媒体中で一般式(I)で表される単量体(I)を重合することにより、単量体(I)の重合体を含有する粗組成物を得る工程、
前記粗組成物に含まれる単量体(I)のダイマーおよびトリマーを、前記粗組成物から除去することにより、単量体(I)のダイマーおよびトリマーの含有量が、重合体(I)に対して、1.0質量%以下である重合体(I)を得る工程、および、
重合体(I)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーを重合することにより、フルオロポリマーを得る工程
を含むフルオロポリマーの製造方法。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

およびX

は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF

であり;X

は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

およびZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
単量体(I)の分子量が500以下である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】


が、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】


が、-COOM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
単量体(I)が、一般式(1)で表される単量体である請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
CX

=CY(-CZ

-O-Rf-A) (1)
(式中、Xは、同一または異なって、-HまたはFであり、Yは-H、-F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり、Zは、同一または異なって、-H、-F、アルキル基またはフルオロアルキル基である。Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、または、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Aは、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である。但し、X、YおよびZの少なくとも1つはフッ素原子を含む。)
【請求項6】
単量体(I)が、一般式(1A)で表される単量体である請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
CH

=CF(-CF

-O-Rf-A) (1A)
(式中、Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、または、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Aは、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である。)
【請求項7】
Aが、-COOM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である請求項5または6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記粗組成物の限外濾過により、前記粗組成物から単量体(I)のダイマーおよびトリマーを除去する請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、フルオロポリマーの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フルオロポリマーのバルクとフッ素化イオノマーの核とを含む粒子が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2010/075494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示では、フルオロモノマーの重合に用いる重合体を構成する単量体のダイマーおよびトリマーを実質的に含有しないフルオロポリマーを製造できる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、実質的に含フッ素界面活性剤(ただし、一般式(I)で表される単量体(I)を除く)の非存在下に、水性媒体中で一般式(I)で表される単量体(I)を重合することにより、単量体(I)の重合体を含有する粗組成物を得る工程、前記粗組成物に含まれる単量体(I)のダイマーおよびトリマーを、前記粗組成物から除去することにより、単量体(I)のダイマーおよびトリマーの含有量が、重合体(I)に対して、1.0質量%以下である重合体(I)を得る工程、および、重合体(I)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーを重合することにより、フルオロポリマーを得る工程を含むフルオロポリマーの製造方法が提供される。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

およびX

は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF

であり;X

は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

およびZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
【0006】
本開示の製造方法において、単量体(I)の分子量が500以下であることが好ましい。
一般式(I)において、A

が、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)であることが好ましい。
一般式(I)において、A

が、-COOM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)であることが好ましい。
本開示の製造方法において、単量体(I)が、一般式(1)で表される単量体であることが好ましい。
CX

=CY(-CZ

-O-Rf-A) (1)
(式中、Xは、同一または異なって、-HまたはFであり、Yは-H、-F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり、Zは、同一または異なって、-H、-F、アルキル基またはフルオロアルキル基である。Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、または、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Aは、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である。但し、X、YおよびZの少なくとも1つはフッ素原子を含む。)
本開示の製造方法において、単量体(I)が、一般式(1A)で表される単量体であることが好ましい。
CH

=CF(-CF

-O-Rf-A) (1A)
(式中、Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、または、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Aは、-COOM、-SO

M、-OSO

Mまたは-C(CF



OM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)である。)
一般式(1)および(1A)において、Aが、-COOM(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウムまたは置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、Hまたは有機基である。)であることが好ましい
本開示の製造方法において、前記粗組成物の限外濾過により、前記粗組成物から単量体(I)のダイマーおよびトリマーを除去することが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、フルオロモノマーの重合に用いる重合体を構成する単量体のダイマーおよびトリマーを実質的に含有しないフルオロポリマーを製造できる製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0009】
本開示を具体的に説明する前に、本開示で使用するいくつかの用語を定義または説明する。
【0010】
本開示において、フッ素樹脂とは、部分結晶性フルオロポリマーであり、フルオロプラスチックスである。フッ素樹脂は、融点を有し、熱可塑性を有するが、溶融加工性であっても、非溶融加工性であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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