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公開番号2023139779
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-04
出願番号2022045485
出願日2022-03-22
発明の名称抜歯器具
出願人個人
代理人個人
主分類A61C 3/14 20060101AFI20230927BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】様々な大きさや形態の歯根に対して適用可能で、しかも短時間での抜歯を可能にして患者への負担を低減することのできる抜歯器具を提供する。
【解決手段】
グリッパ2と、グリッパ2より延びる軸3と、軸3の先にあるヘッド4とを備え、ヘッド4を歯根膜腔に挿入して、梃の作用で抜歯する器具1において、
ヘッド4は、平面視で二股に分かれて軸3から遠ざかる方向に延びる尖った2本の突起9、10と、それらの突起9、10の間にあって突起9、10同士を連結するとともに、突起9、10の先端よりも軸方向に凹み且つ軸3と直交する断面視で平面及び底面の双方から突起9、10よりも凹んだ薄い肉厚を有するウェブ11とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
グリッパと、グリッパより延びる軸と、軸の先にあるヘッドとを備え、ヘッドを歯根膜腔に挿入して、梃の作用で抜歯する器具において、
前記ヘッドは、平面視で二股に分かれて前記軸から遠ざかる方向に延びる尖った2本の突起と、それらの突起の間にあって突起同士を連結するとともに、突起の先端よりも軸方向に凹み且つ前記軸と直交する断面視で平面及び底面の双方から前記突起よりも凹んだ薄い肉厚を有するウェブとを備えていることを特徴とする、抜歯器具。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記ウェブにおける前記軸と交差する方向の凹部は、平面側及び底面側のいずれも前記軸から遠ざかるに連れて深くなるとともに、前記軸と直交する断面視で湾曲している、請求項1に記載の抜歯器具。
【請求項3】
平面視で前記突起の外側の形状線と接する線aと同じく内側の形状線と接する線bのなす角度α、及び正面視で前記突起の平面側の形状線と接する線cと同じく底面側の形状線と接する線dのなす角度βがいずれも30度以下である、請求項1に記載の抜歯器具。
【請求項4】
前記2本の突起は、互いの先端間に2~6mmの距離、互いの先端間の中点と前記軸の先端との間に5~15mmの距離、前記中点とウェブの先端縁との間に2~7mmの距離を各々有する、請求項1又は2に記載の抜歯器具。
【請求項5】
前記軸は、前記ヘッドに連なる又は前記ヘッドに近い平面側の外面に正面視で湾曲した凹みを有する、請求項1に記載の抜歯器具。
【請求項6】
前記グリッパは、径大の胴部と、胴部と前記軸との間にあって胴部の径と前記軸の径との中間径を有する肩部とからなり、肩部の平面側の稜線が面取りされている、請求項1に記載の抜歯器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科医療における抜歯器具に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
抜歯器具のうち、歯科業界でヘーベル又はエレベーターと称されるものは、手で把持するためのグリッパ、歯根膜腔に挿入させるヘッド、及びグリッパとヘッドを連結して力を伝達するための軸を備え、梃の作用で歯根を揺さぶり、最後に歯根を持ち上げることにより、抜歯する器具である。これは、鉗子と異なり、歯根だけ残ったりして抜きにくい歯でも抜くことのできる利点を有する。グリッパは、力を入れやすいように、太くされている他、様々な形態上の工夫がなされている。軸は、他からの干渉をできるだけ受けないように細長くされている。
市販の抜歯用エレベーターは、ヘッドの先端が丸く膨らんでいて、先端中央が歯根膜腔の最深部に入り込むような形状を有している。
