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公開番号2023160223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-02
出願番号2022070422
出願日2022-04-21
発明の名称有機修飾無機微粒子の製造方法及び有機修飾無機微粒子
出願人株式会社スーパーナノデザイン
代理人個人
主分類C01B 21/072 20060101AFI20231026BHJP(無機化学)
要約【課題】AlN、TiN、Si3N4、SiC等、様々な分子構造をもつ原料粒子について、原料粒子の表面全体にわたって共通の手法で均一に有機修飾できるようにすることで、溶媒への分散性をよりいっそう高めた有機修飾無機微粒子を簡便に提供可能にする。
【解決手段】本発明は、有機修飾無機微粒子の製造方法である。この方法は、無機窒化物、無機炭化物、無機硫化物、及び不溶性塩から選択される少なくとも1種以上の原料粒子の表面に酸化物層、オキシ水酸化物層及び/又は水酸化物層を形成する酸化物層等形成工程と、酸化物層、オキシ水酸化物層及び/又は水酸化物層が形成された原料粒子を、超臨界、亜臨界、又は気相の水系溶媒の反応場で有機修飾して有機修飾無機微粒子を得る有機修飾工程と、を含む。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
無機窒化物、無機炭化物、無機硫化物、及び不溶性塩から選択される少なくとも1種以上の原料粒子の表面に酸化物層、オキシ水酸化物層及び/又は水酸化物層を形成する酸化物層等形成工程と、
前記酸化物層、前記オキシ水酸化物層及び/又は前記水酸化物層が形成された前記原料粒子を、超臨界、亜臨界、又は気相の水系溶媒の反応場で有機修飾して有機修飾無機微粒子を得る有機修飾工程と、を含む、有機修飾無機微粒子の製造方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
無機微粒子の表面に酸化物層、オキシ水酸化物層及び/又は水酸化物層が形成されており、かつ、前記酸化物層、前記オキシ水酸化物層及び/又は前記水酸化物層を介して疎水性基により有機修飾されており、
元素分析により窒素、炭素、硫黄、及びリンから選択される少なくとも1種以上が検出される、有機修飾無機微粒子。
【請求項3】
前記酸化物層、前記オキシ水酸化物層及び/又は前記水酸化物層の厚さが1原子層以上100nm以下である、請求項2に記載の微粒子。
【請求項4】
表面で有機修飾する分子の被覆割合が前記微粒子の表面積に対して1%以上である、請求項2又は3に記載の微粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機修飾無機微粒子の製造方法及び有機修飾無機微粒子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
微粒子、特にはナノメーターサイズの粒子(ナノ粒子)は、様々な特有の優れた性状・特性・機能を示すことから、材料・製品のすべてに対して、現状よりも高精度で、より小型化、より軽量化の要求を満たしている技術を実現するものとして期待されている。このようにナノ粒子は、セラミックスのナノ構造改質材、光機能コーティング材、電磁波遮蔽材料、二次電池用材料、蛍光材料、電子部品材料、磁気記録材料、研摩材料などの産業・工業材料、医薬品・化粧品材料などの高機能・高性能・高密度・高度精密化を可能にするものとして注目されている。最近のナノ粒子に関する基礎研究から、ナノ粒子の量子サイズ効果による超高機能性や新しい物性の発現、新物質の合成などの発見も相次いでいることから産業界からも大きな関心を集めている。しかしながら、ナノ粒子の実用化のためには、それぞれの微細粒子に特有の機能を付加せしめることが必要であり、そのためにはその機能の付加を可能にするため粒子の表面を修飾する技術の確立が求められている。微粒子、特にはナノ粒子に安定して使用・利用できる機能を付加するに便利なものとしては、有機修飾をなすことが挙げられ、特に強固な結合を介して修飾することが求められている。
【0003】
微粒子は、様々な有用な性質・機能を有することから、超臨界合成法を含めて多くの合成方法が提案・開発されてきている。そして、合成された微細粒子やナノ粒子を回収する方法、そして回収後も凝集などさせることなく微粒子のまま分散安定化させておく方法が必要とされている。また、利用する場合にも、樹脂やプラスチックス、溶剤に良分散させる必要もある。特には、水中で合成されたナノ粒子等は、親水性の表面を有していることが多く、水からの回収は容易ではない。また該ナノ粒子等は、有機溶媒や樹脂等になじみが悪いという課題がある。
【0004】
これらのニーズを満足させるためには、ナノ粒子の表面にそれぞれの目的に応じて、有機物質でもって表面修飾を行う必要があると考えられている。例えば、望ましい修飾としては、樹脂と同様の高分子により修飾するとか、溶剤と同じ官能基を付与するなどが挙げられる。そして、水中で表面修飾を行うことが可能であれば、水からナノ粒子を分離させて回収することも容易になる。ところが、水中で合成されたナノ粒子を有機物質で表面修飾するには、水と有機物質が均一相であることが望ましいが、その場合に使用できる修飾剤は、両親媒性の界面活性剤か、あるいは水にも溶解しうる低級アルコールなどに限られる。さらに、何らかの方法で回収されたとしても、該回収されたナノ粒子も極めて凝集しやすいし、一度、凝集してしまったナノ粒子は、たとえ分散剤を使用しても容易には再分散化させることは難しい。また、こうしたナノ粒子の表面修飾は全く困難である。
【0005】
高温高圧場で、水と有機物質が均一相を形成することは知られており、例えば、アルコールや糖、カルボン酸とアルコール、そしてカルボン酸とアミンでは高温高圧水中で無触媒下に脱水反応が生起することが知られている。
【0006】
また、高温高圧の水熱合成場において、有機物質を共存させて金属酸化物粒子を合成すると、粒子表面と有機物質との間での均一相反応の生起により粒子表面に有機物質が強固に結合した表面修飾のなされた微粒子が得られることが報告されている(特許文献1)。そして、得られたナノ粒子は有機修飾されているため、冷却後残存有機物質と共に水から相分離して容易に回収できることも報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第3925932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年、多様な粒子の有機修飾を可能にする技術が求められており、例えば、AlN、TiN、Si



、SiC等の表面を有機修飾することが求められている。
【0009】
その際、水中では、原料粒子の表面に水酸基が存在し、加水分解の影響を受ける。そのため、加水分解の影響を抑えたうえで微粒子の表面全体にわたって均一に有機修飾可能にする技術を提供することが望ましい。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、AlN、TiN、Si



、SiC等、様々な分子構造をもつ原料粒子について、原料粒子の表面全体にわたって共通の手法で均一に有機修飾できるようにすることで、溶媒への分散性をよりいっそう高めた有機修飾無機微粒子を簡便に提供可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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