TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2023079124
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192596
出願日2021-11-26
発明の名称パワー半導体素子及びパワー半導体モジュール
出願人国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類H01L 25/07 20060101AFI20230531BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ガードリング、フィールドプレート、リサーフなどの終端構造部を有するパワー半導体チップにおいても放熱効率が良いパワー半導体素子及びパワー半導体モジュールを提供する。
【解決手段】パワー半導体素子1が、第1の面側に第1の電極11と第2の電極12とを備え、第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極13を備え、第1の電極11がメインセル領域に設けられたパワー半導体チップ10と、パワー半導体チップ10の第1の面側に第1の電極11と導通し得るように設けられ、パワー半導体チップ10の外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極31とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の面側に第1の電極と第2の電極とを備え、前記第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極を備え、前記第1の電極がメインセル領域に設けられたパワー半導体チップと、
前記パワー半導体チップの前記第1の面側に前記第1の電極と導通し得るように設けられ、前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極と、
を備える、パワー半導体素子。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
それぞれが、第1の面側に第1の電極と第2の電極とを備え、前記第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極を備え、前記第1の電極がメインセル領域に設けられた、複数のパワー半導体チップと、
複数の前記パワー半導体チップのそれぞれの前記第1の電極と導通し得るように設けられ、前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極と、
を備える、パワー半導体素子。
【請求項3】
さらに、前記パワー半導体チップの前記第2の面側に前記第3の電極と導通し得るように設けられる第5の電極を備える、請求項1又は2に記載のパワー半導体素子。
【請求項4】
前記第5の電極が、前記第3の電極の前記第1の電極と逆側に設けられる第1の金属層と、前記第1の金属層の前記第1の電極と逆側に設けられる第2の金属層とを含んで構成されており、
前記第1の金属層が、Cu層、Al層、Cu又はAlを含む合金層である、
請求項3に記載のパワー半導体素子。
【請求項5】
前記パワー半導体チップの前記第1の面側には、前記パワー半導体チップの前記外周縁と前記メインセル領域との間に、終端構造部が設けられ、
絶縁層が少なくとも前記終端構造部上に設けられ、
前記第4の電極は、その一部が前記絶縁層の貫通孔内に設けられて前記第1の電極と導通し得るように構成されており、上面視にて前記第1の電極と少なくとも部分的に重なり合いかつ前記終端構造部上の前記絶縁層と少なくとも部分的に重なり合うように設けられた第1の金属層を有する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のパワー半導体素子。
【請求項6】
前記第4の電極は、前記絶縁層と逆側の前記第1の金属層上に設けられた第2の金属層を含んで構成されており、
前記張り出し部が、少なくとも前記第2の金属層の一部で構成されている、
請求項5に記載のパワー半導体素子。
【請求項7】
前記第1の金属層が、Cu層、Al層、Cu又はAlを含む合金層である、
請求項5又は6に記載のパワー半導体素子。
【請求項8】
前記第4の電極のうち、上面視で、一つの前記パワー半導体チップにおける前記メインセル領域に対して、前記パワー半導体チップ外の領域の面積割合が、一つの前記パワー半導体チップ当たり20%以上である、
請求項1乃至7の何れか1項に記載のパワー半導体素子。
【請求項9】
第6の電極が、前記パワー半導体の第1の面側に前記第2の電極と導通し得るように設けられ、
前記第6の電極が前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する、
請求項1乃至8の何れか1項に記載のパワー半導体素子。
【請求項10】
前記パワー半導体チップの前記第1の面側には、前記パワー半導体チップの前記外周縁と前記メインセル領域との間に、終端構造部が設けられ、
絶縁層が少なくとも前記終端構造部上に設けられ、
第6の電極は、その一部が前記絶縁層の貫通孔内に設けられて前記第2の電極と導通し得るように構成されており、上面視にて前記第2の電極と少なくとも部分的に重なり合いかつ前記終端構造部上の前記絶縁層と少なくとも部分的に重なり合うように設けられた第1の金属層と、上面視にて前記第2の電極と重ならないように前記第2の電極から離隔して前記絶縁層と逆側の前記第1の金属層上に設けられた第2の金属層とを含んで構成されている、
請求項1乃至3に記載のパワー半導体素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー半導体素子及びパワー半導体モジュールに関する。
続きを表示(約 5,100 文字)【背景技術】
【0002】
パワー半導体素子は、取り扱う電圧、電流が大きくスイッチの機能を備えた半導体素子であり、送配電システム、電車、ハイブリット車、電気自動車、各種生産設備、家電や産業機械などにおける電力制御や電力変換に利用されている。このようなパワー半導体素子をモジュール化したものとして、特許文献1には、上側と下側にそれぞれ放熱板を備えた両面放熱構造を有するパワーモジュールが開示されている。
【0003】
