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公開番号2023079190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2022185946
出願日2022-11-21
発明の名称検体検査用粒子
出願人キヤノン株式会社,キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 33/543 20060101AFI20230531BHJP(測定;試験)
要約【課題】蛍光偏光解消法で高感度な検体検査を可能とする粒子、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】スチレンユニットと有機シランユニットとを含む重合体と、ユウロピウム錯体と、を含む粒子基質であって、少なくとも前記粒子基質表面にシロキサン結合を含むことを特徴とする粒子基質を含む粒子を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
スチレンユニットと有機シランユニットとを含む重合体と、
下記式(1)で表されるユウロピウム錯体と、を含む粒子基質であって、
少なくとも前記粒子基質表面にシロキサン結合を含むことを特徴とする粒子基質
を含む粒子。
Eu(A)
x
(B)
y
(C)
z
・・・(1)
ただし、前記式(1)において、(A)は下記式(2)、(B)は下記式(3)または(4)、(C)は下記式(5)で表される配位子であり、
TIFF
2023079190000013.tif
84
149
前記式(2)から(5)において、R

、R

は、それぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基またはチオフェン基であり、R

は水素原子またはメチル基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、R

はそれぞれ置換基を有してもよいアルキル基、フェニル基またはトリフェニレン基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、(4)において、点線で示す結合は存在しても、しなくてもよく、置換基はそれぞれ独立に、メチル基、フルオロ基、
クロロ基、ブロモ基のいずれかであり、アルキル基の炭素数はそれぞれ独立に2以上12以下のいずれかであり、
x、y、zは以下を満たす、
x=3、
y=1または2、
z=0または1、および
x+y+z=4または5。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
下記式(9)により求められる偏光異方性<r>が0.01以上であることを特徴とする請求項1に記載の粒子。
TIFF
2023079190000014.tif
25
150
(式(9)中、
<r>・・・偏光異方性

VV
・・・第一の偏光で励起したときの、第一の偏光と振動方向が平行な発光成分の発光強度

VH
・・・第一の偏光で励起したときの、第一の偏光と振動方向が直交する発光成分の発光強度

HV
・・・第一の偏光と振動方向が直交する第二の偏光で励起したときの、第二の偏光と振動方向が直交する発光成分の発光強度

HH
・・・第一の偏光と振動方向が直交する第二の偏光で励起したときの、第二の偏光と振動方向が平行な発光成分の発光強度
である)。
【請求項3】
前記粒子基質の外側に親水性ポリマーを含む層を有することを特徴とする、請求項1に記載の粒子。
【請求項4】
前記親水性ポリマーがポリビニルピロリドンであることを特徴とする、請求項3に記載の粒子。
【請求項5】
前記粒子基質の外側にリガンドを結合できるリガンド結合官能基を有し、
該リガンド結合官能基は、カルボキシ基、アミノ基、チオール基、エポキシ基、マレイミド基、およびスクシニミジル基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することを特徴とする、請求項1に記載の粒子。
【請求項6】
前記粒子の平均粒子径が50nm以上300nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の粒子。
【請求項7】
A2-A1≦0.1を満たす請求項1に記載の粒子、
ただし、15倍希釈したヒト血清16μLを混合した60μLの緩衝液に、0.1重量%の前記粒子の分散液30μLを添加した混合物の、前記添加の直後の吸光度をA1、前記添加後37℃にて5分間放置した後の吸光度をA2とし、前記吸光度は光路10mm、波長572nmで測定される。
【請求項8】
スチレンおよびラジカル重合性有機シランを含むラジカル重合性モノマー、ラジカル重合開始剤、下記式(1)で表されるユウロピウム錯体、親水性ポリマー、および水系媒体を混合して乳濁液を調製する第一の工程と、
前記乳濁液を撹拌し、前記ラジカル重合性モノマーを重合する第二の工程とを含む粒子の製造方法。
Eu(A)
x
(B)
y
(C)
z
・・・(1)
ただし、前記式(1)において、(A)は下記式(2)、(B)は下記式(3)または(4)、(C)は下記式(5)で表される配位子であり、
TIFF
2023079190000015.tif
84
149
前記式(2)から(5)において、R

