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公開番号2023152691
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-17
出願番号2023009977
出願日2023-01-26
発明の名称筆穂
出願人ぺんてる株式会社
代理人
主分類B43K 1/12 20060101AFI20231005BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】先行技術文献に記載されている筆穂は、縮径部が短い筆穂用繊維の先端が他の筆穂用繊維の先端に対して後方に位置するため、筆穂の先端付近に硬さを付与しにくく、まとまりの悪いものであった。本発明は、筆穂の先端付近に硬さを付与しつつ、まとまりの良い筆穂を提供することを目的とする。
【解決手段】縮径部変曲点の位置が、筆穂用繊維の長手方向に互いに異なる筆穂用繊維が用いられた筆穂を要旨とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基部繊維径が0.100mm以上0.200mm以下、かつ、先端に向かい外径が小さくなる縮径部が形成された筆穂用繊維の先端を揃えて束ねられた筆穂であって、筆穂用繊維の長手方向における縮径部の外径が基部繊維径の70.0%となる地点である縮径部変曲点の位置が、筆穂用繊維の長手方向に互いに異なる少なくとも2種類の筆穂用繊維が用いられた筆穂。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記2種類の筆穂用繊維の材質が、ナイロン繊維とポリエステル繊維とであり、前記縮径部変曲点が、ナイロン繊維よりポリエステル繊維の方が筆穂用繊維の長手方向における先端側に位置する、請求項1に記載の筆穂。
【請求項3】
前記筆穂用繊維の長手方向における各縮径部変曲点間の長さが、ナイロン繊維の基部繊維径の7.0倍以上20.0倍以下である、請求項2に記載の筆穂。
【請求項4】
前記ポリエステル繊維の配合量(重量%)が前記ナイロン繊維の配合量(重量%)の1.0倍以上4.0倍以下である、請求項2又は請求項3に記載の筆穂。
【請求項5】
前記筆穂用繊維の表面粗さRaが0.10μm以上0.20μm以下である、請求項2又は請求項3に記載の筆穂。
【請求項6】
前記筆穂用繊維の表面粗さRaが0.10μm以上0.20μm以下である、請求項4に記載の筆穂。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筆ペン、画筆、刷毛、アイライナー、アイブローなどの塗布具の塗布先に用いられる筆穂に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
筆穂は、その用途に応じて材質や形状の異なる様々な筆穂用繊維を束ねて構成される。特に、所謂テーパー形状と言われる、一端に向かい外径が小さくなる縮径部が形成された筆穂用繊維は、穂先全体の形状を整えることができ塗布感も良いため重用される。例えば特許文献1には、縮径部が形成された筆穂用繊維を束ねたものであって、筆穂用繊維の長手方向における縮径部及び筆穂用繊維の長さが異なる筆穂用繊維を、各筆穂用繊維の先端位置が異なるよう束ねられた筆穂が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭56-83073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、あらゆる筆穂は鉛筆やボールペンなどの硬筆より軟質であるため、所望の塗布跡を形成するに際し筆穂の繊細な操作が必要となる。筆穂を硬い材質の筆穂用繊維で構成することによって塗布感を硬筆に近づけることができるため筆穂の操作が容易になる。一方、筆穂を被塗布体に押し付ける力の強弱による塗布幅の変化をつけにくく、過度に押し付けると束ねた筆穂用繊維間に割れが生じやすくなり所望の塗布跡を形成しにくいという問題がある。特許文献1に記載されている筆穂は、縮径部が短い筆穂用繊維の先端が他の筆穂用繊維の先端に対して後方に位置するため、筆穂の先端付近に硬さを付与しにくく、さらに筆穂の屈曲に対して全長の短い筆穂用繊維が追従できず散ってしまい、まとまりの悪いものであった。
【0005】
本発明は、筆穂の先端付近に硬さを付与しつつも、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、基部繊維径が0.100mm以上0.200mm以下、かつ、先端に向かい外径が小さくなる縮径部が形成された筆穂用繊維の先端を揃えて束ねられた筆穂であって、筆穂用繊維の長手方向における縮径部の外径が基部繊維径の70.0%となる地点である縮径部変曲点の位置が、筆穂用繊維の長手方向に互いに異なる少なくとも2種類の筆穂用繊維が用いられた筆穂を第1の要旨とする。
