TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023079182
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2022184275
出願日2022-11-17
発明の名称コレステリック液晶を含み、かつ部分消去機能を有する筆記装置
出願人ケント ディスプレイズ インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人
主分類G02F 1/13 20060101AFI20230531BHJP(光学)
要約【課題】露出した継ぎ目が形成されてしまうこと回避する、個別に又は任意の組み合わせで消去できる、コレステリック液晶材料を含む液晶層の領域を含む部分的消去機能を有する筆記装置を提供する。
【解決手段】反射型コレステリック液晶材料を含む液晶層、複数の導電層を含み、導電層のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの導電部を含む。可撓性の前面基板と、背面基板とがあり、その間に導電層と液晶層が配置される。前面基板及び背面基板は、いずれも分割された部分を含まない。前面基板に圧力を加えると、コレステリック液晶材料の一部の反射率が変化して画像が形成される。1つの態様において、少なくとも2つの導電部のそれぞれに消去電圧波形を個別に印加する少なくとも1つのアクチュエータを含む電子消去回路が存在する。
【選択図】図3A
特許請求の範囲【請求項1】
筆記装置であって、
反射型のコレステリック液晶材料を含む液晶層と、
複数の導電層であり、該導電層の間に前記液晶層が配置されており、該複数の導電層のうちの少なくとも1つが少なくとも2つの導電部を含む、複数の導電層と、
可撓性である前面基板、及び背面基板であり、該前面基板及び該背面基板の間に前記複数の導電層及び前記液晶層が配置されている、前面基板及び背面基板と、
を備えており、
前記前面基板及び前記背面基板は、いずれも分割された部分を含んでおらず、
前記前面基板に圧力が加えられると、前記コレステリック液晶材料の一部の反射率が変化して画像が形成され、
前記筆記装置が、
消去電圧波形を前記少なくとも2つの導電部のそれぞれに個別に印加する少なくとも1つのアクチュエータを含む電子消去回路
をさらに備える、筆記装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記前面基板及び前記背面基板は、前記前面基板及び前記背面基板に接して配置された前記複数の導電層を含み、前記前面基板及び前記背面基板のそれぞれが、前記筆記装置の表示領域全体にわたって連続した面を形成する、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクチュエータが、少なくとも1つの機械的押圧スイッチを含む、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアクチュエータが、少なくとも1つの磁気作動スイッチを含む、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項5】
前記前面基板又は前記背面基板から前記筆記装置の反対側に向かって垂直な方向に突出した前記導電部が、それぞれ前記液晶層の領域を形成し、前記液晶層の領域の各領域は、前記導電部の対応する導電部に前記消去電圧波形が印加されると消去される、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項6】
前記液晶層の領域のうちの1つが、前記液晶層の他の領域とは異なる反射色を有する、請求項5に記載の筆記装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアクチュエータが、機械的押圧スイッチを備え、前記機械的押圧スイッチが作動される回数又は持続時間に基づいて、少なくとも1つの前記消去電圧波形が、異なる前記導電部に印加される、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項8】
少なくとも1つのアクチュエータが、磁気作動スイッチを備え、前記磁気作動スイッチが作動される回数又は持続時間に基づいて、少なくとも1つの前記消去電圧波形が、異なる前記導電部に印加される、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのアクチュエータが、少なくとも2つのアクチュエータを備え、前記アクチュエータの各々は、前記電子消去回路に、前記消去電圧波形を対応する前記導電部に対して個別に印加させるようにする、請求項1に記載の筆記装置。
【請求項10】
