TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023166585
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-21
出願番号2023151704,2020502296
出願日2023-09-19,2018-07-19
発明の名称サイトカインモジュレーション
出願人オークランド ユニサービシズ リミテッド,オキュネクシス セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20231114BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】サイトカインモジュレーションを提供すること。
【解決手段】本発明は、対象において、血管新生性サイトカインVEGFを含むサイトカインレベル、ならびにそれらの産生、分泌および/または放出をモジュレートするためのヘミチャネル遮断剤の使用、ならびに血管新生および/または血管漏出によって全体的にまたは部分的に特徴付けられる状態におけるものを含む、サイトカイン活性を低減または平準化するためのヘミチャネル遮断剤の使用に関する。本発明は、例えば、対象においてサイトカイン活性をモジュレートするための方法であって、有効量のヘミチャネル遮断剤を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、0217年7月19日出願の米国仮特許出願第62/534,595号に対する優先権を主張する。
分野
本発明は、コネキシン43ヘミチャネルを含むコネキシンヘミチャネル、ならびにVEGF、IL-6、IL-8、MCP-1およびsICAM-1を含むサイトカインに、一般に関する。
続きを表示(約 8,500 文字)【0002】
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての米国特許、米国特許出願公開公報、外国特許、外国およびPCTの公開された出願、論文ならびに他の文書、参考文献および刊行物、ならびに本明細書に由来する任意の特許(単数または複数)において引用された参考文献として列挙された全てのものは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた情報は、テキストおよび他の内容の全てが本出願において繰り返されるかのように事実上本出願の一部であり、出願時の本出願のテキストおよび内容の一部として扱われる。
【背景技術】
【0003】
背景
以下は、本発明を理解する際に有用であり得る情報を含む。これは、本明細書で具体的または黙示的に言及される情報、刊行物または文書のいずれかが、本明細書で記載されるまたは特許請求される発明の先行技術であることの告白でも、本明細書で記載されるまたは特許請求される発明にとって必須であることの告白でもない。
【0004】
血管新生性サイトカインである血管内皮増殖因子(VEGF)は、ヒトの成長および発達、ならびに血管維持において、中心的な役割を果たす。しかし、血管新生が、種々の障害の病理発生において重要な役割を果たすことも、現在十分に確立されている。VEGF媒介性の血管新生は、腫瘍成長、ならびに滲出性加齢黄斑変性(AMD)、例えば、増殖性糖尿病性網膜症および未熟児網膜症にとって重要であることが報告され、これらは全て、異常な新血管新生によって特徴付けられる。固形腫瘍の場合、新血管新生は、正常細胞と比較して、腫瘍細胞が成長上の利点および増殖自律性を獲得するのを可能にする。腫瘍切片中の微小血管の密度と、乳がんならびにいくつかの他の腫瘍における患者生存との間には、相関が観察されている。Weidner et al., Tumor Angiogenesis and Metastasis - Correlation in Invasive Breast Carcinoma. N Engl J Med 324:1-6 (1991);Horak et al., Angiogenesis, assessed by platelet/endothelial cell adhesion molecule antibodies, an indicator of node metastases and survival in breast cancer. Lancet 340:1120-1124 (1992);およびMacchiarini et al., Relation of neovascularization to metastasis of non-small lung cell cancer. Lancet 340:145-146 (1992)。虚血および炎症は、血液網膜関門のVEGF媒介性の崩壊をもたらし、これが、視力を低下させる黄斑浮腫を引き起こすことが報告されている。Folkman et al. J. Biol. Chem. 267:10931-10934 (1992);Klagsbrun et al. Annu. Rev. Physiol. 53:217-239 (1991):およびGarner A, Vascular diseases. In: Pathobiology of ocular disease. A dynamic approach. Garner A, Klintworth G K, Eds. 2nd Edition Marcel Dekker, N.Y., pp 1625-1710 (1994)。これらの効果に対処するために、抗VEGF薬物(例えば、抗体、アプタマーおよびチロシンキナーゼ阻害剤)が、全身的使用および局所的(眼球内)使用の両方のために開発されてきた。
