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公開番号2023080029
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-08
出願番号2022185412
出願日2022-11-21
発明の名称剛性を調整するための手段が設けられた計時器用発振器機構用のヒゲゼンマイ
出願人オメガ・エス アー
代理人個人
主分類G04B 17/06 20060101AFI20230601BHJP(時計)
要約【課題】剛性を調整するための手段が設けられた計時器用発振器機構用のヒゲゼンマイを提供する。
【解決手段】複数の巻きに従って巻かれた可撓性ストリップ2を備え、ストリップが所定の剛性を有し、調整手段が、ストリップに直列に配置された単一の細長い可撓性要素5を有し、ストリップに追加的な剛性を追加するように、ストリップの一方の端部4、9を固定された支持部11に接続しており、細長い可撓性要素が、ストリップの剛性よりも大きな剛性を有し、調整手段が、細長い可撓性要素に2つの異なる応力を加えるためのプレストレス手段6を有し、第1の応力が、細長い可撓性要素の実質的に長手方向に向けられた引張/圧縮力によって提供され、第2の応力が、細長い可撓性要素の長手方向に対して実質的に直交する方向に実質的に向けられた力、またはトルク、曲げモーメントのいずれかによって提供され、細長い可撓性要素の剛性を変化させることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
特に計時器用発振器機構用のヒゲゼンマイであって、前記ヒゲゼンマイ(1、10、20)は、複数の巻きに従って巻かれた可撓性ストリップ(2)を備え、前記ストリップ(2)が所定の剛性を有し、前記ヒゲゼンマイ(1、10、20)が、その剛性を調整するための手段を有する、ヒゲゼンマイにおいて、前記調整手段が、前記ストリップ(2)に直列に配置された単一の細長い可撓性要素(5)を有し、前記細長い可撓性要素(5)が、前記ストリップ(2)に追加的な剛性を追加するように、前記ストリップ(2)の一方の端部(4、9)を固定された支持部(11、14)に接続しており、前記細長い可撓性要素(5)が、好ましくは、前記ストリップ(2)の剛性よりも大きな剛性を有し、前記調整手段が、前記細長い可撓性要素(5)に少なくとも2つの異なる応力を加えるためのプレストレス手段(6)を有し、第1の応力が、前記細長い可撓性要素(5)の実質的に長手方向に向けられた引張/圧縮力F

によって提供され、第2の応力が、前記細長い可撓性要素(5)の長手方向に対して実質的に直交する方向に実質的に向けられた力F

、またはトルクM、好ましくは曲げモーメントのいずれかによって提供され、プレストレスレベルに応じて前記細長い可撓性要素(5)の剛性を変化させるようになっていることを特徴とする、ヒゲゼンマイ。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記プレストレス手段(6)が、前記細長い可撓性要素(5)に第3の応力を加えるように構成されており、前記第3の応力が、それぞれ前記第2の応力に対して、または前記細長い可撓性要素(5)の長手方向に対して実質的に直交する方向に実質的に向けられた力F

によって、またはトルクM、好ましくは曲げモーメントによって提供されることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項3】
前記細長い可撓性要素(5)が、単一の可撓性ブレード(13)であることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項4】
前記可撓性要素(5)が、前記ヒゲゼンマイ(1)の半径方向に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項5】
前記可撓性要素(5)が、前記ヒゲゼンマイ(10、20)に対して接線方向に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項6】
前記プレストレス手段(6)が、前記ストリップ(2)の前記端部(4、9)に結合されたレバー(8)を有することを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項7】
前記レバー(8)が、可撓性であることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項8】
前記レバー(8)が、湾曲しており、巻かれた前記ストリップ(2)を少なくとも部分的に包囲していることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項9】
前記レバー(8)が、自由端部(12)を備え、前記自由端部(12)を、前記端部(4)に前記応力を加えるために前記自由端部(12)の移動によって作動させることができることを特徴とする、請求項6に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項10】
前記プレストレス手段(6)が、力を加えるための2つの手段を有し、力を加えるための各手段に、前記端部(4)に前記長手方向の力F

または前記直交方向の力F

を加えるために前記端部(4)に結合されたばね(17、18)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、計時器用発振器機構用のヒゲゼンマイであって、ヒゲゼンマイには、前記ヒゲゼンマイの剛性を調整するための手段が設けられている、ヒゲゼンマイに関する。本発明は、このようなヒゲゼンマイが設けられた計時器用発振器機構にも関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
今日の機械式腕時計のほとんどは、ゼンマイ付きテンプ輪(sprung balance)と、スイス・レバー脱進機とを備えている。ゼンマイ付きテンプ輪は、腕時計の時間基準を構成する。それは、また発振器とも称される。
【0003】
脱進機は、それ自体として、下記の2つの主たる機能を満たしており、すなわち、
- 発振器の前後運動を維持すること、
- これらの前後運動を数えること、である。
【0004】
機械的な発振器を構成するためには、慣性要素と、ガイドと、弾性戻り要素とが必要である。伝統的には、ヒゲゼンマイが、テンプ輪を構成する慣性要素のための弾性戻り要素の役割を果たす。このテンプ輪は、円滑なルビー軸受において回転するピボットによって、回転をガイドされる。
【0005】
ヒゲゼンマイは、全体として、腕時計の精度を向上させるように調整されることが可能でなければならない。この目的のため、ゼンマイの有効な長さを修正するためのインデクスなど、ヒゲゼンマイの剛性を調整するための手段が、用いられる。こうして、腕時計の歩度精度(rate precision)を調整するために、その剛性が修正される。しかし、歩度を調整するための伝統的なインデクスの有効性は限定的なものに留まり、調整を1日当たり数秒または数十秒というオーダーという充分な精度のものとするには、必ずしも有効とは限らない。
【0006】
歩度のより正確な調整のために、テンプ輪のテン輪(felloe)に配設された1つまたは複数のねじを備えた調整手段が、存在する。それらのねじに作用することにより、テンプ輪の慣性が修正され、その歩度が修正されるという効果が生じる。
【0007】
しかしながら、この調整モードは実行するのが容易でなく、それでも発振器の歩度の調整の充分な精度を得ることを可能にしない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、特にヒゲゼンマイの有効剛性を修正することによって時計の歩度を調整するように構成された、有効かつ正確な調整手段が設けられた前記ヒゲゼンマイを提案することによって、前記欠点の全てまたは一部を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のため、本発明は、特に計時器用発振器機構用のヒゲゼンマイであって、ヒゲゼンマイは、複数の巻きに従って巻かれた可撓性ストリップを備え、ストリップは所定の剛性を有し、ヒゲゼンマイはその剛性を調整するための手段を有する、ヒゲゼンマイに関する。
【0010】
本発明は、調整手段が、ストリップと直列に配置された単一の細長い可撓性要素を有し、細長い可撓性要素が、ストリップに追加的な剛性を追加するように、前記ストリップの一方の端部を固定された支持部に接続しており、調整手段が、細長い可撓性要素に少なくとも2つの異なる応力を加えるためのプレストレス手段を有し、第1の応力が、細長い可撓性要素の実質的に長手方向に向けられた引張/圧縮力によって提供され、第2の応力が、細長い可撓性要素の長手方向に対して実質的に直交する方向に向けられた力、またはトルク、好ましくは曲げモーメントのいずれかによって提供され、プレストレスレベルに応じて細長い可撓性要素の剛性を変化させるようになっているという点で優れている。
(【0011】以降は省略されています)

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