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公開番号2023158353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-30
出願番号2022068142
出願日2022-04-18
発明の名称シリコン接合体の製造方法、および、シリコン接合体
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 33/02 20060101AFI20231023BHJP(無機化学)
要約【課題】半導体プロセスにおいて汚染源となる元素の含有量を低減し、かつ、シリコン部材同士を強固に接合することが可能なシリコン接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン部材同士が接合されたシリコン接合体の製造方法であって、前記シリコン部材の接合面に、有機シリコン化合物と溶媒とを含むシリコン含有組成物を塗布するシリコン含有組成物塗布工程S02と、前記シリコン含有組成物を介して前記シリコン部材同士を積層する積層工程S03と、積層された前記シリコン部材同士を加熱して焼成することにより、シリコン酸化物を介して前記シリコン部材同士を接合する焼成工程S04と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シリコン部材同士が接合されたシリコン接合体の製造方法であって、
前記シリコン部材の接合面に、有機シリコン化合物と溶媒とを含むシリコン含有組成物を塗布するシリコン含有組成物塗布工程と、
前記シリコン含有組成物を介して前記シリコン部材同士を積層する積層工程と、
積層された前記シリコン部材同士を加熱して焼成することにより、シリコン酸化物を介して前記シリコン部材同士を接合する焼成工程と、
を備えていることを特徴とするシリコン接合体の製造方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記焼成工程の後に、フッ酸を含むエッチング液を用いて接合面からはみ出した前記シリコン酸化物を除去するエッチング工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載にシリコン接合体の製造方法。
【請求項3】
前記シリコン含有組成物に含まれる有機シリコン化合物は、シリケート類、シロキサン類、シラザン類、シラノール類、カルボン酸シリルエステル類から選択される一種または二種以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項4】
前記シリコン含有組成物に含まれる有機シリコン化合物は、テトラエトキシシランであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項5】
前記シリコン含有組成物に含まれる溶媒は、水、アルコール類、エーテル類、エステル類から選択される一種または二種以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項6】
前記シリコン含有組成物は、さらに酸触媒を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項7】
前記シリコン含有組成物に含まれる前記酸触媒は、塩酸、硝酸、過酸化水素から選択される一種または二種以上であることを特徴とする請求項6に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項8】
前記シリコン含有組成物は、さらに安定化剤を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項9】
前記シリコン含有組成物に含まれる前記安定化剤は、アセチルアセトン、コハク酸ジメチルから選択される一種または二種であることを特徴とする請求項8に記載のシリコン接合体の製造方法。
【請求項10】
前記シリコン含有組成物塗布工程後に乾燥工程を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン接合体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、2つ以上のシリコン部材が接合されたシリコン接合体の製造方法、および、シリコン接合体に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、例えば半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置においては、各種装置のチャンバー内に、高周波電源に接続される電極板と架台とを例えば上下に対向配置し、架台の上にシリコンウエハを載置した状態として、電極板に形成した貫通孔からガスをシリコンウエハに向かって流通させながら高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させ、シリコンウエハにエッチング等の処理を行う構成とされている。
【0003】
上述のプラズマ処理装置等においては、チャンバー内の金属汚染を抑制するために、シリコン部材が広く使用されている。
例えば、プラズマ処理装置に用いられる電極板としては、シリコン板材に複数の通気孔が形成された構造のものが使用されている。
【0004】
プラズマ処理装置等のチャンバー内に配設されたシリコン部材においては、使用によって徐々に損耗することになる。そのため、損耗したシリコン部材に他のシリコン部材を接合し、得られたシリコン接合体をシリコン部材として再利用することが求められている。
また、2つ以上のシリコン部材同士を接合することにより、複雑な構造を有するシリコン部材を構成することも可能となる。
ここで、例えば、特許文献1-3には、シリコン部材同士を接合する方法が提案されている。
【0005】
特許文献1においては、シリコン部材同士の間に、シリコンと共晶を形成する金属の箔を載置し、これを光加熱して前記金属の融解物を生成し、生成した前記金属の融解物を固化することにより、シリコン部材同士を接合する方法が提案されている。
特許文献2においては、シリコン部材同士を、エラストマ結合材を用いて接合する方法が提案されている。
特許文献3においては、使用後のシリコンウエハを複数積層し、シリコンウエハ同士を拡散接合することで、再生インゴットを製造する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6732194号公報
特開2003-133296号公報
特開2008-218993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載された方法では、シリコンと共晶を形成する金属が汚染源となり、シリコン部材同士を接合したシリコン接合体を、高度な清浄度が求められる半導体プロセスに適用することは困難であった。
また、特許文献2に記載された方法では、高温環境下でエラストマからガスが放出され、異常放電等の原因となるおそれがあった。
さらに、特許文献3に記載された方法では、十分に拡散を進行することができないと、接合ができないおそれがあった。また、十分に拡散を進行させるために高温条件で拡散接合した場合には、シリコン部材自体が劣化するおそれがあった。
【0008】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、半導体プロセスにおいて汚染源となる元素の含有量を低減し、かつ、シリコン部材同士を確実に接合することが可能なシリコン接合体の製造方法、および、半導体プロセスにおいて安定して使用可能なシリコン接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の態様1は、シリコン部材同士が接合されたシリコン接合体の製造方法であって、前記シリコン部材の接合面に、有機シリコン化合物と溶媒とを含むシリコン含有組成物を塗布するシリコン含有組成物塗布工程と、前記シリコン含有組成物を介して前記シリコン部材同士を積層する積層工程と、積層された前記シリコン部材同士を加熱して焼成することにより、シリコン酸化物を介して前記シリコン部材同士を接合する焼成工程と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
この態様1のシリコン接合体の製造方法によれば、前記シリコン部材の接合面に、有機シリコン化合物と溶媒とを含むシリコン含有組成物を塗布し、前記シリコン含有組成物を介して前記シリコン部材同士を積層し、積層された前記シリコン部材同士を加熱して焼成しているので、シリコン酸化物を介して前記シリコン部材同士を確実に接合することができる。
また、Si,Oは半導体プロセスにおいて汚染源とはならないため、シリコン接合体をプラズマ処理装置等のチャンバー内に配設しても、被処理物を不純物で汚染することなく、プラズマ処理を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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