パワー半導体素子をモジュール化する際には、パワー半導体素子を構成するパワー半導体チップと外部端子とをワイヤーにより配線したりリードフレームにより配線したりして、樹脂で封止する必要がある。パワー半導体チップは、Si、SiCなどのパワー半導体材料で構成されたウェハに対して前工程においてスイッチング素子を造り込んでダイシングしたものであり、ダイとも呼ばれる。このようなパワー半導体チップは、メインセル領域(例えばソース領域)が設けられる第1の面側に、その周縁を囲むように終端構造部が設けられている。このような終端構造部は、例えばガードリング、フィールドプレート、リサーフ及びこれらを組み合わせた構造を有しており、第1の面側の電界集中を緩和している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-85631号公報(図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようにパワー半導体素子をモジュール化する際には、ワイヤーの一端部やリードフレームの一端部は終端構造部から上方に離隔して配線する必要がある。リードフレームはワイヤーよりその断面積が大きいが、パワー半導体チップのメインセル領域のうちリードフレームの一端部が接触する面積が小さいため、リードフレームをメインセル領域に接続することが難しい。パワー半導体チップのサイズがさらに小さくなると、ワイヤーやリードフレームを取り付ける領域がさらに小さくなり、小型化、放熱効率の向上が難しい。
【0006】
そこで、本発明は、ガードリング、フィールドプレート、リサーフなどの終端構造部を有するパワー半導体チップにおいても放熱効率が良いパワー半導体素子及びパワー半導体モジュールを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコンセプトは次の通りである。
本発明の一つのコンセプトは、
第1の面側に第1の電極と第2の電極とを備え、前記第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極を備え、前記第1の電極がメインセル領域に設けられたパワー半導体チップと、
前記パワー半導体チップの前記第1の面側に前記第1の電極と導通し得るように設けられ、前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極と、
を備える、パワー半導体素子である。
本発明の一つのコンセプトは、
それぞれが、第1の面側に第1の電極と第2の電極とを備え、前記第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極を備え、前記第1の電極がメインセル領域に設けられた、複数のパワー半導体チップと、
複数の前記パワー半導体チップのそれぞれの前記第1の電極と導通し得るように設けられ、前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極と、
を備える、パワー半導体素子に関する。
本発明の一つのコンセプトは、
一又は複数の前記パワー半導体素子を備え、外部端子に導通し得るように前記第4の電極の一部として前記パワー半導体チップの厚み方向外側に金属層が設けられた、パワー半導体モジュールに関する。
本発明の一つのコンセプトは、
第1のグループに属する複数のパワー半導体素子と、
第2のグループに属する複数のパワー半導体素子と、
を備え、
前記第1のグループ及び前記第2のグループの前記複数のパワー半導体素子のそれぞれが、
第1の面側に第1の電極と第2の電極とを備え、前記第1の面と逆側である第2の面側に第3の電極を備え、前記第1の電極がメインセル領域に設けられたパワー半導体チップと、
対応する前記パワー半導体チップの前記第1の電極と導通し得るように設けられ、対応する前記パワー半導体チップの外周縁から外側に張り出した張り出し部を有する第4の電極と、
対応する前記パワー半導体チップの前記第3の電極と導通し得るように設けられた第5の電極と、
対応する前記パワー半導体チップの前記第2の電極と導通し得るように設けられた第6の電極と、
を備えており、
前記第1のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第4の電極及び前記第6の電極が、前記第2のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子における前記第5の電極と同一の方向に向けて配置されており、
前記第1のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第4の電極、前記第1のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第5の電極、前記第1のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第6の電極、前記第2のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第4の電極、前記第2のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第5の電極、前記第2のグループにおけるそれぞれの前記パワー半導体素子の前記第6の電極が、グループ毎に、前記第4の電極、前記第5の電極及び前記第6の電極毎の対応する外部端子に導通し得るように設けられている、
パワー半導体モジュールに関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ガードリング、フィールドプレート、リサーフなどの終端構造部を有するパワー半導体チップにおいても放熱効率が良いパワー半導体素子及びパワー半導体モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパワー半導体素子の概略を示す断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るパワー半導体素子の上面視を模式的に示す図である。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体素子の概略を示す断面図である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体素子の上面視を模式的に示す図である。
図5は、図4と異なる本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体素子の上面視を模式的に示す図である。
図6は、図4及び図5と異なる本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体素子の上面視を模式的に示す図である。
図7は、図4乃至図6と異なる本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体素子の上面視を模式的に示す図である。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るパワー半導体素子の概略を示す断面図である。
図9は、本発明の第3の実施形態に係るパワー半導体素子のうち、パワー半導体チップ、囲み部、第1の電極及び第3の電極の上面視による位置関係を模式的に示す図である。
図10は、パワー半導体チップの上面視を模式的に示す図である。
図11は、本発明の第4の実施形態に係るパワー半導体素子の概略を示す断面図である。
図12は、本発明の第5の実施形態に係るパワー半導体モジュールの概略を示す断面図である。
図13は、本発明の第6の実施形態に係るパワー半導体モジュールの概略を示す断面図である。
