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公開番号2023079103
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192557
出願日2021-11-26
発明の名称画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラム
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類H04N 1/60 20060101AFI20230531BHJP(電気通信技術)
要約【課題】階調再現性を担保しつつ、印刷特性が異なる各用紙への対応力を向上させることができる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】測色装置により読み込まれた、画像形成装置で印刷出力された第1チャートの複数の単色のパッチの測色値を取得する第1取得部と、用紙に応じて予め設定された最大階調値を取得する第2取得部と、測色値、最大階調値、および、階調値に対する理想の表色値の特性である第1ターゲットにおける該表色値をそれぞれ所定の色値に変換する変換部と、所定の色値に変換された第1ターゲットに基づいて生成した、最大階調値に対応する色値で定まる点を通る特性を、第2ターゲットとして決定する決定部と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
測色装置により読み込まれた、画像形成装置で印刷出力された第1チャートの複数の単色のパッチの測色値を取得する第1取得部と、
用紙に応じて予め設定された最大階調値を取得する第2取得部と、
前記測色値、前記最大階調値、および、階調値に対する理想の表色値の特性である第1ターゲットにおける該表色値をそれぞれ所定の色値に変換する変換部と、
前記所定の色値に変換された前記第1ターゲットに基づいて生成した、前記最大階調値に対応する色値で定まる点を通る特性を、第2ターゲットとして決定する決定部と、
を備えた画像処理装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記測色値に対応する色値および前記第2ターゲットを用いて、前記画像形成装置での印刷対象となる画像データの第1階調値を第2階調値へ補正するための補正情報を作成する作成部を、さらに備えた請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記所定の色値に変換された前記第1ターゲットに基づいて、前記最大階調値に対応する色値で定まる点を通る仮のターゲットである第3ターゲットを生成する第1生成部と、
前記第3ターゲットのうち前記第1ターゲットに追従する部分が存在するという第1条件、および、該第3ターゲットのうち前記追従する部分以外の部分が階調性を有するという第2条件を、それぞれ満たすか否かを判定する判定部と、
をさらに備え、
前記決定部は、前記判定部によって前記第3ターゲットが前記第1条件および前記第2条件を共に満たすと判定された場合、該第3ターゲットを前記第2ターゲットとして決定する請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判定部によって前記第3ターゲットが前記第1条件および前記第2条件を共に満たすと判定される前記第3ターゲットが見つからなかった場合、該第3ターゲットにおける階調値が0近傍の部分の形状の最大の階調値に対する色値に対する、該形状の各階調値に対する色値の比で表される第4ターゲットを生成する第2生成部を、さらに備え、
前記決定部は、前記判定部によって前記第3ターゲットが前記第1条件および前記第2条件を共に満たすと判定される前記第3ターゲットが見つからなかった場合、前記第2生成部により生成された前記第4ターゲットを、前記第2ターゲットとして決定する請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2取得部は、前記画像形成装置により印刷出力された第2チャートに基づいて、入力装置から入力された前記最大階調値を取得する請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記単色は、プロセスカラーおよびプロセスカラー以外の色のうち少なくともいずれかである請求項1~5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記作成部は、前記測色値に対する階調値を前記第1階調値とし、前記測色値に対応する色値と、該測色値に対応する階調値とを対応付けた階調特性における色値であって、前記第2ターゲットにおいて該第1階調値に対応する色値と同じになる色値、に対応する階調値を前記第2階調値として、前記補正情報を作成する請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記所定の色値は、前記測色値、前記最大階調値、および、前記第1ターゲットにおける前記表色値にそれぞれ対応するLab値についての紙白のLab値からの距離である請求項1~7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1チャートを読み込む前記測色装置と、
前記第2ターゲットを用いた補正情報を適用する前記画像形成装置と、
請求項1~8のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
を有する画像処理システム。
【請求項10】
測色装置により読み込まれた第1チャートの複数の単色のパッチの測色値を取得する第1取得ステップと、
