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10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023161451
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-07
出願番号2022071862
出願日2022-04-25
発明の名称クレーン装置
出願人株式会社タダノ
代理人個人,個人
主分類B66C 13/00 20060101AFI20231030BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】危険エリアに人が存在するか否かの判断の精度を高めてオペレータの負担を低減する。
【解決手段】コントローラ70は、センサが検出したブーム長さL及び起伏角度θと、メモリに予め記憶された高さa(定数)とに基づいて、監視対象面(地表面)に対する監視カメラ17の高さである変位距離Hを算出する。コントローラ70は、算出した変位距離Hと、メモリに予め記憶された対応テーブルとに基づいて、監視カメラ17が撮像した監視画像のうち、危険エリアが映る使用範囲を特定する。コントローラ70は、監視画像データのうち、使用範囲外の画像を示す部分のデータを削除するとともに画像を拡大して、判断対象画像データを生成する。コントローラ70は、判断対象画像データを人判断プログラムに受け渡し、危険エリアに人がいるか否かを判断させ、判断結果を受け取る。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
起伏及び伸縮可能なブームと、
上記ブームの基端部側に設置されたウインチと、
上記ウインチから上記ブームの先端部まで延びるワイヤロープと、
上記ワイヤロープに繋がれた吊荷フックと、
上記ブームの先端部に設置されており、下方を撮像して監視画像データを出力する監視カメラと、
上記監視画像データが入力されるコントローラと、を備え、
上記コントローラは、
上記監視カメラから監視対象面までの変位距離を特定する変位距離特定処理と、
上記変位距離及び上記監視画像データに基づいて、所定エリアの画像であって、かつ所定サイズの画像を示す判断対象画像データを生成する生成処理と、
上記判断対象画像データが示す判断対象画像が人を含むか否かの判断結果であって、人判断プログラムが判断した結果である判断結果を取得する取得処理と、
上記判断対象画像が人を含むと判断したことに基づく安全処理と、を実行するクレーン装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
上記生成処理は、
上記変位距離に基づいて使用範囲を特定する処理と、
上記監視画像データのうち、上記使用範囲外のデータを削除する処理と、
上記使用範囲外のデータを削除したデータを上記所定サイズに変換する処理と、を有する請求項1に記載のクレーン装置。
【請求項3】
上記ブームの起伏角度に応じた第1検出値を出力する起伏角度センサと、
上記ブームの伸縮長さに応じた第2検出値を出力するブーム長さセンサと、をさらに備え、
上記変位距離特定処理は、
上記第1検出値が示す上記ブームの起伏角度及び上記第2検出値が示す上記ブームの伸縮長さに基づいて上記変位距離として地表面からの上記監視カメラの高さを算出する処理を有する請求項1または2に記載のクレーン装置。
【請求項4】
上記ブームの起伏角度に応じた第1検出値を出力する起伏角度センサと、
上記ブームの伸縮長さに応じた第2検出値を出力するブーム長さセンサと、
上記ワイヤロープの繰出長さに応じた第3検出値を出力するワイヤ長さセンサと、
上記吊荷フックが上記監視対象面に応じた所定高さであることを示す所定入力を受け付ける入力装置と、をさらに備え、
上記変位距離特定処理は、
上記所定入力が入力されたときの上記第1検出値、上記第2検出値、及び上記第3検出値に基づいて上記監視対象面の高さ位置を特定する処理と、
上記ブームが駆動された後における上記第1検出値、上記第2検出値、上記第3検出値、及び上記監視対象面の高さ位置に基づいて、上記変位距離を特定する処理を含む請求項1または2に記載のクレーン装置。
【請求項5】
上記変位距離に応じた第4検出値を出力する検出装置をさらに備え、
上記変位距離特定処理は、上記第4検出値に基づいて上記変位距離を特定する処理である請求項1または2に記載のクレーン装置。
【請求項6】
上記コントローラは、
上記人判断プログラムを記憶するメモリを有しており、
上記コントローラは、
上記判断対象画像データと判断結果とを対応付けて学習用データとして上記メモリに記憶させる処理と、
上記学習用データを上記メモリから外部に出力する処理と、
外部から入力された更新用データで上記人判断プログラムを更新する処理と、をさらに実行し、
上記取得処理は、
上記判断対象画像データを上記人判断プログラムに受け渡す処理と、
上記人判断プログラムから上記判断結果を受け取る処理と、を有する請求項1または2に記載のクレーン装置。
【請求項7】
上記監視画像データが示す監視画像或いは上記判断対象画像を表示する監視モニタをさらに備え、
上記判断結果は、上記判断対象画像が人を含むか否かを示す第1データと、当該判断対象画像上において人がいる位置を示す第2データとを含み、
上記安全処理は、
上記判断結果が示す人を監視モニタ上で強調する強調オブジェクトを上記判断対象画像或いは上記監視画像に重ねて表示させる処理と、を有する請求項1または2に記載のクレーン装置。
【請求項8】
起伏及び伸縮可能なブームと、
上記ブームの基端部側に設置されたウインチと、
上記ウインチから上記ブームの先端部まで延びるワイヤロープと、
上記ワイヤロープに繋がれた吊荷フックと、
上記ブームの先端部に設置されており、下方を撮像して監視画像データを出力し、入力された画角制御信号に基づいて画角を変更可能な監視カメラと、
上記監視画像データが入力されるコントローラと、を備え、
上記コントローラは、
上記監視カメラから監視対象面までの変位距離を特定する変位距離特定処理と、
上記変位距離に基づいて上記画角制御信号を生成し、当該画角制御信号を上記監視カメラに入力する画角変更処理と、
上記監視画像データが示す監視画像が人を含むか否かの判断結果であって、人判断プログラムが判断した結果である判断結果を取得する取得処理と、
