TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023128970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-14
出願番号2022033681
出願日2022-03-04
発明の名称トランスジェニックマウス
出願人国立大学法人佐賀大学
代理人個人
主分類A01K 67/027 20060101AFI20230907BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】ヒトコクサッキーB群ウイルス受容体遺伝子を膵β細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスを提供する。
【解決手段】トランスジェニックマウスは、膵β細胞にヒトコクサッキーB群ウイルス受容体をコードするDNAを有し、膵β細胞に特異的にヒトコクサッキーB群ウイルス受容体を発現する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
膵β細胞にヒトコクサッキーB群ウイルス受容体をコードするDNAを有し、膵β細胞に特異的にヒトコクサッキーB群ウイルス受容体を発現していることを特徴とする、
トランスジェニックマウス。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のトランスジェニックマウスにおいて、
前記DNAが、マウスインスリンプロモーターの制御下に配置される、
トランスジェニックマウス。
【請求項3】
請求項1または2に記載のトランスジェニックマウスにおいて、
前記ヒトコクサッキーB群ウイルス受容体が、ヒトコクサッキーアデノウイルス受容体(hCXADR)、またはヒト崩壊促進因子(DAF)である、
トランスジェニックマウス。
【請求項4】
請求項3に記載のトランスジェニックマウスにおいて、
前記DNAが、配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または、
配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチドに対して90%以上の塩基配列同一性を有するポリヌクレオチドであって、かつ、膵β細胞に特異的にヒトコクサッキーB群ウイルス受容体を発現するタンパク質をコードするポリヌクレオチドから構成される、
トランスジェニックマウス。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のトランスジェニックマウスにおいて、
ヒトコクサッキーB群ウイルスの感染により糖尿病の病態を示す、
トランスジェニックマウス。
【請求項6】
請求項5に記載のトランスジェニックマウスにおいて、
前記糖尿病が、1型糖尿病、または2型糖尿病である、
トランスジェニックマウス。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のトランスジェニックマウスを用いた、
糖尿病予防ワクチンの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の糖尿病予防ワクチンの製造方法において、
前記トランスジェニックマウスに候補ウィルスを接種する接種工程と、
前記候補ウィルスを接種されたトランスジェニックマウスの血糖値及び/又はインスリン値の変動に基づいて糖尿病の発症状況を判定する判定工程と、
糖尿病発症と判定された候補ウィルスの接種状況を同定する同定工程と、
前記発症状況および接種状況に基づいて、糖尿病予防ワクチンを製造する製造工程と、
を含む、
糖尿病予防ワクチンの製造方法。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかに記載のトランスジェニックマウスを用いた、
糖尿病治療薬のスクリーニング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスジェニックマウスに関し、特にウイルス受容体がコードされたトランスジェニックマウスに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
糖尿病に関して、平成28年 厚生労働省の推計では、日本人の糖尿病患者数が1000万人、予備軍も含めると2000万人にも達すると公表されている。さらに、国際糖尿病連合(IDF)は、2019年世界の糖尿病患者は4億6300万人、2045年には7億人に登ると警鐘を鳴らしている。
【0003】
このように、国内外で糖尿病患者の広がりとその増加は、社会的問題であるばかりでなく、個々人の健康、経済、そして生活の質に関わる重要な課題である。糖尿病は、社会の経済的な進展に伴う生活習慣病として、過食、肥満、運動不足、加齢の影響が大きいと理解されているが、ウイルス感染の重要性も認識されつつある。
【0004】
これまでにウイルスによる糖尿病について、多くの基礎的、臨床的研究が蓄積され、様々なウイルスが糖尿病発症に関与することが知られている。その候補ウイルスとして、コクサッキーB群(CoxB)ウイルス、A型肝炎ウイルス、風疹ウイルス、ムンプスウイルス、及びロタウイルス等が挙げられている。さらに、近年、世界を震撼させている新型コロナウイルスも糖尿病発症に関わるとの興味深い報告も相次いでいる。
【0005】
現在、糖尿病原因候補ウイルスの中でもエンテロウイルスに属するコクサッキーB群(CoxB)ウイルスが急性発症糖尿病患者膵島に認められるとの報告が積み重なっている(例えば、非特許文献1,2参照)。
【0006】
また、分離したウイルスが実験的に免疫を脆弱化したマウスに糖尿病を発症させるとの報告が存在している(例えば、非特許文献3,4,5参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Jimbo E, Kobayashi T, Takeshita A, Mine K, Nagafuchi S, Fukui T, Yagihashi S. Immunohistochemical detection of enteroviruses in pancreatic tissues of patients with type 1 diabetes using a polyclonal antibody against 2A protease of Coxsackievirus. J Diabetes Investigation published online.
