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公開番号2023127091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-13
出願番号2022030653
出願日2022-03-01
発明の名称像安定化装置
出願人個人
代理人
主分類G02B 23/02 20060101AFI20230906BHJP(光学)
要約【課題】光学系装置に加わる振動等によって生じる手振れによる観察像の劣化を補償し、コストの削減及び小型化を図ることができる単眼鏡及び双眼鏡の像安定化装置の提供。
【解決手段】対物レンズと接眼レンズに加え、手振れ検出センサーを固設した筐体に対して、回動自在に装着された外枠と、外枠に対して回動自在に装着された内枠とを有するジンバル懸架装置の内枠に正立プリズムを固設すると共に、前記外枠及び内枠を回動させる手段としてのボイスコイルモータを制御し、検出された角運動量を(保存則を利用して)受動的に打消す向きにジンバル懸架装置に加え手振れをキャンセル出来る像安定化装置を、安価な小型軽量防振ユニットとして提供することで、防振光学系の設計自由度を大幅に高める事が可能となる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
正立プリズムを対物レンズと接眼レンズとの間に配置した単眼鏡光学系又は双眼鏡光学系を有し、前記正立プリズムを、単眼鏡光学系又は双眼鏡光学系の光軸に直交し、且つ互いに直交する2軸の回りに回動させることで、手振れによって生じる観察像の劣化を補償する像安定化装置であって、
対物レンズと接眼レンズ及び手振れを検出する角速度検出手段とを筐体に固設し、筐体に対して回動自在に装着された外枠と、外枠に対して回動自在に装着された内枠とで構成されるジンバル懸架装置の外枠及び内枠を回動させる駆動手段を備えた機構からなり、
前期筐体に固設された角速度検出手段により検出された手振れ角運動量を打消す向きに、ジンバル懸架装置に加え、観察像の劣化を補償する像安定化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、単眼鏡及び双眼鏡等の光学装置が振動等を受けることで生じる手振れによって、光学装置の光軸に対する観察物体から射出される光束の射出角度が変動することによって生じる観察像の劣化を補償する単眼鏡及び双眼鏡の像安定化装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
単眼鏡及び双眼鏡等で代表される光学的な観測を目的とした望遠鏡を手で保持しつつ観察対象を観察するために前記望遠鏡を操作する場合、特に望遠鏡を航空機及び車両等に持ち込んでこれを使用する場合に、航空機及び車両等による振動等が筐体に加わり手振れとなるが、手振れにより光軸に対する観察対象からの光束の射出角度が変動し、その結果として観察対象の観察像(光学像)が劣化してしまう。望遠鏡に加わる振動は、その振幅がたとえ小さくても、単眼鏡及び双眼鏡等の望遠鏡においては、視界が狭いこと、接眼レンズによって対物レンズの像を拡大して観察するので、最終的に視覚に訴える観察像が劣化して観察され、像の手振れを無視することが出来なくなる。
【0003】
これまでに、望遠鏡に加わる手振れよって光軸に対する光束の射出角度が変動し、この変動によって観察される観察像が劣化することを補償する像安定化装置が種々提案されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-250100号公報
特開平7-43645号公報
特開平10-20213号公報
特開平2021-131429号公報
【0005】
例えば、特許文献1に記載された像安定化装置は、光軸に対して垂直な平面内で互いに直交する二軸を中心として回転可能に正立プリズムを支持するジンバル懸架装置を備え、
前記、ジンバル懸架装置の回動軸(Pivot)位置が、プリズムと対物/接眼両レンズ間の(光学的)距離が等しい時に、プリズムは(慣性系に対し)止まって見える。
それ故、プリズムと一体化した角速度検出センサー出力が出ない様にフィードバック制御することが可能となり、このプリズム保持枠に配置された角速度検出センサーを用いて、射出角の間接的なフィードバックが成されるので、周囲環境変化に強く、補正可能なブレ量が大きく出来る特徴を持つ。
が、同時にプリズムを中央に置かざるを得ず、対物レンズを大口径にするとケラレを防ぐ為、プリズムも大型化せざるを得なかった。
【0006】
一方、手振れ角に応じた光軸可変手段(頂角可変プリズム、レンズシフトなど)の補正制御量を、予め実験的に求め記憶して於くことで、像を安定化する特許文献2及び特許文献3に記載された像安定化装置は、機構が小型化し易いが、角速度出力に対する補正制御量を予め実験的に確認し、対応表化する作業が必要不可欠である。
しかも、射出角のフィードバックが無い為、環境変化(気温,電源電圧など)に敏感で、対応表作成は容易ではなく、補正可能なブレ量が小さいなどの欠点を持つ。
【0007】
特許文献4に記載された像安定化装置は、特許文献1の装置に更に手振れを検出する角速度センサーを装着することにより、前記、ジンバル懸架装置の回動軸(Pivot)位置を、対物/接眼両レンズ間で移動可能とすることで、正立プリズムを接眼側に寄せて小型・軽量化するだけでなく、高性能化も実現した像安定化装置である。
が、電子部品中最も高価な角速度センサーを2組使用する為、高性能と引換えに高コストとなってしまう欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この様に、それぞれ一長一短がある。
【0009】
ところで、特許文献1や特許文献4に記載された、正立プリズム等を、手振れに応じて光軸に適切な角度振ってやれば像安定化が可能であることが、近軸理論を用いた光線追跡ソフトウェアの発達により判って来た。
しかも、プリズムの光軸上の位置(Pivot)を光軸上で移動しても、Pivotのズレに応じてプリズムの駆動角を変更すれば、同様に手振れが補正出来た。
そこで、Pivot位置を光学的中心位置からズラした際の、手振れ角と正立プリズムの駆動角の関係を、近軸理論を用いた幾何学的解析により求めると、Pivotをズラした量と、Pivotから実像までの長さの比率となり、比例関係にあることが解った。
【0010】
しかも、これは、純粋に近軸光学的な解析の結果でもあるので、射出角のフィードバック有無に無関係で、プリズム角速度検出センサーは必ずしも必要ではない。
すなわち、像安定化に必要不可欠な要素は手振れ角に対し、光軸方向変更手段である正立プリズムを上記で示される比率倍駆動する駆動手段を持っていれば良いことになる。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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