用紙に応じて予め設定された最大階調値を取得する第2取得ステップと、
前記測色値、前記最大階調値、および、階調値に対する理想の表色値の特性である第1ターゲットにおける該表色値をそれぞれ所定の色値に変換する変換ステップと、
前記所定の色値に変換された前記第1ターゲットに基づいて生成した、前記最大階調値に対応する色値で定まる点を通る特性を、第2ターゲットとして決定する決定ステップと、
を有する画像処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカラー複写機またはカラープリンタ等において、電子写真方式、感熱方式またはインクジェット方式等を用いた画像形成装置が広く普及している。これらの画像形成装置では、温度もしくは湿度等の環境変化、または構成部品の経時変化による影響を受けて印刷物の画像濃度が変動したり、画像形成装置の構成部品が出荷時から微小なばらつきを有することにより印刷物の画像濃度に差異が生じたりするという問題がある。こうした問題点を解決するためには、画像形成装置の使用前に色変換テーブルを再調整して、目標となる出力特性に色変換テーブルを合わせる処理が必要にある。この処理は、キャリブレーションと呼ばれる。
【0003】
キャリブレーションの具体的な方法としては、一般的には、基準チャートを所望の画像形成装置により出力させ、出力した基準チャートの印刷物をスキャナ装置で読み取らせ、測色装置で測色して画像形成装置の出力特性を解析し、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の目標とする出力特性が得られるように色変換テーブルを補正するという方法がある。
【0004】
このような技術の一例として、単色のキャリブレーションを行う際、変動により理想的な出力特性よりも実際のプリンタの濃度が変化している場合は、目標出力濃度テーブルを用いつつ、変動を相殺するように濃度を低くするような階調補正テーブルを生成する方法が開示されている(例えば特許文献1)。ただし、上述のキャリブレーションは、濃度によるキャリブレーションのため、プロセスカラー以外の色についてのキャリブレーションに対応していない。
【0005】
市場においては、微妙な色合いまたはプロセスカラーを用いた印刷では再現できない色範囲の印刷を行うために、プロセスカラーに特色と呼ばれるグリーンまたはオレンジ等のトナーを加える高度な印刷を行う画像形成装置が流通している。プロセスカラーについては、国際照明委員会により階調値に対する濃度が定義されているが、プロセスカラー以外の色については、定義されていない。そのため、階調値に対する目標値(ターゲット)が規定されておらず、特色トナーに対してどのようにターゲットを決定し、キャリブレーションを行うかが課題になっている。
【0006】
上述のような、プロセスカラー以外の色のキャリブレーションを実現するために、2色を混合した色についての色補正を行う際、2色以外の他の色の影響を受けることを防止するため、階調値に対する理想的な濃度特性であるターゲットを紙白から測色データの最大階調値に対する値(ベタ)までを直線で結ぶようにして生成する技術を開示している(例えば特許文献2)。これによって、紙白とベタを結んでターゲットを生成するため、どのようなトナーであってもターゲットの設定が可能であることである。つまり、プロセスカラー以外の色であってもキャリブレーションが可能であり、加えて最大階調値に対する任意の値に対して対応が可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献2に記載された技術では、ターゲットを直線で生成する関係上、ハイライト(低階調)から中間領域の階調(中間調)までに対応するターゲットの部分も直線で表される。しかし、人の視覚がハイライトから中間調にかけての階調変化に敏感であることを考慮すると、直線のターゲットでは、ハイライトから中間調までの階調変化が緩くなり、ハイライト付近の表現が乏しい色再現になってしまう。例えば、インクジェット機において、色再現域が大きい用紙(コート紙等)ではターゲットが直線に近い形のため影響は少ないが、マット紙等のように色再現域が狭い用紙では色再現の品質に影響が出てしまう。すなわち、今までのキャリブレーションの技術では、ハイライトから中間調までの階調再現性を担保しながら、印刷物の濃度等が低いまたは高いというような印刷特性が異なるそれぞれの用紙への対応ができないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、階調再現性を担保しつつ、印刷特性が異なる各用紙への対応力を向上させることができる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、測色装置により読み込まれた、画像形成装置で印刷出力された第1チャートの複数の単色のパッチの測色値を取得する第1取得部と、用紙に応じて予め設定された最大階調値を取得する第2取得部と、前記測色値、前記最大階調値、および、階調値に対する理想の表色値の特性である第1ターゲットにおける該表色値をそれぞれ所定の色値に変換する変換部と、前記所定の色値に変換された前記第1ターゲットに基づいて生成した、前記最大階調値に対応する色値で定まる点を通る特性を、第2ターゲットとして決定する決定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、階調再現性を担保しつつ、印刷特性が異なる各用紙への対応力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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