【0005】
網膜障害に関して、抗VEGF剤の全体的な臨床的成功にもかかわらず、一部のAMD患者は、疾患を制御下に保持するために、頻繁な注射をなおも必要とする。長時間作用性の製剤または徐放テクノロジーが、そのような症例のために必要とされることが述べられている。Ferrara, N and Adamis AP, Ten years of anti-vascular endothelial growth factor therapy. Nature Reviews Drug Discovery 15:385-403 (2016)を参照のこと。さらに、新生血管AMDを有する患者のおよそ40%は、20/40未満の視力として定義される、最適以下の処置応答を示す。Rosenfeld, PJ et al., Ranibizumab for neovascular age-related macular degeneration. N. Engl. J. Med. 355:1419-1431 (2006)。第3相研究からのデータは、現在承認されている用量が、AMDおよび糖尿病黄斑浮腫(DME)についての用量応答曲線の頂点またはその近傍にあることを示しているので、より高い用量は、役に立たない可能性がある。Busbee, BG, et al., Twelve-month efficacy and safety of 0.5 mg or 2.0 mg ranibizumab in patients with subfoveal neovascular age-related macular degeneration. Ophthalmology 120:1046-1056 (2013)。がんに関して、VEGF阻害剤の影響は、他の血管新生阻害剤を用いた一部の早期前臨床研究において予測された目覚ましい有効性には達していない。Boehm, T, et al. Antiangiogenic therapy of experimental cancer does not induce acquired drug resistance. Nature 390:404-407 (1997)。それにもかかわらず、VEGF阻害剤は、進行した処置困難な悪性腫瘍を有する患者において利益を示しており、現在、いくつかの転移性がんの処置のための標準治療である。しかし、臨床応答には不均一性が存在する。Ferrara, N., Pathways mediating VEGF-independent tumor angiogenesis. Cytokine Growth Factor Rev. 21:21-26 (2010)。
【0006】
インターロイキン-6(IL-6)は、免疫系だけではなく種々の生物学的プロセスにおいても重要な役割を果たす多機能性サイトカインである。調節不全の持続性のインターロイキンIL-6産生は、種々の自己免疫性の慢性炎症性疾患およびさらにはがんの発達に関連づけられてきた。これは、急性および慢性の両方の炎症の主要な調節因子である。IL-6の顕著な上昇が、例えば、不応性/慢性ブドウ膜炎患者に由来する眼液において見出されており、IL-6は、IL-6ノックアウトマウスを用いた実験的自己免疫性ブドウ膜炎モデルにおいて、炎症を誘導するために必要とされることが示されている。組換えヒト化抗IL-6受容体抗体であるActemra(登録商標)(トシリズマブ)は、ブドウ膜炎を含むいくつかの自己免疫性疾患の処置において使用されてきた。トシリズマブ治療の有効性および安全性の概要については、Mesquida, M, et al., Interleukin-6 blockade in ocular inflammatory diseases. Clin Exp Immunol. 176:301-309 (2-14)を参照のこと。抗IL-6受容体抗体は、キャッスルマン病を含む自己免疫性障害に対しても使用されてきた。
【0007】
インターロイキン-8(IL-8)および/またはその受容体の増加した発現は、COPDを含む多くの慢性炎症性状態、ならびに多くのがんにおいて特徴付けられており、その上方調節は、疾患活性と相関する場合が多い。IL-8は、多くのヒトがんにおいて過剰発現される血管新生促進性サイトカインである。IL-8に対する受容体は、正常および種々の腫瘍細胞上で広く発現され、IL-8は、多くの病理において炎症促進性、走化性およびマトリックス分解性応答を誘導することが報告されている。Qazi et al., Recent Advances in Underlying Pathologies Provide Insight into Interleukin-8 Expression-Mediated Inflammation and Angiogenesis, International Journal of Inflammation Volume 2011 (2011), Article ID 908468によって概説される。がん細胞においてIL-8シグナル伝達を間接的に減弱させるための戦略の発見の希望が示されてきたが、この望みは、従来の治療介入に対してがん細胞を感作させることを目的としたものであった。Campbell, LM, et al., Rationale and Means to Target Pro-Inflammatory Interleukin-8 (CXCL8) Signaling in Cancer. Pharmaceuticals (Basel) 6:929-959 (2013)。
