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公開番号2023079115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192579
出願日2021-11-26
発明の名称全固体ナトリウムイオン電池用負極複合体及びその利用
出願人公立大学法人大阪
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/62 20060101AFI20230531BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】充放電特性に優れた全固体ナトリウムイオン電池用の負極を提供することを課題とする。
【解決手段】(i)ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と、(ii)Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される1種以上の元素とを含有するナトリウムイオン伝導性硫化物系固体電解質材料との複合材料を含んでなることを特徴とする全固体ナトリウムイオン電池用負極複合体により、上記課題を解決する。
【選択図】図7C
特許請求の範囲【請求項１】
(i)ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と、
(ii)Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される１種以上の元素とを含有するナトリウムイオン伝導性硫化物系固体電解質材料との複合材料を含んでなることを特徴とする全固体ナトリウムイオン電池用負極複合体。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記負極活物質が、炭素系負極活物質又はSn系負極活物質である、請求項１に記載の負極複合体。
【請求項３】
前記炭素系負極活物質がハードカーボン、ソフトカーボン及び黒鉛(例えば、天然黒鉛又は人工黒鉛)からなる群より選択され、
前記Sn系負極活物質がSn、Sn含有合金及びSn酸化物からなる群より選択される、請求項２に記載の負極複合体。
【請求項４】
前記Sn含有合金が、Snと、Na、Co、Fe、Mn、Ni、Ti、Cu、Mg、Si、Ge及びSbからなる群より選択される１種以上の元素とを含む合金であり、前記Sn酸化物がSnO、SnO
2
、並びにSnと、Na、元素周期律表の第２族元素及び、第13族～第15族の元素(ただし、B、C及びNを除く)からなる群より選択される１種以上の元素とを含むSn含有複合酸化物からなる群より選択される、請求項３に記載の負極複合体。
【請求項５】
前記負極活物質がハードカーボン又はSn又はNa-Sn合金である、請求項１～３のいずれか１項に記載の負極複合体。
【請求項６】
前記固体電解質材料がP及びSbの一方又は両方を含有しない、請求項１～５のいずれか１項に記載の負極複合体。
【請求項７】
前記固体電解質材料がNaと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される１種以上の元素からなる、請求項１～６のいずれか１項に記載の負極複合体。
【請求項８】
前記固体電解質材料が次式(I)：
xNa
2
S・(100-x)AS
z/2
(I)
(式中、xは50mol%≦x≦75mol%を満たし、AはB、Al、Siから選択される1以上の元素であり、zはAの価数である)
で表される、請求項１～７のいずれか１項に記載の負極複合体。
【請求項９】
前記固体電解質材料がNa
3
BS
3
、Na
5
AlS
4
及びNa
4
SiS
4
からなる群より選択される１種以上である、請求項１～８のいずれか１項に記載の負極複合体。
【請求項１０】
前記負極活物質がハードカーボンであり、前記固体電解質材料がNa
3
BS
3
、Na
5
AlS
4
及びNa
4
SiS
4
からなる群より選択される１種以上である、請求項１～９のいずれか１項に記載の負極複合体。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、全固体ナトリウムイオン電池用負極複合体及びその利用に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、電気自動車、ハイブリッド自動車等の自動車、太陽電池、風力発電等の発電装置等において、電力を貯蔵するためにリチウムイオン電池の需要が増大している。しかし、リチウムイオン電池は、埋蔵量が少なく、かつ産出地が偏在しているリチウムを使用するため、リチウムに代えて、資源量が豊富なナトリウムを使用することが提案されている。また、安全性の確保の観点から、固体電解質を使用した全固体ナトリウムイオン二次電池が盛んに研究されている。
【０００３】
リチウムイオンの負極材料としてよく用いられるグラファイトは、ナトリウムイオン二次電池の負極材料としては適していないため、ナトリウムイオン電池には別の負極材料が用いられる。例えば、特許文献１、特許文献２では、Na-Sn合金を負極として用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開WO2019/093273号
国際公開WO2020/022342号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
発明者らは、現在知られている全固体ナトリウムイオン電池用の負極について検討する中で、全固体ナトリウムイオン電池用の固体電解質であるNa
3
PS
4
、Na
3
SbS
4
、Na
2.88
Sb
0.88
W
0.12
S
4
などを用いた場合に、負極と固体電解質の界面に反応層が形成され、高抵抗化してしまうため、充放電特性が低下することが問題であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の発明者らは、上述した問題を解決するために鋭意検討した結果、ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と、Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される１種以上の元素とを含有する硫化物系固体電解質との複合材料を用いることにより、充放電特性に優れた全固体ナトリウムイオン電池用の負極が得られることを見いだし、本発明に到った。
かくして、第１の観点において、本発明によれば、(i)ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と、(ii)Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される１種以上の元素とを含有するナトリウムイオン伝導性硫化物系固体電解質材料との複合材料を含んでなることを特徴とする全固体ナトリウムイオン電池用負極複合体が提供される。
【０００７】
本発明によれば、上記負極複合体を含む負極が提供される。
【０００８】
本発明によれば、上記負極複合体又は負極を含む全固体ナトリウムイオン電池が提供される。
【０００９】
本発明によれば、(i)ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と、(ii)該負極活物質に接するナトリウムイオン伝導性硫化物系固体電解質材料であって、Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される1種以上の元素とを含有する固体電解質材料とを含んでなることを特徴とする全固体ナトリウムイオン電池が提供される。
【００１０】
本発明によれば、Naと、Sと、B、Al、Siからなる群より選択される１種以上の元素とを含有するナトリウムイオン伝導性硫化物系固体電解質材料の使用であって、ナトリウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質と又は負極活物質を含んでなる負極層と直接接触させる使用が提供される。
（【００１１】以降は省略されています）

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