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公開番号2023128007
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-14
出願番号2022032033
出願日2022-03-02
発明の名称累進屈折力レンズシリーズ
出願人東海光学株式会社
代理人個人,個人
主分類G02C 7/06 20060101AFI20230907BHJP(光学)
要約【課題】コストがより低減され、より効率良くフィッティングポイントでの度数のバリエーション等のニーズに対応可能な累進屈折力レンズシリーズを提供する。
【解決手段】本発明は、近くの距離にある物(近景)を見るための近用部2と、その近くの距離よりも遠くの距離にある物(遠景)を見るための遠用部4と、遠用部4と近用部2との間の部分であって、遠用部4から近用部2にかけて度数が連続的に変化する中間部6と、を有する複数の累進屈折力レンズ1から成る累進屈折力レンズシリーズに関する。各累進屈折力レンズ1において、遠用部4に係る処方遠用度数が共通していると共に、近用部2に係る近用度数が共通している。更に、中間部6にフィッティングポイントFPが配置されており、フィッティングポイントFPにおける度数(特定度数)は、互いに異なっており、各特定度数を換算した視距離に基づいて(視距離が等間隔となるように)設定されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
近くの距離にある物を見るための近用部と、
前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、
前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、
を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、
各前記累進屈折力レンズにおいて、
前記遠用部における度数である遠用度数が共通していると共に、
前記近用部における度数である近用度数が共通しており、
更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおける度数である特定度数は、互いに異なっており、各前記特定度数を換算した視距離に基づいて設定されている
ことを特徴とする累進屈折力レンズシリーズ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
各前記特定度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項3】
近くの距離にある物を見るための近用部と、
前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、
前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、
を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、
各前記累進屈折力レンズにおいて、
前記遠用部における度数である遠用度数が共通していると共に、
前記近用部において前記遠用度数に対して加入する度数である第1加入度数が共通しており、
更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおいて前記遠用度数に対して加入する度数である第1特定加入度数は、互いに異なっており、各前記第1特定加入度数を換算した視距離に基づいて設定されている
ことを特徴とする累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項4】
各前記第1特定加入度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されている
ことを特徴とする請求項3に記載の累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項5】
近くの距離にある物を見るための近用部と、
前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、
前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、
を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、
各前記累進屈折力レンズにおいて、
前記近用部における度数である近用度数が共通していると共に、
前記遠用部において前記近用度数に対して加入する度数である第2加入度数が共通しており、
更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおいて前記近用度数に対して加入する度数である第2特定加入度数は、互いに異なっており、各前記第2特定加入度数を換算した視距離に基づいて設定されている
ことを特徴とする累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項6】
各前記第2特定加入度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されている
ことを特徴とする請求項5に記載の累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項7】
各前記累進屈折力レンズにおいて、
幾何学中心を基準とした前記フィッティングポイントの位置は、共通しており、
前記近用部、前記遠用部、及び前記フィッティングポイントにおける各度数を満たす前面及び後面の少なくとも一方の形状は、互いに異なっている
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の累進屈折力レンズシリーズ。
【請求項8】
各前記累進屈折力レンズにおいて、
前面及び後面の形状は、前記近用部及び前記遠用部の各度数を満たす状態で共通しており、
幾何学中心を基準とした前記フィッティングポイントの位置は、前記フィッティングポイントにおける度数を満たすように互いに異なっている
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の累進屈折力レンズシリーズ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数枚の累進屈折力レンズのセットである累進屈折力レンズシリーズに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
累進屈折力レンズは、装用状態でレンズの上方に設けられ、比較的遠方視に適した遠用部と、装用状態でレンズの下方に設けられ、比較的近方視に適した近用部と、それらの間に設けられ、遠用部から近用部へと向かって度数が累進する累進部と、を有している。
一般に、累進屈折力レンズに係る受発注等の取扱においては、遠用部内の基準点における度数である遠用処方度数と、近用部内の基準点における遠用処方度数に対する加入度数である処方加入度数とが用いられる。レンズメーカー等のレンズ取扱者(レンズ受注者、レンズ発送者)は、遠用処方度数及び処方加入度数に合致する累進屈折力レンズを、レンズ発注者(レンズ受領者)に送付する。
累進部における度数の分布は、基本的には受注に係る遠用処方度数及び処方加入度数を満たせば任意に設定される。
【0003】
累進屈折力レンズシリーズとして、特許第6604959号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。