上記監視画像が人を含むと判断したことに基づく安全処理と、を実行するクレーン装置。
【請求項9】
上記ブームの起伏角度に応じた第1検出値を出力する起伏角度センサと、
上記ブームの伸縮長さに応じた第2検出値を出力するブーム長さセンサと、をさらに備え、
上記変位距離特定処理は、
上記第1検出値が示す上記ブームの起伏角度及び上記第2検出値が示す上記ブームの伸縮長さに基づいて上記変位距離として地表面からの上記監視カメラの高さを算出する処理を有する請求項8に記載のクレーン装置。
【請求項10】
上記ブームの起伏角度に応じた第1検出値を出力する起伏角度センサと、
上記ブームの伸縮長さに応じた第2検出値を出力するブーム長さセンサと、
上記ワイヤロープの繰出長さに応じた第3検出値を出力するワイヤ長さセンサと、
吊荷フックが上記監視対象面に応じた所定高さであることを示す所定入力を受け付ける入力装置と、をさらに備え、
上記変位距離特定処理は、
上記所定入力が入力されたときの上記第1検出値、上記第2検出値、及び上記第3検出値に基づいて上記監視対象面の高さ位置を特定する処理と、
上記ブームが駆動された後における上記第1検出値、上記第2検出値、上記第3検出値、及び上記監視対象面の高さ位置に基づいて、上記変位距離を特定する処理を有する請求項8に記載のクレーン装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、起伏及び伸縮が可能なブーム、ウインチ並びにこれらの駆動制御を行うコントローラを備えたクレーン装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ブームの先端部に監視カメラを取り付けたクレーン装置を開示する。監視カメラが下方を撮像して得られる監視画像は、運転室に設置された監視モニタに表示される。オペレータは、監視画像を見ながらクレーン装置の操縦を行い、例えば吊荷の直下やその近傍に人が侵入した場合にクレーン装置の操縦を停止する。
【0003】
特許文献2に記載された監視カメラ制御システムは、上記監視画像中に「人」の存在を判断する機能を備えている。この監視カメラ制御システムでは、人の顔が検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-167242号公報
特開2019-153886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クレーン装置において、監視カメラはブームの先端部に取り付けられているから、クレーン操作によって監視カメラの高さが変化する。監視カメラの高さが高くなると、監視モニタに表示されるエリアが広くなり、また、監視画像に映る人の大きさが小さくなる。監視モニタに表示されるエリアが広くなると、人がいても危険でないエリアまで監視モニタに表示されてしまう。そうすると、オペレータは、人がいるか否かの判断に加え、人が危険なエリアに存在するか否かの判断もしなければならなくなり、オペレータの負担が増える。しかも、監視画像に映る人の大きさが小さくなると、人が存在するか否かの判断が難しくなり、オペレータの負担がさらに増える。
【0006】
本願発明者は、監視画像において危険な領域に人が存在するか否かの判断を人判断プログラムによって行うことを思案した。しかしながら、人を頭上から撮像した画像では、人を横から撮像した画像に比べて人の輪郭が単調になり、人か否かの判断の精度が低下するとの課題に直面した。
【0007】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、人か否かの判断の精度を高めてオペレータの負担を軽減するクレーン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明に係るクレーン装置は、起伏及び伸縮可能なブームと、上記ブームの基端部側に設置されたウインチと、上記ウインチから上記ブームの先端部まで延びるワイヤロープと、上記ワイヤロープに繋がれた吊荷フックと、上記ブームの先端部に設置されており、下方を撮像して監視画像データを出力する監視カメラと、上記監視画像データが入力されるコントローラと、を備える。上記コントローラは、上記監視カメラから監視対象面までの変位距離を特定する変位距離特定処理と、上記変位距離及び上記監視画像データに基づいて、所定エリアの画像であって、かつ所定サイズの画像を示す判断対象画像データを生成する生成処理と、上記判断対象画像データが示す判断対象画像が人を含むか否かの判断結果であって、人判断プログラムが判断した結果である判断結果を取得する取得処理と、上記判断対象画像が人を含むと判断したことに基づく安全処理と、を実行する。
【0009】
コントローラは、監視カメラから監視対象面までの変位距離を特定する。監視対象面は、地表面や掘下面や建築物の屋上面などである。コントローラは、変位距離及び監視画像データに基づいて人が存在するか否かの判断に用いられる判断対象画像データを生成する。判断対象画像データが示す画像は、人が存在すると危険であるエリアを示す。したがって、監視画像データが示す監視画像において人が存在するか否かを判断する場合に比べ、人判断プログラムが人が存在するか否かを判断する対象が低減し、その結果、危険なエリアに人が存在するか否かの判断の精度が向上する。また、判断対象画像データが示す画像は所定サイズであるから、判断プログラムは、画像において人が存在するか否かを判断する対象の大きさを推定する必要がなく、その結果、危険なエリアに人が存在するか否かの判断の精度がさらに向上する。コントローラは、危険なエリアに人が存在すると判断結果が示す場合、安全処理を行う。したがって、オペレータが監視画像に基づいて危険なエリアに人が存在するか否かを判断する従来のクレーン装置に比べ、本発明に係るクレーン装置は、オペレータの負担を軽減することができる。
【0010】
(2) 上記生成処理は、上記変位距離に基づいて使用範囲を特定する処理と、上記監視画像データのうち、上記使用範囲外のデータを削除する処理と、上記使用範囲外のデータを削除したデータを上記所定サイズに変換する処理と、を有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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