、R

は、それぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基またはチオフェン基であり、R

は水素原子またはメチル基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、R

はそれぞれ置換基を有してもよいアルキル基、フェニル基またはトリフェニレン基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、(4)において、点線で示す結合は存在しても、しなくてもよく、置換基はそれぞれ独立に、メチル基、フルオロ基、
クロロ基、ブロモ基のいずれかであり、アルキル基の炭素数はそれぞれ独立に2以上12以下のいずれかであり、
x、y、zは以下を満たす、
x=3、
y=1または2、
z=0または1、および
x+y+z=4または5。
【請求項9】
請求項1に記載の粒子を分散媒に分散する工程を含む検査試薬の製造方法。
【請求項10】
前記粒子の平均粒子径が50nm以上300nm以下である請求項9に記載の検査試薬の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検体検査用粒子、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
医学、臨床検査の分野において、血液や採取された臓器の一部等から微量な生体成分を高感度で検出または定量することは、病気の原因、有無等を追究するために必要である。
生体成分の検査手法の中でも、免疫分析は広く利用されている。多くの免疫分析においては、B/F(Bound/Free)分離と呼ばれる洗浄工程が必要である。B/F分離を必要としない免疫分析の一つに、抗原抗体反応を利用したラテックス凝集法がある。ラテックス凝集法では、標的物質に特異的に結合する抗体等を担持させたラテックス粒子と、標的物質を含み得る液体とを混合して、ラテックス粒子の凝集の程度を測定する。
【0003】
ラテックス凝集法では、標的物質がラテックス粒子に結合した標的物質に特異的な抗体に捕捉され、捕捉した標的物質を介して複数のラテックス粒子が架橋し、その結果、ラテックス粒子の凝集が起きる。つまり、生体試料等の液体試料中の標的物質の量を、ラテックス粒子の凝集の程度を評価することで定量できる。この凝集の程度は、液体試料を透過、あるいは散乱する光の量の変化を測定し、評価することで定量できる。
【0004】
ラテックス凝集法は、簡便かつ迅速に、標的物質である抗原の検出・定量評価ができる一方、生体試料等の液体試料中における抗原の量が少ないと、検出できないという検出限界の課題があった。
【0005】
標的物質の検出感度を向上させるためには、凝集の程度をより高感度に測定することが求められる。すなわち、液体試料を透過、あるいは散乱する光の量の変化を測定するシステムをより感度の高い発光特性を利用して検出・定量する方法に置き換えることが考えられる。具体的には蛍光偏光解消法を利用した検体検査方法等が提案されている(特許文献1、2)。
【0006】
特許文献1では、蛍光偏光解消法の装置を臨床に用いるために改良する提案がされている。
蛍光偏光解消法では、一般的な蛍光測定法で必要とされるB/F分離を必要としない。
したがって、蛍光偏光解消法を用いると、ラテックス凝集法と同様に簡便な検体検査が可能である。さらに、蛍光偏光解消法を用いると、測定プロセスが、測定物質と特異的に反応する発光物質を混合するだけで、ラテックス凝集法と同じ検査システムで測定することが可能であると考えられる。一方、特許文献1では、フルオレセイン等の単分子を発光材料に用いることを提案していて、原理的に薬物や低分子の抗原等にしか適用ができなかった。
【0007】
特許文献2は、特許文献1の課題であった、薬物や低分子の抗原等にしか蛍光偏光解消法が適用されないという点を解消した。すなわち、特許文献2では、タンパク質等の高分子に蛍光偏光解消法を適用することを目的とし、発光材料としてラテックス粒子に長寿命の発光特性を有する色素を吸着した材料を用いることを提案する。特許文献2では、蛍光偏光解消法の原理から、粒径が大きくなることに伴う液中の物質の回転ブラウン運動の低下と、発光寿命の長さのバランスをとることで、高分子の物質の定量を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特公平3-52575号公報
特許第2893772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献2では、蛍光物質をラテックス粒子合成後に粒子に担持させるため、粒子表面近傍に吸着した蛍光物質同士の相互作用等により、検査用粒子の偏光異方性を安定して決定することが難しい。さらに特許文献2では、非特異吸着を抑制するために、粒子は表面に生体分子であるウシ血清アルブミン(BSA)を担持するため、粒度分布が広いことや、タンパク質であるBSAによって、ロット間にばらつきが生じる可能性があった。
したがって、特許文献2においても、標的物質の高感度な検出は実現できているとは言い難いものであった。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、蛍光偏光解消法で高感度な検体検査を可能とする粒子、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態に係る粒子は、
スチレンユニットと有機シランユニットとを含む重合体と、
下記式(1)で表されるユウロピウム錯体と、を含む粒子基質であって、
少なくとも前記粒子基質表面にシロキサン結合を含むことを特徴とする粒子基質を含む粒子である。
Eu(A)
x
(B)
y
(C)
z
・・・(1)
ただし、式(1)において、(A)は下記式(2)、(B)は下記式(3)または(4)、(C)は下記式(5)で表される配位子であり、
TIFF
2023079190000002.tif
84
149
式(2)から(5)において、R

、R

は、それぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基またはチオフェン基であり、R

は水素原子またはメチル基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、R

はそれぞれ置換基を有してもよいアルキル基、フェニル基またはトリフェニレン基であり、R

、R

はそれぞれ独立に、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基またはフェニル基であり、(4)において、点線で示す結合は存在しても、しなくてもよく、置換基はそれぞれ独立に、メチル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基のいずれかであり、アルキル基の炭素数はそれぞれ独立に2以上12以下のいずれかであり、
x、y、zは以下を満たす、
x=3、
y=1または2、
z=0または1、
x+y+z=4または5。
また、好ましくは、粒子は、さらに親水性ポリマーを含む層を有する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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