少なくとも3つの前記導電部を備える、請求項1に記載の筆記装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概略的に、液晶を含む筆記装置(writing device、ライティングデバイス)に関し、特に、感圧性で、部分消去機能を有するコレステリック液晶を含む筆記装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景】
【0002】
[0002]2010年に発売されたKent Displays Inc.のブギーボード(登録商標)筆記装置は、コレステリック液晶を含み、感圧性である。図1に示すように、先の尖ったスタイラス24又は指の爪のわずかな圧力を用いて、ハウジング23内に収容されたディスプレイ20の表面上に画像25を書き込むか、又はなぞる。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6104448号及び第9116379号に記載されているように、画像を消去するにはボタン22を押す。この筆記装置では、液晶は、特定のセルギャップを空けて配置された2つの基板の間に挟まれている。上部基板は可撓性であり、下部基板は不透明又は半透明であるか、透明であって、光吸収性の背景として機能する不透明又は半透明の下地コーティング又は成膜を伴ってもよい。セルギャップ内には、本質的に透明(フォーカルコニック)なテクスチャ及び色反射性(平面)テクスチャの二つのテクスチャを示し得る双安定コレステリック液晶材料を含む液晶層がある。セルギャップの間隔は、通常、円筒形又は球形のポリマー又はガラススペーサを使用することによって得られる。また、スペーサは、米国特許第8947604号に記載されているように、圧力感度を制御するために使用される。モードBというモードでは、先の尖ったスタイラス又は指の爪で上部基板を押すと、液晶は、スタイラスの位置でその光学テクスチャをフォーカルコニックな透明テクスチャから、鮮やかな反射色の平面テクスチャに変化させる。反射色は、液晶層の下にある不透明又は半透明の吸収性の背景とよい対照をなす。スタイラス又は指の爪によって描かれた画像は、電圧が印加されなければ消去されるまで筆記装置上に残る。消去は、コレステリック液晶を色反射性の状態から元のフォーカルコニックな透明状態へと駆動する基板の内面の透明導電電極に消去電圧波形を印加することにより筆記装置がクリアされることによって達成される。上記の原理は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6104448号にさらに詳細に開示されている。
【0003】
[0003]参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第17/321792号に開示されているように、上記及び米国特許第6104448号に記載されているものとは逆の光学応答を示すコレステリック液晶装置を構成することが可能である。このような液晶装置は、電圧を印加することなく、先の尖ったスタイラスによって装置に圧力を加えると、周囲に色反射性テクスチャを有する透過テクスチャを生成するというコレステリック液晶の独特で珍しい効果を利用している。従って、図1に示すものとは反対に、明るい背景に暗い画像が描かれる。
【0004】
[0004]米国特許第9229259号には、1つの装置が、並んだ複数のサブコレステリック液晶筆記タブレットが表面を覆うカバーフィルムによって一緒につなぎ合わされて構成されている筆記装置が開示されている。サブコレステリック液晶筆記タブレットはそれぞれ個別にスイッチを切り替えることができ、また全てのサブ筆記タブレットのスイッチを一緒に切り替えることもできる。しかし、並んだ装置を一緒につなぎ合わせることができる唯一の方法は、全てのサブ筆記タブレットの上にフィルムを被せることである。そのため、サブ筆記タブレット同士の間に小さな継ぎ目が形成され、上に被せる積層フィルムを接着する接着剤により液晶を劣化させる化学物質が継ぎ目に侵入するおそれがあり、サブ筆記タブレットそれぞれの境界付近に可視のブルーシフトが生じる可能性がある。また、上に被せるフィルムを積層するために必要とされる後処理によって、最終的な装置における位置合わせに制約がかかってしまう。
【0005】
[0005]Shenzhen Xinsheng Intelligent Technology Co.,Ltd.製の分割スクリーン筆記タブレットが最近中国と日本の市場に導入された。ただし、この製品は、2つのサブディスプレイがそれぞれ別々のスイッチで消去されるという点で、上記の段落で説明したような一緒につなぎ合わせた2つの筆記タブレットのように機能する。例えば、両方のサブディスプレイを含む全画面を1つのスイッチで消去できるように、2つのサブディスプレイを接続する電子的手段は存在しない。この製品のもう1つの弱点は、つなぎ合わせられる装置と同様に、液晶層が継ぎ目で露出されることであり、すなわち導電層に隣接する下部基板も分割されているために、継ぎ目又は開口部ができてしまい、化学物質が液晶に到達してしまう恐れがあるということであり、そのためブルーシフトが生じる可能性もある。
【開示の技術的概要】