【0008】
単球走化性タンパク質-1(MCP-1/CCL2)は、単球/マクロファージの遊走および浸潤を調節する重要なケモカインの1つである。MCP-1およびその受容体は共に、多発性硬化症(MCP-1と軸索損傷との間の相関)、二次性多発性硬化症および侵害受容(ニューロンのMCP-1媒介性の脱分極による)、腫瘍新生血管(マクロファージ浸潤に対するMCP-1の影響による)およびインスリン抵抗性(増加したMCP-1)を含む種々の疾患および状態において誘導されることおよびそれに関与することが報告されている。MCP-1産生に影響を与える薬物の発見が、組織、例えば、慢性炎症を経験している組織において標的化され得ることが注目されてきたが、提供される唯一の可能性は、RNAiテクノロジーを使用してMCP-1遺伝子をサイレンシングすることなどの技術であった。上方調節されたケモカイン受容体を遮断する薬物の発見が、それらがMCP-1発現の上流にある場合に有効であることを証明し得ることを述べている、Deshmane, SL, et al., Monocyte Chemoattractant Protein-1 (MCP-1): An Overview, J Interferon Cytokine Res. 29:313-326 (2009) Id. at 321を参照のこと。
【0009】
免疫グロブリンスーパー遺伝子ファミリーのメンバーであるICAM-1は、異なる型の細胞上で低レベルで構成的に発現される、単鎖細胞表面糖タンパク質である。血漿中の可溶性ICAM-1(sICAM-1)のレベルは、冠動脈心疾患および他の血管疾患と関連づけられてきた。Ridker PM, et al., Plasma concentration of soluble intercellular adhesion molecule 1 and risks of future myocardial infarction in apparently healthy men. Lancet 351:88-92 (1998)。sICAM-1の血漿濃度は、急性心筋梗塞および不安定狭心症を有する患者において顕著に上昇することが報告されているが、安定狭心症を有する患者では報告されていない(Pellegatta, F. et al., J. Cardiovasc. Pharmacol. 30:455-460 (1997);Miwa, K. et al., Cardiovasc. Res. 36:37-44, 1997;Ghaisas, N. K. et al., Am. J. Cardiol. 80:617-619 (1997);Ogawa, H. et al., Am. J. Cardiol. 83:38-42 (1999))。sICAM-1の血漿濃度の上昇は、がんおよび多発性硬化症にも関連すると報告されている(Kim, J. S., J. Neurol. Sci. 137:69-78 (1996);Laskowitz, D. T. et al., J. Stroke Cerebrovasc. Dis. 7:234-241 (1998))。Ghoらは、sICAM-1が明らかに、血管新生を促進し、腫瘍細胞成長を刺激できることを報告している。Gho YS, et al. Angiogenic activity of human soluble intercellular adhesion molecule-1. Cancer Res 59:5128-32 (1999);Gho YS, et al., Stimulation of tumor growth by human soluble intercellular adhesion molecule-1. Cancer Res 61:4253-7 (2001)。上昇したsICAM-1レベルは、種々の悪性腫瘍を有する患者においても報告されており、疾患進行および腫瘍転移と相関すると考えられている。別の論文は、炎症因子(VEGF、IL-6、MCP-1およびsICAM-1)が、黄斑浮腫を有する患者において、血管透過性の増加を誘導し、血液房水関門を破壊し得ることを報告している。Noma, H, et al., Role of inflammation in previously untreated macular edema with branch retinal vein occlusion. BMC Ophthalmol. 14:67 (2014)。
【0010】
コネキシンチャネルは、遍在しており、細胞間での分子の移動のための経路(ギャップジャンクションチャネル)および細胞外環境中への分子エフェクターの放出のための経路(原形質膜ギャップジャンクションヘミチャネル)を提供する。ギャップジャンクションは、特殊化した細胞間接続であり、ほとんどの動物細胞型において見出される。これらは、成熟骨格筋ならびに可動性の細胞型、例えば精子および赤血球を除く、身体の事実上全ての組織において発現される。ギャップジャンクションは、2つの細胞の細胞質を直接接続し、種々の分子、イオンおよび電気インパルスが、細胞間の調節されたゲートを直接通過することを可能にする。1つのギャップジャンクションは、2つのコネクソン(即ち、ヘミチャネル)から構成され、これらは、隣接する細胞間の細胞間空間を横切って接続し、これらの細胞間を細胞内分子が流れるのを可能にする。ギャップジャンクションの各コネクソンは、隣接する細胞膜中に存在し、6つの個々のコネキシン(「Cx」)タンパク質の共有結合オリゴマー化によって形成される。機能的ギャップジャンクションの形成のための要件は、ヘミチャネルへのコネキシンタンパク質のアセンブリ、および膜中へのそれらの挿入である。細胞間連絡のために、1つの細胞由来のヘミチャネルは、一方の細胞から他方の細胞へのギャップジャンクションを介したシグナルの伝達を可能にするために、隣接する細胞の対向する膜上のそれらの対応物とドッキングする必要がある。