このシリーズ(累進屈折力レンズ群)は、近用部(近用領域)における近用度数が共通し、累進部(中間領域)の所定部分(例えばフィッティングポイント)の度数が共通して予め設定された目標距離に対応しており、遠用部(特定領域)における度数が互いに異なっている複数の累進屈折力レンズを含んでいる。
フィッティングポイントは、装用時の基準点(瞳孔位置)であり、アイポイントとも呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6604959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記累進屈折力レンズシリーズでは、近用度数及び累進部内の所定位置(フィッティングポイント)の度数が共通しているところ、遠用部の度数が互いに異なっているため、遠用処方度数及びこれに対する加入度数(加入割合)を中心とした一般的な累進屈折力レンズの取扱に馴染み難い。よって、現存する累進屈折力レンズの受発注システムをそのまま使用することは困難で、このシリーズへの対応にはコストがかかる。
そこで、本発明の主な目的は、コストがより低減され、より効率良くフィッティングポイントでの度数のバリエーション等のニーズに対応可能な累進屈折力レンズシリーズを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、累進屈折力レンズシリーズにおいて、近くの距離にある物を見るための近用部と、前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、各前記累進屈折力レンズにおいて、前記遠用部における度数である遠用度数が共通していると共に、前記近用部における度数である近用度数が共通しており、更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおける度数である特定度数は、互いに異なっており、各前記特定度数を換算した視距離に基づいて設定されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、各前記特定度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、累進屈折力レンズシリーズにおいて、近くの距離にある物を見るための近用部と、前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、各前記累進屈折力レンズにおいて、前記遠用部における度数である遠用度数が共通していると共に、前記近用部において前記遠用度数に対して加入する度数である第1加入度数が共通しており、更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおいて前記遠用度数に対して加入する度数である第1特定加入度数は、互いに異なっており、各前記第1特定加入度数を換算した視距離に基づいて設定されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、各前記第1特定加入度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、累進屈折力レンズシリーズにおいて、近くの距離にある物を見るための近用部と、前記近くの距離よりも遠くの距離にある物を見るための遠用部と、前記遠用部と前記近用部との間の部分であって、前記遠用部から前記近用部にかけて度数が連続的に変化する中間部と、を有する複数の累進屈折力レンズから成る累進屈折力レンズシリーズであって、各前記累進屈折力レンズにおいて、前記近用部における度数である近用度数が共通していると共に、前記遠用部において前記近用度数に対して加入する度数である第2加入度数が共通しており、更に、前記中間部にフィッティングポイントが配置されており、前記フィッティングポイントにおいて前記近用度数に対して加入する度数である第2特定加入度数は、互いに異なっており、各前記第2特定加入度数を換算した視距離に基づいて設定されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、各前記第2特定加入度数は、前記視距離が等間隔となるように設定されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、上記発明において、各前記累進屈折力レンズにおいて、幾何学中心を基準とした前記フィッティングポイントの位置は、共通しており、前記近用部、前記遠用部、及び前記フィッティングポイントにおける各度数を満たす前面及び後面の少なくとも一方の形状は、互いに異なっていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、上記発明において、各前記累進屈折力レンズにおいて、前面及び後面の形状は、前記近用部及び前記遠用部の各度数を満たす状態で共通しており、幾何学中心を基準とした前記フィッティングポイントの位置は、前記フィッティングポイントにおける度数を満たすように互いに異なっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の主な効果は、コストがより低減され、より効率良くフィッティングポイントでの度数のバリエーション等のニーズに対応可能な累進屈折力レンズシリーズが提供されることである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1形態に係る累進屈折力レンズシリーズに属する累進屈折力レンズの模式的な前面図である。
本発明の第1形態における1つの累進屈折力レンズシリーズ内の累進屈折力レンズのバリエーションの決定に用いられるグラフである。
第1形態での第1の設計例に係る累進屈折力レンズ上の上下方向での位置Y[mm](横軸)と加入度数ADD[D](縦軸)との関係を示すグラフである。
第1形態での第2の設計例に係る累進屈折力レンズ上の上下方向での位置Y[mm](横軸)と加入度数ADD[D](縦軸)との関係を示すグラフである。
第1形態での第2の設計例に係る累進屈折力レンズ上の各種の基準点のレイアウトを示す模式的な前面図である。
第2形態での第1の設計例に係る累進屈折力レンズ上の上下方向での位置Y[mm](横軸)と加入度数ADD[D](縦軸)との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施の形態の例が、適宜図面に基づいて説明される。尚、本発明の形態は、これらの例に限定されない。
【0010】
[第1形態]
本発明の第1形態に係る累進屈折力レンズシリーズに属する累進屈折力レンズ1は、図1に示されるように、装用時のレンズの姿勢を基準として、装用者(ユーザー)の前方からみて円形である(丸レンズ)。累進屈折力レンズ1は、右眼用と左眼用とで異なり、図1では右眼用が示されている。図1において、上が装用時の上であり、右が装用者の鼻側である。累進屈折力レンズ1は、丸レンズにおいて度数等が調整された後、眼鏡フレームの形状に合わせる玉型加工がなされたうえで、眼鏡フレームに枠入れされる。装用者は、実際には玉型加工後の累進屈折力レンズ1が枠入れされた眼鏡フレームを装用する。尚、玉型加工前の累進屈折力レンズ1は、円形以外であっても良い。又、累進屈折力レンズ1は、右眼用と左眼用とで互いに同一であっても良い。
累進屈折力レンズ1は、近用部2と、遠用部4と、中間部6と、を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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