【0006】
[0006]本発明者らは、個別に又は任意の組み合わせで消去できる、コレステリック液晶材料を含む液晶層の領域を含む部分的消去機能を有する筆記装置を開示する。この筆記装置は、露出した継ぎ目が形成されてしまうことに関する全ての問題を回避する。開示された筆記装置は、別個の複数の導電部を有する実質的に単純な構造を有し、さらに、各部分を一緒に結合することができる電子回路を任意に設ける。液晶層の多数の領域は、個別に消去することができ、また、任意に、液晶層の複数の領域を一緒に消去することができる。個別に消去するとは、1つの部分の書き込みのみを消去し、他の部分のものは消去しないことを意味する。例えば、1つの消去ボタンは、ボタンを押す回数又は時間などの作動シーケンスに応じて、2つの異なる領域を互いに独立して消去したり、又は様々な領域の組み合わせを同時に消去したりするなど複数の機能を果たすことができる。さらに、コレステリック液晶層が露出されていないため、ブルーシフトの問題を解消することもできる。前面基板及び背面基板は、いずれも分割された部分を含まない。部分消去筆記装置は、本明細書で説明する従来技術よりも汎用性の高い筆記装置をユーザにもたらし、様々な異なる消去方式で消去できる複数の書き込み面をユーザに提供する。本開示のいくつかの実施形態を説明する。
【0007】
[0007]本開示の第1の態様は、概して筆記装置を特徴とする。この筆記装置は、反射型コレステリック液晶材料を含む液晶層を含む。複数の導電層があり、その間に液晶層が配置される。導電層のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの導電部を含む。可撓性の前面基板と、背面基板とがあり、その間に導電層と液晶層が配置される。前面基板及び背面基板は、いずれも分割された部分を含まない。前面基板に圧力を加えると、コレステリック液晶材料の一部の反射率が変化して画像が形成される。消去電圧波形を少なくとも2つの導電部のそれぞれに個別に印加する少なくとも1つのアクチュエータを含む電子消去回路が存在する。
【0008】
[0008]本開示の第1の態様の特定の特徴を参照すると、前面基板及び背面基板は、それに接して配置された導電層を含み、前面基板及び背面基板はそれぞれ筆記装置の表示領域全体にわたって連続した面を形成する。
【0009】
[0009]別の特徴として、少なくとも1つのアクチュエータが少なくとも1つの機械的押圧スイッチを含む。別の特徴として、少なくとも1つのアクチュエータが少なくとも1つの磁気作動スイッチを含む。
【0010】
[0010]別の特徴としては、前面基板又は背面基板から筆記装置の反対側に向かって垂直な方向に突出した導電部は、それぞれ液晶層の領域を形成する。液晶層の領域の各領域は、対応する導電部に消去電圧波形が印加されると消去される。さらに別の特徴として、液晶層の領域のうちの1つが、液晶層の他の領域とは異なる反射色を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
試験片固定具
1日前
個人
メガネフレーム
1日前
個人
両眼光軸測定器
9日前
東レ株式会社
積層フィルム
今日
東レ株式会社
積層フィルム
今日
東レ株式会社
多層積層フィルム
13日前
個人
メガネ貼付用マスクフック
15日前
三菱ケミカル株式会社
反射フィルム
今日
日精テクノロジー株式会社
投射光学系
1日前
日本製紙株式会社
ハードコートフィルム
10日前
株式会社トプコン
変倍光学系及び眼科装置
8日前
日本精機株式会社
ヘッドアップディスプレイ装置
9日前
株式会社トプコン
光源装置及び眼科撮影装置
9日前
日亜化学工業株式会社
発光モジュール
8日前
住友電気工業株式会社
スポットサイズ変換器
3日前
大阪瓦斯株式会社
放射冷却装置
今日
株式会社エニックス
着脱式跳ね上げ眼鏡
10日前
富士通株式会社
波長変換装置及び光伝送システム
15日前
富士通株式会社
波長変換器および光伝送システム
15日前
住友ベークライト株式会社
光学シート
7日前
住友化学株式会社
光学積層体
8日前
日東電工株式会社
高分子分散型液晶フィルム
9日前
日東電工株式会社
積層体および画像表示装置
2日前
株式会社小糸製作所
画像投影装置
13日前
株式会社タムロン
ズームレンズ及び撮像装置
今日
株式会社ディスコ
光学素子
今日
フェニックス電機株式会社
露光装置、および露光方法
10日前
日本精機株式会社
ミラー及びヘッドアップディスプレイ装置
2日前
アイカ工業株式会社
抗ウイルス反射防止ハードコートフィルム
3日前
日東電工株式会社
光学積層体
7日前
TOPPANホールディングス株式会社
調光シート
8日前
TOPPANホールディングス株式会社
調光シート
8日前
アルプスアルパイン株式会社
表示装置
7日前
キヤノン株式会社
レンズ装置、及び撮像装置
7日前
アルプスアルパイン株式会社
レンズホルダ駆動装置
8日前
アルプスアルパイン株式会社
レンズホルダ駆動装置
8日前
続きを見る