図14は、本発明の第7の実施形態に係るパワー半導体モジュールの概略を示す断面図である。
図15は、本発明の第8の実施形態に係るパワー半導体モジュールの概略を示す断面図である。
図16Aは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての開始状態を模式的に示す断面図である。
図16Bは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法について図16Aの次の状態を模式的に示す断面図である。
図16Cは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図16Bの次の状態を模式的に示す断面図である。
図16Dは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図16Cの次の状態を模式的に示す断面図である。
図16Eは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図16Dの次の状態を模式的に示す断面図である。
図16Fは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図16Eの次の状態を模式的に示す断面図である。
図16Gは、本発明の第9の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図16Fの次の状態を模式的に示す断面図である。
図17Aは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての開始状態を模式的に示す断面図である。
図17Bは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法について図17Aの次の状態を模式的に示す断面図である。
図17Cは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図17Bの次の状態を模式的に示す断面図である。
図17Dは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図17Cの次の状態を模式的に示す断面図である。
図17Eは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図17Dの次の状態を模式的に示す断面図である。
図17Fは、本発明の第10の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造方法についての図17Eの次の状態を模式的に示す断面図である。
図18は、パワー半導体チップの一例を示す断面図である。
図19Aは、本発明の第11の実施形態に係るパワーモジュールの斜視図である。
図19Bは、本発明の第11の実施形態に係るパワーモジュールの一部分解図である。
図20Aは、第1のセラミック板及びそれに設けられている金属板の平面図である。
図20Bは、第1のセラミック板及びそれに設けられている金属板の底面図である。
図21Aは、第2のセラミック板及びそれに設けられている金属板の平面図である。
図21Bは、第2のセラミック板及びそれに設けられている金属板の底面図である。
図22は、図19Aに示すパワー半導体モジュールについて各部品間の状況が分かるように、2枚のセラミック板で挟んだ方向に仮に組み立てた際の各平面図である。
図23は、図19Aに示すパワー半導体モジュールの等価回路を示す図である。
図24Aは、パワー半導体素子における第4の電極のパターンを示す図である。
図24Bは、図24Aとは異なるパワー半導体素子における第4の電極のパターンを示す図である。
図25は、試作したサンプルの顕微鏡像であり、上左側が第1の面側であり、上右側が第2の面側であり、下左、下右にそれぞれ、顕微鏡像に表れる主要素ついての線図である。
図26は、サンプルの熱過度特性の測定結果を示す図である。
図27Aは、サンプルの電気特性の測定結果のうち、ゲート電圧をパラメータとしたときのドレイン電圧に対するドレイン電流特性を示す図である。
図27Bは、サンプルの電気特性の測定結果のうち、耐圧測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の実施形態で説明した事項は、本発明の範囲において適宜設計変更することができる。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大王製紙株式会社
吸収性物品
17日前
大王製紙株式会社
吸収性物品
17日前
株式会社XMAT
表示システム
9日前
AGC株式会社
マイクロ流路デバイス
17日前
日本電信電話株式会社
光半導体デバイス
5日前
日本化薬株式会社
ジピラニリデン化合物
23日前
国立大学法人東北大学
発電用複合材料および発電用複合材料の製造方法
4日前
株式会社エビデント
移動装置、及び、内視鏡システム
9日前
国立大学法人東北大学
有機修飾酸化物微粒子の製造方法及び有機修飾酸化物微粒子
22日前
株式会社Fam’s
育児用品推奨装置および育児用品推奨プログラム
10日前
東亞合成株式会社
メタマテリアルコンポジット粒子及びその製造方法
18日前
堺化学工業株式会社
二酸化炭素の吸脱着方法、及び二酸化炭素の吸脱着材
10日前
信越化学工業株式会社
個体認証用構造体及びその製造方法
10日前
住友ゴム工業株式会社
イソプレノイドの製造方法、空気入りタイヤの製造方法及びゴム製品の製造方法
10日前
国立大学法人東北大学
ストロンチウム含有鉱物からのストロンチウム回収方法、ストロンチウムフェライト微粒子の製造方法及びストロンチウムフェライト微粒子
3日前
エイブリック株式会社
半導体装置
12日前
ローム株式会社
半導体装置
9日前
エイブリック株式会社
半導体装置
10日前
ダイニチ工業株式会社
燃料電池装置
12日前
ダイニチ工業株式会社
燃料電池装置
12日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
10日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
10日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
9日前
三菱電機株式会社
回路遮断器
5日前
ダイニチ工業株式会社
燃料電池装置
12日前
ダイニチ工業株式会社
燃料電池装置
12日前
株式会社村田製作所
コイル部品
10日前
株式会社村田製作所
コイル部品
10日前
ダイニチ工業株式会社
換気ファン装置
12日前
株式会社村田製作所
コイル部品
10日前
KOA株式会社
電子部品
10日前
三菱電機株式会社
半導体ウエハ
11日前
ダイニチ工業株式会社
燃料電池システム
12日前
住友電気工業株式会社
半導体装置
2日前
住友電気工業株式会社
電線
12日前
ローム株式会社
半導体装置
4日前
続きを見る