TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023079305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-08
出願番号2021192705
出願日2021-11-29
発明の名称被検者由来抗体の分析方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20230601BHJP(測定;試験)
要約【課題】 Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムを用いたアフィニティクロマトグラフィにより、唾液中に含まれる抗体を精度よく分析する方法を提供すること。
【解決手段】 唾液をスポンジ体を用いて採取することで、前記課題を解決する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムに、被検者由来抗体含有試料を添加し、当該抗体を当該担体に吸着させる工程と、
前記担体に吸着した抗体を溶出液を用いて溶出し、抗体の分離パターンを得る工程とを含む、前記抗体の分析方法であって、
抗体含有試料が唾液試料であり、当該唾液試料の採取をスポンジ体を用いて行なう、前記方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
Fc結合性タンパク質がヒトFcγレセプターである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ヒトFcγレセプターが、以下の(i)から(iii)のいずれかから選択されるポリペプチドである、請求項2に記載の方法:
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該アミノ酸残基において、少なくとも配列番号1に記載の176番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチド;
(ii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該アミノ酸残基において、少なくとも配列番号1の176番目のバリンがフェニルアラニンに置換し、さらに当該176番目以外の1もしくは数個の位置にて、1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入および/または付加を有し、かつ抗体結合活性を有するポリペプチド;
(iii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸配列において、少なくとも配列番号1の176番目のバリンに相当するアミノ酸残基がフェニルアラニンに置換したアミノ酸配列全体に対して70%以上の相同性を有するアミノ酸配列であり、ただし前記置換が残存し、かつ抗体結合活性を有するポリペプチド。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法で得た分離パターンの特徴を指標として、被検者における疾患の有無、疾患の発症リスク、疾患の進行度合い、および/または加齢の進行度合いを検出する方法。
【請求項5】
分離パターンの特徴が、当該パターンに存在するピークの面積および/もしくは高さ、または当該ピークの面積%および/もしくは高さ%である、請求項4に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者由来抗体を侵襲性低く分析する方法に関する。特に本発明は、侵襲性の低い被検者由来の唾液を用いて、当該被験者由来の抗体を精度よく分析する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
リウマチ等の疾患を有した被検者由来の血液試料中に含まれる抗体と、健常人由来の血液試料中に含まれる抗体とでは、当該抗体に付加される糖鎖の構造が異なることが知られている(非特許文献1および非特許文献2)。このことから被検者由来血液試料中に含まれる抗体に付加される糖鎖構造の違いを検出することで、当該被験者における疾患の有無、疾患の発症リスクや、疾患の進行度合いなどが検出できることが示唆される。
【0003】
抗体に付加された糖鎖構造を分析する方法として、従前より糖鎖の切り出しを含むLC-MS分析(特許文献1および特許文献2)が実施されている。しかしながら、LC-MS分析では非常に煩雑な操作を伴い、多大な時間を要する。より簡便な前記糖鎖構造の分析方法としては、アフィニティクロマトグラフィによる分析が挙げられる。一例として特許文献3では、抗体のFc領域に特異的に結合可能な、Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムを用いたアフィニティクロマトグラフィで、被検者由来試料中に含まれる抗体(ガンマグロブリン)を、糖鎖構造の違いに基づき分離し、得られた分離パターンにより当該被検者における疾患の有無、疾患の発症リスク、疾患の進行度合い、及び/又は加齢の進行度合いを検出する方法が報告されている。
【0004】
特許文献3では、被検者由来試料として主に血液試料を用いている。しかしながら、血液試料の採取には穿刺が必要があり、侵襲を伴うことから、唾液など、より侵襲性の低い試料から分析できるとよい。しかしながら、唾液には夾雑物が多く含まれており、血液試料と同精度の分析はこれまで行なえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-194500号公報
特開2016-099304号公報
WO2019/244901号
【非特許文献】
【0006】
Science、320、373(2008)
Nature Communication、7、11205(2016)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムを用いたアフィニティクロマトグラフィにより、唾液中に含まれる抗体を精度よく分析する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、被験者の唾液由来試料中に含まれるガンマグロブリン(抗体)が有する糖鎖構造の違いを精度よく測定できる方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の通り例示できる。
【0010】
[1]Fc結合性タンパク質を固定化した不溶性担体を充填したカラムに、被検者由来抗体含有試料を添加し、当該抗体を当該担体に吸着させる工程と、前記担体に吸着した抗体を溶出液を用いて溶出し、抗体の分離パターンを得る工程とを含む、前記抗体の分析方法であって、抗体含有試料が唾液試料であり、当該唾液試料の採取をスポンジ体を用いて行なう、前記方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
消臭性柔軟剤
14日前
東ソー株式会社
地盤の固結止水工法
9日前
東ソー株式会社
マイクロ流路チップ
7日前
東ソー株式会社
マイクロ流路チップ
7日前
東ソー株式会社
マイクロ流路チップ
7日前
東ソー株式会社
マイクロ流路チップ
7日前
東ソー株式会社
マイクロ流路チップ
7日前
東ソー株式会社
有機電子素子、及び化合物
15日前
東ソー株式会社
消臭剤組成物、及びその用途
14日前
東ソー株式会社
フランジオン化合物およびその製造法
14日前
東ソー株式会社
耐水熱性亜鉛含有MFI型ゼオライト成形体
2日前
東ソー株式会社
亜鉛及びニッケル含有排水用の処理剤及びその用途
14日前
東ソー株式会社
焼結体及びその製造方法
13日前
東ソー株式会社
環状ウレア化合物の製造方法、及び当該製造方法に用いる液状原料組成物
3日前
東ソー株式会社
窒化ガリウム系焼結体及びその製造方法
3日前
東ソー株式会社
窒化ガリウム系焼結体及びその製造方法
16日前
東ソー株式会社
軟質ポリウレタンフォーム成型用ポリオール組成物
16日前
東ソー株式会社
化合物及びその製造方法、組成物、ウレタン樹脂、水性ウレタン樹脂分散体並びにコーティング剤
3日前
コニシ株式会社
表面処理剤並びにその製造方法及びその使用方法
15日前
群馬県
種類判定システム
14日前
株式会社カスタム
電子秤
15日前
日本精機株式会社
液面検出装置
16日前
ユニパルス株式会社
ロードセル
7日前
株式会社リガク
熱分析装置
14日前
株式会社リガク
熱分析装置
14日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
15日前
株式会社プロテリアル
位置検出装置
15日前
アズビル株式会社
熱式流量計
15日前
アズビル株式会社
熱式流量計
16日前
株式会社島津製作所
圧力センサ
1日前
株式会社東芝
センサ
15日前
花王株式会社
皮膚指標推定方法
16日前
株式会社ヨコオ
プローブ
9日前
大栄工業株式会社
成型品検査装置
15日前
エスペック株式会社
環境形成装置
6日前
相模石油株式会社
駐車場案内装置
6日前
続きを見る