一方、市販のエレベーターを改良して、U字型又はV字型をなすヘッドを有するものも提案されている(特許文献1)。これは、ヘッドの2本の突起で歯根を挟み持つことができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭56-80110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、揺さぶり動作にしても持ち上げ動作にしても、市販のエレベーターでは、特許文献1にも記載されているように、歯根に対するヘッドの係り具合が悪くて滑りが生じ、そのため抜歯に長時間を要して患者に大きな負担を強いることになる。また、特許文献1で提案されているエレベーターにしても、様々な大きさや形態の歯根に密着して挟み持つことができるわけではない。しかも歯根膜腔が歯根を囲むように周方向に曲がっているのに対して、同エレベーターの横断面は同文献の第4ページ最終行から第5ページ第2行に記載されているように扁平であるから、ヘッドの外周面すなわち腹や背の部分が歯根膜や周囲の骨を圧迫し、差し込みにくいことも多く、形態に合う数種類のエレベーターを使いながら抜歯するため、差し込み段階で長時間を要して患者に負担を強いていた。
それ故、この発明の課題は、様々な大きさや形態の歯根に対して適用可能で、しかも短時間での抜歯を可能にして患者への負担を低減することのできる抜歯器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
それ故、この発明の抜歯器具は、
グリッパと、グリッパより延びる軸と、軸の先にあるヘッドとを備え、ヘッドを歯根膜腔に挿入して、梃の作用で抜歯する器具において、
前記ヘッドは、平面視で二股に分かれて前記軸から遠ざかる方向に延びる尖った2本の突起と、それらの突起の間にあって突起同士を連結するとともに、突起の先端よりも軸方向に凹み且つ前記軸と直交する断面視で平面及び底面の双方から前記突起よりも凹んだ薄い肉厚を有するウェブとを備えていることを特徴とする。
【0006】
この発明の抜歯器具を使用するときは、グリッパを握って先ず前記突起を歯根膜腔に差し込む。2本の突起が二股に分かれているので、1本だけを差し込んでもよい。尖っているので差し込みやすい。また、歪な形状の歯根膜腔に2本差し込む場合でも、第一の突起と第二の突起の間に歯根膜又は骨の凸部を介在させることで、同凸部の干渉を避けて容易に差し込むことができる。そして、ウェブが突起同士を連結しているので、突起が細くても折れることがなく、しかもウェブが突起の先端よりも軸方向に凹み且つ平面及び底面の双方から凹んだ薄い肉厚を有するので、歯根膜又は骨の凸部から干渉されることなく深く差し込むことができる。
【0007】
いずれの場合でも第一の突起を支点にして第二の突起を梃の作用で持ち上げることができる。通常は次に、第一の突起を支点にして第二の突起を軸回りに揺さぶる。これにより、歯根膜腔が広がって作業しやすくなるとともに、先端は深部へと進み、歯根が徐々に浮いてきて小さい力で抜けるようになる。この発明の抜歯器具では、第一の突起を骨に食い込ませ、第二の突起を歯根膜に食い込ませることで、滑りを生じること無く、揺さぶることができる。そして、そのまま第一の突起を支点にして第二の突起を大きく回転させながら歯根とともに持ち上げることで、抜歯することができる。
【0008】
前記ウェブにおける前記軸と交差する方向の凹部は、平面側及び底面側のいずれも前記軸から遠ざかるに連れて深くなるとともに、前記軸と直交する断面視で湾曲しているとよい。これにより、ヘッドの背及び腹のいずれも歯根又は骨の凸部に沿わせて、一層差し込みやすくなるからである。
好ましい突起は、平面視で前記突起の外側の形状線と接する線aと同じく内側の形状線と接する線bのなす角度α、及び正面視で前記突起の平面側の形状線と接する線cと同じく底面側の形状線と接する線dのなす角度βがいずれも30度以下のものである。この程度に鋭利にすることで、前記の差し込み及び食い込み作用を確実に発揮させることができる。
【0009】
前記2本の突起は通常、互いの先端間に2~6mmの距離、互いの先端間の中点と前記軸の先端との間に5~15mmの距離、前記中点とウェブの先端縁との間に2~7mmの距離を各々有する。この範囲であれば、必要な強度を維持しつつ、様々な大きさや形態の歯根に適用可能である。
【0010】
前記軸は、好ましくは前記ヘッドに連なる又は前記ヘッドに近い平面側の外面に正面視で湾曲した凹みを有する。差し込み動作の時に人差し指をこの凹みに当てることで、誤った場所に差し込む医療事故を防ぐことができ、また経験の少ない歯科医師が器具の正しい持ち方を覚えやすくなる。
前記グリッパは、好ましくは径大の胴部と、胴部と前記軸との間にあって胴部の径と前記軸の径との中間径を有する肩部とからなり、肩部の平面側の稜線が面取りされている。持ち上げ動作の時に人差し指をこの面取り部に当てることで、差し込み動作の時と同様に医療事故を防ぐことができ、正しい持ち方を覚えやすくする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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