また、前記2種類の筆穂用繊維の材質が、ナイロン繊維とポリエステル繊維とであり、縮径部変曲点が、ナイロン繊維よりポリエステル繊維の方が筆穂用繊維の長手方向における先端側に位置する筆穂を第2の要旨とする。
また、前記筆穂用繊維の長手方向における各縮径部変曲点間の長さが、ナイロン繊維の基部繊維径の7.0倍以上20.0倍以下である筆穂を第3の要旨とする。
また、前記ポリエステル繊維の配合量(重量%)が前記ナイロン繊維の配合量(重量%)の1.0倍以上4.0倍以下である筆穂を第4の要旨とする。
そして、前記筆穂用繊維の表面粗さRaが0.10μm以上0.20μm以下である筆穂を第5の要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の塗布具は、縮径部変曲点の位置が筆穂用繊維の長手方向に互いに異なる少なくとも2種類の筆穂用繊維が用いられることで、筆穂用繊維の先端が揃っていても筆穂用繊維同士が互いに干渉しにくくなる。よって、縮径部変曲点が筆穂用繊維の先端に近い位置に設けられた筆穂用繊維を用いて筆穂の先端付近に硬さを付与しつつも、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することができる。
また第2の要旨にあっては、縮径部変曲点の位置が、比較的軟質なナイロン繊維より比較的硬質なポリエステル繊維の方が筆穂用繊維の長手方向における先端側に位置することで、各筆穂用繊維の先端が揃っていても互いに干渉しにくくなるため、筆穂の先端付近に硬さを付与しつつも、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することができる。
また第3の要旨にあっては、ポリエステル繊維の縮径部変曲点がナイロン繊維の縮径部変曲点より、ナイロン繊維の基部繊維径の7.0倍以上20.0倍以下と先端側に十分離れて位置することで、筆穂が屈曲しても各縮径部変曲点同士が互いに干渉しにくく、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することができる。
また第4の要旨にあっては、ポリエステル繊維の配合量(重量%)がナイロン繊維に対して1.0倍以上4.0倍以下と、比較的硬質なポリエステル繊維が筆穂全体に豊富に含まれることで筆穂先端付近の硬さを十分に発現できつつ、比較的軟質なナイロン繊維の周囲をポリエステル繊維で囲ってもナイロン繊維が柔軟に変形できるため、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することができる。
そして第5の要旨にあっては、各筆穂用繊維の表面粗さRaが0.10μm以上0.20μm以下と、塗布液に対して適度な濡れ性を発現できるため各筆穂用繊維間に働く毛管力によって、割れにくくまとまりの良い筆穂を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
塗布具1の縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の筆穂は、筆ペン、画筆、刷毛、アイライナー、アイブローなどの塗布具の塗布先として用いることができる。塗布具には少なくとも使用者が把持するための軸筒があり、筆穂は軸筒の少なくとも一端に配置されるものである。本発明における筆穂及び筆穂用繊維のうち、軸筒の端部から露出し始める根元の部分を基部とする。また、筆穂用繊維の基部の外径を基部繊維径とする。本発明の筆穂を構成する筆穂用繊維としては、基部繊維径が0.100mm以上0.200mm以下のものの使用が特に好ましい。
【0010】
本発明の筆穂は、各筆穂用繊維の先端を揃えて束ねられている。各筆穂用繊維の先端が揃っていることで、例えば筆穂が屈曲した際に各筆穂用繊維が互いに追従できるため、筆穂が割れにくくまとまりが良くなり好ましい。各筆穂用繊維の先端を揃える方法としては各筆穂用繊維の長さに寄らず先端のみを揃えても良いが、軸筒に配置する都合上、各筆穂用繊維の後端の位置がずれ過ぎないよう各筆穂用繊維の全長自体を揃える方法が好ましい。また、各筆穂用繊維の先端を揃えるとは、測定可能な範囲内で全ての筆穂用繊維の先端位置に全く差がない状態のみを意味するものではなく、製造上の公差や使用に伴う摩耗などによる任意の位置からの多少のズレを許容するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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