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公開番号
2023166595
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-11-21
出願番号
2023153290,2020203513
出願日
2023-09-20,2020-12-08
発明の名称
注入器
出願人
原化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
E04G
23/02 20060101AFI20231114BHJP(建築物)
要約
【課題】圧力が高くなりすぎることを抑制できる注入器を提供する。
【解決手段】流動性補修材の供給器が接続される接続口と、補修対象と対向して取り付けられ、当該補修対象へ流動性補修材を注入する注入口と、を具備する注入機構と、前記注入機構において前記接続口と前記注入口の間から分岐しており、前記接続口を介して供給される流動性補修材が流入して内部の気体が圧縮される蓄圧機構とを備え、当該蓄圧機構が、基端が前記注入機構に設けられ、先端が開口した中空容器と、前記中空容器内においてその基端及び先端の間をがたなく摺動可能に設けられた仕切り部材と、前記中空容器の先端を気密に封止する蓋体とを備え、前記蓋体と前記仕切り部材との間に形成される加圧空間内の圧力が所定値以上となった場合に、前記仕切り部材が前記中空容器から外れるように構成された注入器。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
流動性補修材の供給器が接続される接続口と、補修対象と対向して取り付けられ、当該補修対象へ流動性補修材を注入する注入口と、を具備する注入機構と、
前記注入機構において前記接続口と前記注入口の間から分岐しており、前記接続口を介して供給される流動性補修材が流入して内部の気体が圧縮される蓄圧機構とを備え、
当該蓄圧機構が、
基端が前記注入機構に設けられ、先端が開口した中空容器と、
前記中空容器内においてその基端及び先端の間をがたなく摺動可能に設けられた仕切り部材と、
前記中空容器の先端を気密に封止する蓋体とを備え、
前記蓋体と前記仕切り部材との間に形成される加圧空間内の圧力が所定値以上となった場合に、前記仕切り部材が前記中空容器から外れるように構成された注入器。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記仕切り部材が、加圧により圧縮され変形することで、前記中空容器に対して倒れるように構成された請求項1に記載の注入器。
【請求項3】
前記仕切り部材における前記蓋体と対向する面には、前記中空容器の中心軸上において軸方向に沿って前記基端側に凹ませて形成した逃げ凹部が形成されており、当該逃げ凹部により前記加圧空間の一部が形成されている請求項1又は2に記載の注入器。
【請求項4】
当該逃げ凹部は、前記基端側に向かって先細るテーパ状をなしている請求項3に記載の注入器。
【請求項5】
前記中空容器と前記蓋体との間に螺合構造が形成されており、
前記蓋体が、前記中空容器に対して軸方向に進退可能に取り付けられた請求項1~4のいずれか一項に記載の注入器。
【請求項6】
前記蓄圧機構が、前記仕切り部材が前記中空容器において制限位置から先端側への移動を制限する移動制限構造をさらに具備し、
前記中空容器内に前記流動性補修材を流入させ、前記仕切り部材が前記制限位置に到達した状態において、前記加圧空間内の圧力が所定値以下となるように構成されている請求項1~5のいずれか一項に記載の注入器。
【請求項7】
前記中空容器が、内部が透けて見えるように構成されたものである請求項1~6のいずれか一項に記載の注入器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンクリート構造物や壁等に発生したクラック等の補修対象に流動性補修材を注入するための注入器に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物等において内部まで進展したクラックを補修する場合、流動性補修材である液状の接着剤を所定の圧力をかけ続けながらじっくりと注入する必要がある。
【0003】
このような補修作業のために、接着剤の供給器であるグリスガン等が基端側に接続され、先端側の注入口がクラック等の補修対象に対して取り付けられる概略筒状の注入機構と、前記注入機構から分岐し、流動性補修材の流入により内部の空気が圧縮されて加圧される蓄圧容器と、を備えた注入器が用いられる。
【0004】
ところで、本願発明者が現場における注入器の使用態様について実際に調査したところ、以下のような問題があることを見出した。
【0005】
具体的にはグリスガンから注入機構に供給される高圧の接着剤は、最初は注入機構から分岐している蓄圧機構に流入するのではなく、その勢いで注入機構の注入口からクラックへと高圧のまま流入してしまう。このため、蓄圧機構による本来の低圧注入を十分に実現できていない。
【0006】
また、例えばクラックが壁の反対側で貫通していたり、壁であったとしても板のように構造的に弱いものであったりすると、クラック内に際限無く接着剤が流入してしまうことがある。このように蓄圧機構を経由せずにクラック内に流入する接着剤の量が多くなってしまうと、各クラックの補修にどれくらいの量の接着剤が使用されたかを正確に把握することができなくなってしまう。そうすると、補修工事の信頼性が損なわれてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-127782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述したような問題に鑑みてなされたものであり、グリスガン等の供給器から供給される流動性補修材が蓄圧機構を経由せずに直接注入口から供給されないようにでき、理想とされる低圧注入を実現できるとともに、流動性補修材の使用量が把握できる注入器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明に係る注入器は、流動性補修材の供給器が接続される接続口と、補修対象と対向して取り付けられ、当該補修対象へ流動性補修材を注入する注入口と、を具備する注入機構と、前記注入機構において前記接続口と前記注入口の間から分岐しており、前記接続口を介して供給される流動性補修材が流入して内部の気体が圧縮される蓄圧機構と、前記接続口に前記供給器が接続されている状態では、前記供給器と前記蓄圧機構との間のみを連通させ、前記接続口から前記供給器が取り外されている状態では、前記蓄圧機構と前記注入口との間を連通させる流路切替構造を備えたことを特徴とする。
【0010】
このようなものであれば、前記流路切替構造によって前記接続口に前記供給器が接続されている状態では当該供給器から供給される流動性補修材は前記蓄圧機構に必ず貯められる。
(【0011】以降は省略されています)
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