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公開番号2023150069
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-16
出願番号2022058966
出願日2022-03-31
発明の名称電動車
出願人株式会社SUBARU
代理人個人
主分類B60L 15/20 20060101AFI20231005BHJP(車両一般)
要約【課題】同期式の電動モータで駆動輪を直接的に駆動する電動車において、例えば、段差乗り越え時等におけるモータロック状態に対する過熱保護(出力制限)を妨げることなく、走破性能(例えば段差乗り越え性能)を向上することが可能な電動車を提供する。
【解決手段】電動式全輪駆動車(電動車)1のEV-CU60は、モータジェネレータ21、22がロック状態であると判定した場合に、ドライバの要求トルクよりも高い探索用目標トルクを、モータジェネレータ21、22の目標トルクとして設定し、該目標トルクまでモータトルクを上昇させ、モータトルクの上昇開始後、所定時間内に、ロック状態が解消されたと判定したときには、そのときの目標トルクを記憶した後、目標トルクを下げ、その後、ドライバの要求トルクが、記憶している目標トルク以上となった場合に、該要求トルクに応じて目標トルクを設定してモータジェネレータ21、22を駆動する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
駆動輪を直接的に駆動する同期式の電動モータと、
前記電動モータの駆動を制御するコントロールユニットと、を備え、
前記コントロールユニットは、
前記電動モータのモータトルク及びモータ回転数に基づいて、前記電動モータがロック状態であるか否かを判定し、ロック状態であると判定した場合に、アクセル開度に応じて定められるドライバの要求トルクよりも高い探索用目標トルクを、前記電動モータの目標トルクとして設定し、該目標トルクまで前記電動モータのモータトルクを上昇させ、
前記電動モータのモータトルクの上昇開始後、所定時間内に、前記ロック状態が解消されたと判定したときには、そのときの目標トルクを記憶した後、目標トルクを下げ、
その後、ドライバの要求トルクが、記憶している目標トルク以上となった場合に、該要求トルクに応じて目標トルクを設定し、該目標トルクに応じて前記電動モータを駆動する
ことを特徴とする電動車。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記コントロールユニットは、
前記電動モータのモータトルク及びモータ回転数に基づいて、前記電動モータがロック状態であるか否かを判定し、ロック状態であると判定した場合に、アクセル開度に応じて定められるドライバの要求トルクよりも所定値だけ高い探索用目標トルクを、前記電動モータの目標トルクとして設定し、該目標トルクまで前記電動モータのモータトルクを上昇させ、
前記電動モータのモータトルクの上昇開始後、所定時間内に、前記ロック状態が解消されていないと判定したときには、そのときの目標トルクを記憶した後、目標トルクを下げ、
その後、ドライバの要求トルクが、記憶している目標トルク以上となった場合に、該要求トルクよりも所定値だけ高い探索用目標トルクを、目標トルクとして設定し、該目標トルクまで前記電動モータのモータトルクを上昇させ、
前記電動モータのモータトルクの上昇開始後、所定時間内に、前記ロック状態が解消されたと判定したときには、そのときの目標トルクを記憶した後、目標トルクを下げ、
その後、ドライバの要求トルクが、記憶している目標トルク以上となった場合に、該要求トルクに応じて目標トルクを設定し、該目標トルクに応じて前記電動モータを駆動する一方、
前記電動モータのモータトルクの上昇開始後、所定時間内に、前記ロック状態が解消されていないと判定したときには、前記ロック状態が解消されるまで、前記ロック状態が解消されていないと判定したときに実行した一連の処理を繰り返して実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の電動車。
【請求項3】
前記コントロールユニットは、前記ロック状態が解消されたと判定したときの目標トルクを記憶した後、該目標トルクを下げる場合に、該目標トルクを、連続運転可能トルク以下に下げることを特徴とする請求項2に記載の電動車。
【請求項4】
前記コントロールユニットは、目標トルクを下げている間、前記電動車を制動する制動装置と協調制御して、自動的に前記電動車を制動することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電動車。
【請求項5】
前記コントロールユニットは、アクセルペダル開度が、所定のロック判定しきい値以下に低下した場合には、前記電動車の制動を解除することを特徴とする請求項4に記載の電動車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータを駆動力源とする電動車に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電動モータを駆動力源とし、排気ガスを排出しない電気自動車(BEV)が実用化されている。例えば、特許文献1には、前輪がフロントモータにより駆動され、後輪がリヤモータにより駆動される電動式の全輪駆動車が開示されている。
【0003】
このような電気自動車では、例えば、段さ乗り越え時等に、車輪(タイヤ)が段差に当たって動かない状態、すなわち、モータがロックした状態でトルクを出力しようとすると、三相交流の回転磁界を利用する同期式モータ(三相交流モータ)の場合、三相のうちの特定の相(一相)に電流が集中し、電動モータ、三相線、インバータなど(特に上記特定の相に対応した部位や部品等)が過熱してしまうおそれがある。そのため、通常、このような場合、部品等の過熱を抑制して当該部品等を保護するために、同期式モータ(電動モータ)の出力制限が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-105482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、駆動輪との間にクラッチ等が介装されていない同期式モータを駆動力源とした電動車において(すなわち、同期式の電動モータで駆動輪を直接的に駆動する電動車において)、段差乗り越え時等に同期式モータがロックしている状態(車輪が段差に当たって動かない状態)で、アクセルペダルが徐々に踏み込まれた場合、上述した保護機能(保護動作)により、同期モータの性能(出力トルク)を出し切る前に、過熱状態(ロック状態)であると判定されて、出力トルクが絞られ(制限され)、モータスペック(車両スペック)的には乗り越えることができる段差を乗り越えることができないといった状況が生じ得る。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、同期式の電動モータで駆動輪を直接的に駆動する電動車において、例えば、段差乗り越え時等におけるモータロック状態に対する過熱保護(出力制限)を妨げることなく、走破性能(例えば段差乗り越え性能)を向上することが可能な電動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る電動車は、駆動輪を直接的に駆動する同期式の電動モータと、電動モータの駆動を制御するコントロールユニットとを備える。コントロールユニットは、電動モータのモータトルク及びモータ回転数に基づいて、電動モータがロック状態であるか否かを判定し、ロック状態であると判定した場合に、アクセル開度に応じて定められるドライバの要求トルクよりも高い探索用目標トルクを、電動モータの目標トルクとして設定し、該目標トルクまで電動モータのモータトルクを上昇させ、電動モータのモータトルクの上昇開始後、所定時間内に、ロック状態が解消されたと判定したときには、そのときの目標トルクを記憶した後、目標トルクを下げ、その後、要求トルクが、記憶している目標トルク以上となった場合に、該要求トルクに応じて目標トルクを設定し、該目標トルクに応じて電動モータを駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、同期式の電動モータで駆動輪を直接的に駆動する電動車において、例えば、段差乗り越え時等におけるモータロック状態に対する過熱保護(出力制限)を妨げることなく、走破性能(例えば段差乗り越え性能)を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る電動式全輪駆動車の全体構成を示す図である。
実施形態に係る電動式全輪駆動車によるロック状態解消制御(段差乗り越え制御)の処理手順を示すフローチャートである。
実施形態に係る電動式全輪駆動車によるロック状態解消制御(段差乗り越え制御)における、アクセル開度、目標トルク、ロック判定フラグ、実モータトルク、モータ回転数の変化を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。なお、本実施形態では、電動車として、電動式全輪駆動車(AWD EV)を例にして説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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