Nagafuchi S (Guest Editor).Editorial:Regulation of viral infection in diabetes. Biology 10:529, 2021.
Nagafuchi S, Mine K, Takahashi H, Anzai K, Yoshikai Y. Viruses with masked pathogenicity and genetically susceptible hosts. J Med Virol 91:1365-1367,2019 with August Issue Front Cover.
Flodstroem M, Maday A, Balakrishna D, Cleary MM, Yoshimura A, Sarvetnick N. Target cell defense prevents the development of diabetes after viral infection. Nat Immunol. 3:373-382, 2002.
McCartney SA, Vermi W, Lonardi S, Rossini C, Otero K, Calderon B, Gilfillan S, Diamond MS, Unanue ER, Colonna M. RNA sensor-induced type I IFN prevents diabetes caused by a β cell tropic virus in mice. J Clin Invest. 121:1497-1507, 2011.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、非特許文献4および5に示されるように、分離したウイルスが実験的に免疫を脆弱化したマウスに糖尿病を発症させるとの報告は存在するものの、決定的な証拠は乏しいのが実情である。
【0009】
その理由としては、病原体の証明法であるコッホの三原則(1.ある一定の病気には一定の微生物が見出されること、2.その微生物を分離できること、3.分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること)を満たすような、ウイルスによる糖尿病誘発性の適切な検定システム(ヒトのウイルス糖尿病発症メカニズムを正確に模倣した動物モデル)が未だ存在していないことが挙げられる。
【0010】
すなわち、コッホの原則では、ある微生物がある疾病の原因であることの証明にヒトの感受性を模倣した動物モデル(例えばマウス)を用いて当該疾病が発症することを根拠とするものの、糖尿病に関しては当該動物モデルが存在しないことからコッホの原則が確認できないという状況である。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイート
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
柄杓じょうろ
1か月前
個人
栽培施設
今日
個人
イカ釣り用ヤエン
1か月前
個人
粒状物整列排出器
6日前
丸一株式会社
配管構造
1か月前
個人
菌床栽培装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
23日前
井関農機株式会社
コンバイン
20日前
井関農機株式会社
コンバイン
20日前
井関農機株式会社
田植機
20日前
井関農機株式会社
草刈機
1か月前
井関農機株式会社
歩行型管理機
20日前
個人
リールシート
21日前
井関農機株式会社
除草機
21日前
井関農機株式会社
作業車
21日前
マドタチ株式会社
ルアー
28日前
みのる産業株式会社
捕虫器
22日前
井関農機株式会社
作業車両
6日前
井関農機株式会社
脱穀装置
20日前
個人
魚類の根潜り防止捕獲補助具
1か月前
株式会社大貴
動物用トイレ
21日前
個人
水槽用水温照明管理システム
15日前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
20日前
株式会社大貴
動物用トイレ
15日前
第一製網株式会社
海苔網の酸処理船
22日前
グローブライド株式会社
釣竿
23日前
井関農機株式会社
作物収穫機
今日
井関農機株式会社
水田作業機
8日前
井関農機株式会社
作物収穫機
20日前
興和株式会社
動物用サポーター
23日前
個人
輻射熱を利用した多層構造の温室
20日前
丸一株式会社
植物栽培装置の配管構造
20日前
トヨタ自動車株式会社
発音装置
15日前
個人
ペット用トイレ排泄物処理システム
28日前
Flag Counter
続きを見る