ギャップジャンクションおよびヘミチャネルは、分子質量が最大で約1kDaの種々の小分子、例えば、イオン、小さい代謝物、cAMP、ATP、IP3、プロスタグランジンなどの移行に関与する。Burra S and Jiang JX, Regulation of cellular function by connexin hemichannels, Int J Biochem Mol Biol. 2(2): 119-128 (2011)。生理的条件下で、ほとんどのコネキシンは、原形質膜中でヘミチャネルを形成し、これらは、ギャップジャンクション形成の間にドッキングして細胞-細胞チャネルを形成するまで閉口される。いくつかの例外はあるが、コネキシンヘミチャネル電流は、強い脱分極または0.5mMより下への細胞外カルシウムの低減によって活性化される傾向がある。従って、内因性コネキシンヘミチャネルの活性は、正常な生理的条件下では顕著でない可能性がある。しかし、表面露出された場合、ドッキングされていないヘミチャネルは、細胞質ゾルと細胞外空間との間での分子の交換を媒介できることが報告されている。従って、ヘミチャネルは、デフォルトでは閉口されるが、それらの開口を誘導するいくつかの合図、例えば、細胞外Ca
2+
濃度における低下(Evans et al., The gap junction cellular internet: connexin hemichannels enter the signaling limelight. Biochem J 397(1): 1-14 (2006))または腸内病原体による感染(Puhar et al., A Shigella Effector Dampens Inflammation by Regulating Epithelial Release of Danger Signal ATP through Production of the Lipid Mediator PtdIns5P, Immunity 39(6): 1121- 1131 (2013);Tran Van Nhieu et al., Connexin-dependent inter-cellular communication increases invasion and dissemination of Shigella in epithelial cells, Nat Cell Biol 5(8): 720-726 (2003))が記載されている。Puhar A and Sansonetti PJ, Dye-uptake Experiment through Connexin Hemichannels, Bio-protocol 4(17): e1221 (Sept. 2014)を参照のこと。ギャップジャンクション、ヘミチャネルおよびコネキシン調節因子は、種々の治療的使用のために提唱されてきた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
男性用下着
2か月前
個人
錠剤撒き器
22日前
個人
穿刺補助具
2か月前
個人
蓋付きしびん
4か月前
個人
入れ歯
4か月前
個人
聴診器
4か月前
個人
介護浴槽
4か月前
個人
入浴介護補助装置
4か月前
個人
排便漏れ予防装具
2か月前
個人
鼻腔拡張具
29日前
個人
挟圧手工爪矯正具
23日前
株式会社コロナ
脱臭機
19日前
個人
スプレー式目薬容器
4か月前
個人
マウスピース
2か月前
個人
座椅子脱着式車椅子
4か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
29日前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
15日前
個人
根管治療用のファイル
5か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
個人
弾性材一体コルセット
5か月前
株式会社ニデック
眼科装置
12日前
個人
圧排器具
2か月前
個人
マッサージガン保持具
5か月前
株式会社いうら
介助リフト
5か月前
株式会社ニデック
眼科装置
8日前
株式会社東洋新薬
皮膚外用剤
5か月前
住友精化株式会社
乳化組成物
5か月前
株式会社ノエビア
皮膚外用剤
18日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
株式会社ダリヤ
整髪料組成物
5か月前
株式会社コーセー
水系組成物
2か月前
株式会社ダリヤ
染毛剤組成物
1か月前
大正製薬株式会社
固形組成物
3か月前
株式会社成和化成
皮膚外用剤
5か月前
池田食研株式会社
肌質改善剤
2か月前
大正製薬株式会社
外用組成物
2か月前
続きを見る