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公開番号2023129736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-15
出願番号2022033987
出願日2022-03-05
発明の名称ファイバアレイ及びその製造方法
出願人檜山工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 6/36 20060101AFI20230908BHJP(光学)
要約【課題】
円柱状基体に当該軸芯を含む平面に沿って光ファイバを高精度に、好ましくは高精度・高集積(高密度)に配置することが可能なファイバアレイを提供する。
【解決手段】
丸形ファイバアレイ100の円柱状基体100Aは、半円柱状の第1のガラス基材110と半円柱状の第2のガラス基材120と接着層5Dとによって構成されている。前記第1のガラス基材110の第1の平面部110A及び前記第2のガラス基材120の第2の平面部120Aには、円柱状基体の軸芯方向に複数のV溝111,…及びV溝121,…が形成されている。互いに対向するV溝111,…とV溝121,…には光ファイバ1,…が配置され、前記第1のガラス基材110と前記第2のガラス基材120とが前記第1の平面部110Aと前記第2の平面部120Aで接合されて、光ファイバ1,…が、円柱状基体100Aの軸芯を含む平面(仮想平面S)上にて高精度に配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半円柱状の第1の基部と半円柱状の第2の基部と前記第1の基部と前記第2の基部との間に設けられた接着層とからなる円柱状基体を有し、
前記第1の基部の軸方向に形成された第1の平面部には、軸方向に第1のファイバ保持溝が複数形成され、
前記第2の基部の軸方向に形成された第2の平面部には、前記第1のファイバ保持溝と対向する複数の第2のファイバ保持溝が形成され、
互いに対向する前記第の1ファイバ保持溝と前記第2のファイバ保持溝との間に複数の光ファイバが配置され、
前記接着層が、前記第1の平面部と前記第2の平面部との間に充填された接着剤にて形成されていることを特徴とするファイバアレイ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記第1の基部は、断面が真円の円柱状母材が当該軸芯を含む平面に平行に削られて半円柱状に形成されており、
前記第2の基部は、断面が真円の円柱状母材が当該軸芯を含む平面に平行に削られて半円柱状に形成されており、
前記第1の基部は、さらに前記円柱状母材の軸芯を含む平面から前記接着層の1/2の深さまで削られて前記第1の平面部が形成されており、
前記第2の基部は、さらに前記円柱状母材の軸芯を含む平面から前記接着層の1/2の深さまで削られて前記第2の平面部が形成されており、
前記第1の基部と前記第2の基部と前記接着層とからなる前記円柱状基体が、断面が真円の円柱状となっていることを特徴とする請求項1に記載のファイバアレイ。、
【請求項3】
前記接着層の厚さは、前記接着剤が毛細管現象により前記第1の平面部と前記第2の平面部との間に染み込む厚さに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファイバアレイ。
【請求項4】
前記第1のファイバ保持溝及び前記第2のファイバ保持溝に保持される光ファイバの直径は125μmであり、前記第1のファイバ保持溝及び前記第2のファイバ保持溝のピッチが共に127μmで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のファイバアレイ。
【請求項5】
前記第1の平面部は、両端に設けられた2つの第1の接着部と該第1の接着部に挟まれた第1の挟持部とからなり、該第1の挟持部に前記第1のファイバ保持溝が形成され、
前記第2の平面部は、両端に設けられた2つの第2の接着部と該第2の接着部に挟まれた第2の挟持部とからなり、該第2の挟持部に前記第2のファイバ保持溝が形成され、
前記第1の挟持部の最頂部が、前記第1の接着部の表面より深く形成され、
前記第2の挟持部の最頂部が、前記第2の接着部の表面より深く形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のファイバアレイ。
【請求項6】
前記第1のファイバ保持溝及び前記第2のファイバ保持溝は、断面が正三角形のV溝であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載のファイバアレイ。
【請求項7】
前記V溝の深度は、実装される光ファイバの直径より前記接着層の厚さの1/2小さいことを特徴とする請求項6に記載のファイバアレイ。
【請求項8】
前記第1の挟持部には、複数の光ファイバが、互いの芯線が接するように、かつ、一直線に配置され、
前記V溝の深度は、少なくとも光ファイバの直径の3/4より大きいことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のファイバアレイ。
【請求項9】
前記複数の光ファイバは、断面が真円の光ファイバ及び偏波保持ファイバであり、
前記第1の平面部には、深度の異なる第1のV溝と第2のV溝が形成され、
前記第2の平面部には、前記第1のV溝と対向する位置に該第1のV溝と同じ深度の第3のV溝と、前記第2のV溝と対向する位置に該第2のV溝と同じ深度の第4のV溝とが形成され、
前記第1のV溝及び前記第3のV溝の深度は、前記光ファイバの直径と接着層の厚さに応じて決定され、
前記第2のV溝及び前記第4のV溝の深度は、断面が正三角形のV溝に前記光ファイバが配置されたときのコア位置と偏波保持ファイバが配置されたときのコア位置の差に基づいて決定されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載のファイバアレイ。
