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公開番号2023157339
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-26
出願番号2022067188
出願日2022-04-14
発明の名称化合物の製造方法
出願人ヤマナカヒューテック株式会社
代理人個人
主分類C01B 33/107 20060101AFI20231019BHJP(無機化学)
要約【課題】特定化合物を高効率で生産できる化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の化合物の製造方法は、溶媒及び触媒の存在下、第1ハロゲン化合物及び第2ハロゲン化合物をハロゲン交換反応させることで特定化合物を生成する反応工程を備える。前記触媒は、無水ハロゲン化アルミニウムを含む。前記第1ハロゲン化合物は、ハロゲン化シラン化合物及びハロゲン化ジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む。前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、前記第2ハロゲン化合物がヨウ素化剤を含み、かつ前記特定化合物がヨードシラン化合物及びヨードジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第1の組み合わせ、又は前記第2ハロゲン化合物が臭素化剤を含み、かつ前記特定化合物がブロモシラン化合物及びブロモジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第2の組み合わせである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
溶媒及び触媒の存在下、第1ハロゲン化合物及び第2ハロゲン化合物をハロゲン交換反応させることで特定化合物を生成する反応工程を備え、
前記触媒は、無水ハロゲン化アルミニウムを含み、
前記第1ハロゲン化合物は、ハロゲン化シラン化合物及びハロゲン化ジシラン化合物のうち少なくとも1つを含み、
前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、
前記第2ハロゲン化合物がヨウ素化剤を含み、かつ前記特定化合物がヨードシラン化合物及びヨードジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第1の組み合わせ、又は
前記第2ハロゲン化合物が臭素化剤を含み、かつ前記特定化合物がブロモシラン化合物及びブロモジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第2の組み合わせである、化合物の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記無水ハロゲン化アルミニウムは、無水塩化アルミニウム、無水臭化アルミニウム、及び無水ヨウ化アルミニウムのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
【請求項3】
前記溶媒は、非プロトン性溶媒を含む、請求項1又は2に記載の化合物の製造方法。
【請求項4】
前記第1ハロゲン化合物は、クロロシラン化合物及びクロロジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の化合物の製造方法。
【請求項5】
前記第1ハロゲン化合物、前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、
前記第1ハロゲン化合物が下記一般式(1)で表され、
前記第2ハロゲン化合物が下記一般式(3)で表され、
前記特定化合物が下記一般式(4)で表される第3の組み合わせ、又は
前記第1ハロゲン化合物が下記一般式(2)で表され、
前記第2ハロゲン化合物が下記一般式(3)で表され、
前記特定化合物が下記一般式(5)で表される第4の組み合わせである、請求項1又は2に記載の化合物の製造方法。

n
SiR
(4-n-m)
Cl
m
・・・(1)

p
Si
2

(6-p-q)
Cl
q
・・・(2)
MX・・・(3)

n
SiR
(4-n-m)

m
・・・(4)

p
Si
2

(6-p-q)

q
・・・(5)
(前記一般式(1)~(5)において、
Rは、炭素原子数1以上6以下のヒドロカルビル基を表し、
nは、0以上3以下の整数を表し、
mは、1以上4以下の整数を表し、
n+mは、1以上4以下の整数であり、
pは、0以上5以下の整数を表し、
qは、1以上6以下の整数を表し、
p+qは、1以上6以下の整数であり、
Mは、アルカリ金属原子又はNH
4
を表し、
Xは、I又はBrを表す。)
【請求項6】
前記一般式(3)において、Mは、Li、Na又はNH
4
を表す、請求項5に記載の化合物の製造方法。
【請求項7】
前記一般式(1)において、nは、1以上3以下の整数を表し、
前記一般式(2)において、pは、1以上5以下の整数を表す、請求項5に記載の化合物の製造方法。
【請求項8】
前記第1ハロゲン化合物は、H
2
SiCl
2
、HSiCl
3
、及びH
3
Si
2
Cl
3
のうち少なくとも1つを含む、請求項7に記載の化合物の製造方法。
【請求項9】
前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、前記第2の組み合わせであり、
前記無水ハロゲン化アルミニウムは、前記無水臭化アルミニウムを含む、請求項2に記載の化合物の製造方法。
【請求項10】
前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、前記第2の組み合わせであり、
前記臭素化剤は、LiBrを含む、請求項1又は2に記載の化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ヨードシラン化合物、ヨードジシラン化合物、ブロモシラン化合物、及びブロモジシラン化合物(以下、特定化合物と総称することがある)は、半導体製造の際、CVD法(化学気相成長法)やALD法(原子層堆積法)の原料として広く使用されている。特定化合物を用いてCVD法又はALD法を行うことにより、窒化珪素等のケイ素含有膜を形成することができる。
【0003】
特定化合物の中でも、ジヨードシラン、トリヨードシラン、トリヨードジシラン、ジブロモシラン、トリブロモシラン、及びトリブロモジシランは、反応性が高く、適度な蒸気圧を有するため、近年特に需要が高まっている。
【0004】
特定化合物の製造方法としては、様々な方法が知られているが、いわゆるフィンケルシュタイン反応を利用した製造方法が最も一般的である。フィンケルシュタイン反応を利用したヨードシラン化合物又はヨードジシラン化合物の製造方法では、クロロシラン化合物又はクロロジシラン化合物と、ヨウ素化剤(例えば、ヨウ化物塩)とでハロゲン交換反応を行う。これにより、クロロシラン化合物又はクロロジシラン化合物と、ヨウ素化剤との間でハロゲン原子の交換を伴うSN
2
反応(求核置換二分子反応)が生じ、ヨードシラン化合物又はヨードジシラン化合物が生成する。なお、ハロゲン交換反応は、基本的に平衡反応である。そのため、上述の製造方法では、ハロゲン化物塩(ヨウ化物塩又は塩化物塩)の溶解度差を利用した反応系を構築するか、又は過剰量のヨウ化物塩を使用することにより、ヨードシラン化合物又はヨードジシラン化合物の生成を促進させることができる。フィンケルシュタイン反応を利用した特定化合物の製造方法の一例として、特許文献1に記載の方法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第10,384,944号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の製造方法の反応効率は、工業的に十分に満足できるレベルではない。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定化合物を高効率で生産できる化合物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の化合物の製造方法は、溶媒及び触媒の存在下、第1ハロゲン化合物及び第2ハロゲン化合物をハロゲン交換反応させることで特定化合物を生成する反応工程を備える。前記触媒は、無水ハロゲン化アルミニウムを含む。前記第1ハロゲン化合物は、ハロゲン化シラン化合物及びハロゲン化ジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む。前記第2ハロゲン化合物及び前記特定化合物は、前記第2ハロゲン化合物がヨウ素化剤を含み、かつ前記特定化合物がヨードシラン化合物及びヨードジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第1の組み合わせ、又は前記第2ハロゲン化合物が臭素化剤を含み、かつ前記特定化合物がブロモシラン化合物及びブロモジシラン化合物のうち少なくとも1つを含む第2の組み合わせである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の化合物の製造方法は、特定化合物を高効率で生産できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、Me、Et及びPhは、それぞれ、メチル基、エチル基及びフェニル基を表す。H、Al、Si、Cl、Br、I、Li、Na及びKは、それぞれ、水素原子、アルミニウム原子、ケイ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子を表す。
(【0011】以降は省略されています)

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