【請求項10】
断面が真円の円柱状母材を当該軸芯を含む平面から所定の深さ切削して半円柱状母材を形成するステップと、
前記半円柱状母材の軸方向平面部に、軸方向に延びる複数のV溝を形成するステップと、
前記半円柱状母材を複数箇所で切断して、複数の第1の基部と複数の第2の基部を作製するステップと、
前記第1の基部となる前記半円柱状母材の前記軸方向平面部に複数のV溝に沿って光ファイバを配置するステップと、
該光ファイバが配置された前記第1の基部の軸方向平面部に、前記第2の基部となる前記半円柱状母材の軸方向平面部を、互いのV溝が重なるように接合させるステップと、
前記第1の基部となる半円柱状母材の前記軸方向平面部と前記第2の基部となる前記半円柱状母材の前記軸方向平面部との間に生ずる隙間に接着剤を充填するステップとを含んでいることを特徴とするファイバアレイの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイバアレイ及びその製造方法に関し、特に高集積化に適した小型丸形ファイバアレイ及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
光ファイバ通信(光通信)では、高機能光ファイバや平面光導波回路(PLC:PlanarLightwaveCircuit)、更には光の波長軸上で信号を多重する波長多重回路(WDM:WavelengthDivisionMultiplexing)が次々と開発され、結果、光通信は従来の電気通信に比べて送受信できる通信量が飛躍的に多くなった。
最近ではモバイルネットワークやクラウド、ビックデータ等による急速なトラフィックの増加に伴い、光通信に要求される伝送容量は増加の一途をたどっている。現在では100Gbpsの高速光信号を伝送する技術として光デジタルコヒーレントが開発され、第5世代移動通信システムの実用化開発が各所で行なわれている。
【0003】
特にデータセンタ―内では膨大なデータ量を高速で処理するため、使用する光デバイスには小型・高集積化が要求されている(小型光デバイスの要請)。
これらを構成する光デバイスのキー部品、即ち光波回路にも高速・大容量化と共に小型化が要求されている。光波回路へ光を入力・出力するファイバアレイにも当然ながら小型・高精度なファイバアレイが必要とされている。
ファイバアレイと光波回路の接続部分での「ピッチずれ」は接続損失となって光特性を劣化させるが、光波回路は半導体技術の応用によって所望のピッチで形成できる。
よって、ファイバアレイ側でも、小型で多芯のファイバアレイが高ピッチ精度で製造できれば、小型光デバイスが今後の光通信網の構築に大きく寄与できると考えられる。
【0004】
従来の光ファイバ通信の技術分野では角形ファイバアレイが主に使われていたが、上記のように近年の小型光デバイスの要請の高まりに伴って、小型化に適した丸型ファイバアレイ(キャピラリ)を使用したいという要望が高まっている。
【0005】
光波回路等に用いられる丸形ファイバアレイと角形ファイバアレイは、使用される光通信装置の光波回路等に応じて使い分けがされている。
このうち角形ファイバアレイは、例えば、特許第4331250号公報、特許4698487号公報によって提案されている。これらの角形ファイバアレイでは、光ファイバは、基板に形成された断面V字形の溝(V溝)に収容され、上方から平板で押さえ込まれて接着剤によって固定される構造となっている。
【0006】
また、角形ファイバアレイにおいて、上下の基板に互いに対向するようにV溝が形成され、これら対向するV溝で光ファイバを上下から保持する構造となっているものが、例えば、特開2008-145796号公報、特開2017-142275号公報等によって提案されている。
さらに、断面は四角形ではないが、断面が楕円形の基材で複数光ファイバを上下で挟むようにしたファイバアレイが特表2015-513127号公報によって提案されている。この特表2015-513127号公報では、断面が楕円のファイバアレイにおいて、上下に位置するV溝で光ファイバを保持固定する技術が開示されている。
【0007】
一方、断面が真円となる円柱状の所謂「丸形ファイバアレイ」に関しては、公開実用昭和57-32910号、特開平9-33752号公報、特開2003-215400号公報よって提案されている。
【0008】
公開実用昭和57-32910号では、丸形ファイバアレイにおいてV溝を用いて光ファイバを保持固定することが開示されている。
【0009】
また、小型の丸形ファイバアレイについては、例えば株式会社中原光電子研究上のホームページ「https://noel-sekiei.co.jp/technology/fiber_arrays.html」にて挿入孔が形成された丸形ファイバアレイが提案されている。
ここで提案されている小型の丸形ファイバアレイは、円柱状の部材(キャピラリー)をリッドで固定せずに、一般的な光ファイバ(断面真円の光ファイバ)や偏波保持ファイバを、円柱状の部材に形成された円形の穴(挿入孔)に挿入する構造となっている。
また、同ホームページは、円柱状の部材に、光ファイバを挿入する穴(挿入孔)を2つ形成した例や、5つ形成した例を開示している。
【0010】
図16に、株式会社中原光研究上が提案する丸形ファイバアレイ10を示す。
丸形ファイバアレイ10は、ガラス基材に予め形成された2つの挿入孔11,11に2本の光ファイバ1,1を挿入するタイプのものであり、このファイバアレイ10は、円柱状母材(図示省略)に予め2つの孔を設けておき、この円柱状母材を、所望の径となるまで線引き処理で引き延ばして製造できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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